ロンドンからフランクフルト経由、
バルセロナへ移動。
主要7カ国首脳会議が、
明日の夜からドイツ南部のエルマウで開幕。
そのためか、フランクフルト国際空港は、
厳重な警戒ぶり。
ロンドンからの便は出発が遅れ、
その上、乗り継ぎでちょっと手間取った。
しかし無事、バルセロナに到着。
気温28度。
サミットでは気候変動問題がひとつのテーマ。
2030年までに日本は、
温暖化ガスを2013年比で26%削減する。
その目標を国際的に説明すると同時に、
環太平洋経済連携協定の早期合意に、
大いに努力する意思を表明する。
ブログは時差時間主義で、
ロンドンのまとめ。
まず、最大の目的の一つ、
テスコ・エクストラ訪問。
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テスコのマルチフォーマット戦略の、
最大級店舗。
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入口右手にプロモーションのいちご。![DSCN2527-5]()
しつこくしつこくいちごを売りまくる。
そして左手のシーゾナルゾーンでは、
バーベキューの提案。
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エクストラはハイパーマーケット業態。
だから店は横に長く、
T字型のコンコースをつくる。
そのTの主通路を左に折れると、
アパレルゾーン。
テスコのブランドF&Fのアイテムが並ぶ。![DSCN2539-5]()
入口のコンコースを突き当たると、
クリック&コレクトのコーナー。![DSCN2541-5]()
コンコース右手は住関連やヘルス&ビューティ。![DSCN2545-5]()
そして店舗3分の2ほどを占める食品売り場。
先頭はもちろんテスコが誇る青果売り場。
花から入る。
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その後ろのバナナの売り場。
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葉物はこのド迫力。
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クレート陳列でも、
これだけのボリュームを出すことができる。
そして果実売り場。
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カットフルーツもアメリカに先駆けて展開![DSCN2556-5]()
キュウリ。
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パプリカ。
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青果部門はテスコの生命線を握る。
それは世界中のスーパーマーケットに、
共通する重点課題だ。![DSCN2574-5]()
奥の主通路沿いは、対面売り場。
そこにオリーブのコーナーがあった。![DSCN2578-5]()
主通路対面には、
テスコのクォリティブランド
「ファイネスト」のコーナー。![DSCN2583-5]()
そしてファーマシーも必須。![DSCN2564-5]()
店舗左翼の突き当たりは、
飲料のディスカウント。
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そしてアルディ旋風吹き荒れるロンドンだけに、
コンペティティブブランドを強化。![-5DSCN2594]()
エブリデー・バリュー。
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最下段がエブリデーバリュー。
その上がテスコ・レギュラーブランド。
最上段がナショナルブランド。
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この並びで、顧客の視線を釘付けにする。
そしてテスコはレジで、
3人目まで待たせない。
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アメリカのクローガーと共闘して、
ウォルマート・アズダを迎え撃ち。
その作戦がレジ対策。
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実にいい店だった。
テスコの不調を感じさせられることは、
まったくなかった。
ついでにテスコ・エクスプレス。![DSCN2867-5]()
入口右手から、
コンコースが左回りになっている。
その青果部門。
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この充実。![DSCN2853-5]()
クレート陳列。
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テスコエクスプレスは、
日本で言うコンビニエンスストアではない。
エクスプレスストアなのだ。
テスコファイネストのピザ。![DSCN2837-5]()
この店では冷蔵ケースの最上段を、
ファイネストが占めてグレード感を演出している。
レジもずらりと設置され、
顧客が並ぶとベルを鳴らして、
レジを開放する。
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テスコ・エクストラと、
テスコ・エクスプレス。
最大店舗と最小店舗。
この間にテスコ・スーパーストアと、
テスコ・メトロがある。
そしてダークストアとクリック&コレクト。
これによって30%の高占拠率を確保する。
それがテスコのマルチフォーマット戦略だ。
続いて対抗馬のセインズベリー。![DSCN2602-5]()
かつてはサバセンターと呼ぶ店を持っていた。
それが非食品強化型フォーマットだった。
いまはセインズベリー。![DSCN2685-5]()
ハイパーマーケット業態だ。
テスコエクストラ同様に、
入口左手にシーゾナルコーナー。![DSCN2684-5]()
しかしここが弱い。
T字型コンコースを左手に曲がると、
青果部門。
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クレート陳列で、
トマトを充実させている。![DSCN2640-5]()
葉物の陳列線も長い。
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しかしテスコには、全然かなわない。
テスコのファイネストに位置づけられるのが、
クォリティブランドの
「テースト・ザ・ディフェレンス」![DSCN2658-5]()
奥の主通路は対面コーナーが続く。![DSCN2621-5]()
鮮魚、精肉担当は、
小洒落れたハットをかぶっている。![DSCN2667-5]()
ここにサラダバー。
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しかしホールフーズやウェグマンズに比べると、
全然魅力がない。
チーズはカゴにプレゼンテーション。![DSCN2670-5]()
店舗左手が冷凍食品のリーチインケース。![DSCN2629-5]()
真ん中主通路沿いのエンド。![DSCN2623-5]()
そのど真ん中が、
レギュラーのセインズベリーブランド。![DSCN2625-5]()
左にオレンジ色のコンペティティブブランド。
「セインズベリー・ベーシックス」![DSCN2624-5]()
そして上段にデルモンテ。
ナショナルブランド。
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これが定石。
店舗左サイドは、
ディスカウントを強調。
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ワインは充実。
伝統のセインズベリーらしさを見せてくれる。![DSCN2632-5]()
レジは待たせる。
繁盛店は繁盛する分だけ、
待たせる。
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これは小売業の大いなる自己矛盾。
それがセインズベリーでは、
解決されていない。
そしてアズダ。
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ウォルマートが買収した、
ディスカウントスーパーマーケット。![DSCN2831-5]()
セインズベリーと二番手争い。
中央入口を入ると、
コカコーラのボリューム陳列。ぬ
青果部門は充実。![DSCN2772-5]()
一番下に「プライス・ロック」のPOP。![DSCN2773-5]()
つまり「価格に鍵をつけた」。
これぞエブリデーロープライスの本質。
いいネーミングだ。
アメリカのウォルマートでも、
この言葉、使うんじゃないか。
真ん中主通路でもプライス・ロック。![DSCN2778-5]()
そしてロールバック。
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奥主通路もディスカウント一色。![DSCN2794-5]()
天井から「ラマダン」のお知らせ。![DSCN2795-5]()
そして肉はハラル・コーナー。![DSCN2792-5]()
このあたり、イスラム教徒が多く住む。
そしてアズダは彼らから頼りにされている。
鮮魚も氷を敷いて、鮮度感を演出。![DSCN2789-5]()
冷凍食品はリーチインケースだが、
顧客がよく買ってくれる。![DSCN2800-5]()
安いからだ。
そして真ん中の肉売り場。
ボこのボリュームとプライス。
店舗左手はアパレル売り場。
ジョージ・ブランド。![DSCN2779-5]()
アズダの独自ブランドで、
アメリカのウォルマートでも採用している。
そしてファザーズデー。
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父の日セール。
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積極的にアピールしているのは、
アズダだけだった。
ウォルマートのいいところが、
ここに出ている。
そしてレジは待たせない。![DSCN2827-5]()
セルフレジを多用して、
顧客にストレスを感じさせない。![DSCN2821-5]()
そのレジの前に、
即食コーナー。
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よくできたディスカウントスーパーマーケットだ。
4番目はアルディ。![DSCN2724-5]()
イギリスで猛威を振るっている。![DSCN2726-5]()
もしかしたらアルディが、
英国の勝利者なのかもしれない。![DSCN2728-5]()
我々が入ると、この混み様。![DSCN2688-5]()
しかし英国アルディは青果が強い。![DSCN2695-5]()
この充実ぶり。
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ベーカリーも、
即日配送商品。
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そして品揃えが豊富。
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だから客数も多くて、
アメリカのトレーダー・ジョーのようなレジ。
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大繁盛のハードディスカウンター。
テスコが手を焼くわけだ。
ちょっと一休みして、
テムズ川を臨む。![DSCN2762-5]()
汚い茶色の水。
しかし河畔は気持ちいい。![DSCN2763-5]()
そしてテスコの新フォーマット。![DSCN2738-5]()
実験中の店を、
みんなで見学。
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3軒隣にはプレタ・マンジェ。
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右隣にはイート。
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そしてわさび。
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激戦区で、新しいフォーマット実験。
これもデーブ・ルイスCEOの意欲。
商人舎マガジンで、
報告しよう。
最後はディナー。![DSCN2870-5]()
カフェ・ルージュ。
2階のベランダが気持ちいい。![DSCN2872-5]()
そばの教会が見える。
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イギリスの食事はまずいと評判。
しかし私はそうでもなくなっていると思う。
ロンドンに来て食べてみてください。
中華料理はうまい、
イタリア料理も昔からいい。
そして最近はフランス料理が上出来。
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明るいうちから、
ワインを楽しんで、
しかもイギリスのフランス料理も堪能した。
途中で、誕生祝い。
竹内俊彦さん、おめでとう。
プリマハム㈱執行役員西日本支社長。![DSCN2882-5]()
プレゼンターは、飯田万理江さん。
伊藤忠商事㈱食料カンパニー。
全員で拍手。
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イギリスの小売業。
顔ぶれはシンプル。
つまり役者が少ない芝居のようなもの。
しかしその役者は、みんな、
達者な演技をする。
ちょっとまずい芝居をするものは、
すぐに舞台を下ろされてしまう。
それがイギリスの競争だ。
私たちは日本の将来図を、
しっかり勉強して、
バルセロナに移動して来た。
(つづきます)
〈結城義晴〉