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世界経済フォーラムのランキングと旅行・観光競争力順位

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東西にも長い日本列島。
2015年最後の開花は、
5月6日、北海道釧路だった。

ソメイヨシノではなく、エゾヤマザクラ。

1972年の統計開始以降、
最も早い開花。

釧路の人たちはこれから、
花見を楽しむのだろうが、
これで2015年の桜も終焉。

また来年よろしく。

この桜も観光資源の一つとなるだろうが、
世界経済フォーラムが、
2015年旅行・観光競争力ランキングを発表。
日本は第9位に上がった。

世界経済フォーラムは、
1971年に設立された非営利団体。
本部はスイス・ジュネーブにあって、
会長はスイスの経済学者クラウス・シュワブ。

政治的利益や国益とは無縁の組織として、
国際連合の経済社会理事会のオブザーバー。

毎年1月に開催されるダボス会議は、
このフォーラムの年次総会で、
会員企業1000社のCEOが参集し、
選出された政治家、学者、
そしてジャーナリストなどが招待される。

ミッションは「世界の現状の改善に向けて取り組む」。

特に一昨年の2013年6月には、
ジャパン・ミーティングが開催され、
「新しい日本の形成」が論議された。

その世界経済フォーラムは、
様々な指標を客観的に分析し、
ランキングを発表する。

最も有名なのが国際競争力ランキング
そのトップ10は、
1位 スイス
2位 シンガポール
3位 アメリカ
4位 フィンランド
5位 ドイツ
6位 日本

イノベーション・トップ10は、
1位 フィンランド
2位 スイス
3位 イスラエル
4位 日本
5位 アメリカ
6位 ドイツ

国土が小さくても、
ランキング上位の国がある。
日本も大変よく評価されている。

今回発表されたのは、
旅行・観光競争力ランキング。
調査対象は141カ国・地域。

1位 スペイン(4)
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2位 フランス(7)
3位 ドイツ(2)
4位 アメリカ(6)
5位 イギリス(5)
6位 スイス(1)
7位 オーストラリア(11)
8位 イタリア(26)
9位 日本(14)
10位 カナダ(8)

以下、アジアでは、
11位にシンガポール、13位に香港、
14位に中国、、25位にマレーシア、
そして29位に韓国、32位に台湾、そして35位にタイ。

日本は2007年の調査開始以来、
初めてトップ10に入った。
昨年はカッコ内の14位だった。

これは実に嬉しいこと。

「客の待遇」の項目でトップ、 
「テロ発生率の低さ」でも1位、
「殺人事件の発生率の低さ」で2位。

「鉄道網の整備や衛生状態」、
「飲用水へのアクセス」
「従業員トレーニング」
「無形文化財の数」などで、
上位にランクされた。

「ホテル料金」は71位から36位に上昇したが、
これは円安の恩恵。
それでも価格競争力では、評価が低い。

さらに「観光ビザの自由化」は111位。
アベノミクスの成長の矢は、
規制緩和や自由化。

まだまだ、考察・思案する点はあるだろうが、
2003年の小泉純一郎首相「観光立国宣言」以来、
それは日本の未来にとって、大いに重要なことだ。

その後、2008年には「観光庁」が設置され、
その後も、中国個人観光ビザの発行、
免税対象の拡大などが実施された。

世界の観光需要を取り込み、
外国人観光客を誘致する。

そして日本流の「おもてなし」に磨きをかける。

それは日本の商業の将来にとっても、
必須のイノベーション項目になる。

ちなみに旅行・観光競争力ランキング、
第1位は今回、スペインとなった。
前回は4位で、トップは初めてのこと。
失業率は依然、高く、経済もどん底だが、
文化面の観光資源は豊富で、
インターネットでの旅行情報対応が評価された。

第2位はフランス、第3位ドイツ。
第4位アメリカ、第5位イギリス。

欧米の先進国がずらりと並ぶ。
もちろんこれらの国の流通サービス業も、
高いレベルにある。

商人舎の欧米視察研修会は、
アメリカを中心に、イギリス、フランス、
最近はスペインを加えた。
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観光資源を体験することも、
これからの知識商人のあり方だろう。

それでも世界経済フォーラムの、
旅行・観光競争力ランキング。
ゴールデンウィーク明けに、
いい気分にさせてくれた。

私も来週からアメリカへ2週間。

頑張ります。

〈結城義晴〉


箱根風評被害「75日、静かに待ちます」と「四季のバル」の整味料

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5月3日以来、
箱根が揺れている。

過剰なマスコミ報道で。

気象庁噴火警戒レベルは、
1から2に引き上げられた。

「噴火警報」は、
「噴火の発生が予想された場合に、
予想される影響範囲を付した名称で発表」される。

その影響範囲が、
レベル1は「平常」、
レベル2は「火口周辺規制」
レベル3は「入山規制」。

レベル3は、
今年3月31日の御嶽山、
昨年8月7日の口永良部島、
3年前の3月21日の桜島。

箱根の場合、規制区域は、
正しく言えば半径300mの「大涌谷園地(噴煙地)」。
そこがレベル2というだけ。

箱根町全面積92.86k㎡、
今回の立ち入り規制エリアは0.286k㎡。
わずか0.31%に過ぎない。
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しかし、報道は加熱するばかり。

新聞各紙の巻頭コラムが、
冷静にと呼びかけつつ、激励する。

朝日新聞『天声人語』
「箱根は訪れる人の
すべての欲に応えてくれる」
幸田文の言葉。

「箱根の道はいったいに、
霧が曳いたり流れたりする、
静かな雨の日がいい」
ここは、実にいい。

そして人生訓を詠み込んだ歌。
二つよきことぞ少なき
藪陰(やぶかげ)
涼しき宿は
蚊の多くして

何事も、いいことだけではない。

「広い箱根全体が危ないわけではない。
規制は一部に限られる」

「安全第一は動かないが、
風評に惑わされぬ対応を学ぶ
一つの機会にできないか」

日経新聞の『春秋』は、
獅子文六の「箱根山」。
西武グループと小田急・東急グループの、
産業史に残る「箱根山戦争」。

観光開発の「仁義なき戦い」。
それは「箱根という土地の魅力ゆえ」。

こちらも、国民に呼びかける。
「危険なのはごく一部というが、
ホテルのキャンセルなどは
箱根全体に広がりかねない」

「かつての箱根山戦争はすっかり終息し、
相争った両者が手を携える昨今である。
こんどは人間が一丸となって
荒ぶる自然とどう向き合うか。
きっと試されていよう」

一丸となるべきは、まずマスコミ。
その過剰報道こそ、
「風評被害」を生む元凶だ。

箱根塔之澤の老舗「一の湯」。
その社長の小川晴也さん。
箱根に8店舗を展開する、
箱根のリーダー。

75日、静かに待ちます」

私など、無性に、
箱根に行きたくなった。

人の噂も七五日。

頑張れ。

その一方で、ゴールデンウィークは、
「レジャー活況 好天、集客後押し」
日経新聞の概括。

「今回は大手企業で
高水準の賃上げが相次いだ後の
最初の大型商戦」

賃上げムードと好天を味方につけたのは、
テーマパーク。

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン、
ハウステンボス、
東京ディズニーラン&ディズニーシー、
どこも盛況。

ハウステンボスの入場者数は、
前年同期比14%増。

鉄道各社も航空会社も、
前年に比べて1割伸びた。

ガソリン店頭価格は、
前年同期比15%安で、
高速道路の10キロ以上の渋滞は15%増。

しかし「小売りの現場では好天で明暗」。

しまむらのゴールデンウィーク後半は、
売上高が前年比15%増。
夏物のカジュアル衣料が動いたから。

総合スーパーでは、
住居関連商品が伸びなかったが、
飲料・アイスクリーム、夏物衣料は好調。

イオンリテール既存店約340店の売上高は、
前年実績比6%増。

百貨店の高島屋や三越伊勢丹は、
「前年実績は上回ったものの、
増税前の一昨年の水準には届かなかった」
大丸松坂屋百貨店は、
特設売場の傘や帽子などの雑貨は売れた。

総括すると、
第1は好天で顧客が旅行に流れた。
第2は消費意欲が完全に回復したとはいえない。
従って、第3に、夏のボーナス商戦には、
「慎重な見方」。

それでも、全国の小売サービス業には、
箱根のような風評被害はない。

再び小川晴也さん。
「相手は、大自然。
平穏である事のありがたみが
初めてわかる戒めの一瞬。
謙虚に日頃の感謝をしなければなりません」

そうです、そのとおり。

さて私は午前中、
横浜市立白幡小学校。
白幡文化スポーツ事業団の会計監査。

この小学校でかつて、
PTA会長をしていた。
そんなこともあって、
一時期、事業団の会長を務め、
今は会計監査。

その、年に1度の監査の日。
「会計帳簿および収支決算書につきまして、
帳簿並びに関係証票書類を監査しました結果、
適正に処理されているものと認めます」

そのあと、横浜商人舎オフィスへ。

季刊誌『明治マーケティングレビュー』が、
ちょうど届いたばかり。
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この季刊誌の連載は29回を数える。
7年と1シーズン。

『小売業のスーパーマーケティング』
ご好評をいただいている。

その後、月刊『商人舎』5月号も到着。
嬉しいものです。

夕方から、新橋へ。
4月23日に新装開店したばかりの
「四季のバル」

実はあの㈱ドゥ・ハウスが経営している。

社長の稲垣佳伸さんと一献。
幹部の皆さんもお付き合いくださって、
さらに中澤圭介さんにも、
ご紹介いただいた。
㈱宣伝会議編集主幹。

みんなで写真。
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右から㈱ドゥ・ハウス取締役の船久保竜さん、
店頭リサーチ事業部マネジャの高橋康平さん、
左は広報部マネジャの濱悠子さん。
その隣が中澤さん。

中澤さんとは、
今後の付き合いが増えそう。

高橋さんには、
月刊『商人舎』にご協力いただいて、
夏に、面白い企画を特集します。

そして四季のバルの料理。
最初に出てきたのが、
フルーツガーリック。
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黒ニンニク。
あまり食べたことのない濃厚な美味。

この黒ニンニクのエキスが、
「整味料フルーツガーリック」。

品名は「黒の極味」。

四季のバルはそれを使って、
「整味」している。

話は面白いし、料理も酒も旨い。

そしてこのフルーツガーリックの製法が、
生体エネルギー農法。

話はどんどん進んで、
小売業で新しい実験を試みることになった。

いずれ、公開しよう。

しかし美味しいものをつくる話は、
平和で平穏。
それが、いい。

箱根は40万年前に活動を始めた。
以来40万年間、今の状態を続けてきた。
そして「有史の噴火記録はない」。

風評被害だけは、
なんとか食い止めたいものだ。

とにかく、箱根に行こう。

〈結城義晴〉

トヨタ・マツダ、ヤマダ・ソフトバンク、セイコーマート・イオンの新連携

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ゴールデンウィークの直後の土日曜。
引き締めて臨みたい。

明日は「母の日」。

商人舎magazineの、
Daily商人舎には、
全米小売業協会の調査内容が、
紹介されている。

今年の母の日商戦のギフト需要は、
5.9%の伸びが予測される。

日本でも大いに期待したい。

今日の土曜日は、
雨模様。

花はなおさら美しい。
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コデマリ。

マーガレット。
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このマーガレットも可憐。
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さて、一部野菜が高騰すると、
すぐにダイエーやイトーヨーカ堂が、
野菜大放出セール。

もうこれは条件反射のような営業企画。

この土日曜、ダイエーは最 大10品目を、
先週の平均販売価格よりも1~6割引き販売。
イトーヨーカ堂も平均10品目を、
最大6割引きで販売。
セール期間中は2倍の販売量を見込む。

さてさて日経新聞一面トップ。
「トヨタ・マツダ包括提携」

トヨタは燃料電池車などの技術を供与し、
マツダは独自の高出力・低燃費技術を提供する。
自動車製造業は世界競争の中で、
サバイバルをかけて合従連衡を加速する。

その技術は環境テクノロジー。

マツダは1979年に、
すでにフォード・モータースと提携。
33.4%の資本を持たせたことがある。
現在はフォード自身の経営悪化で2.1%。

それもあってトヨタとの技術提携。

もっともっと増えるに違いない。

日産自動車とルノーの提携は成功、
三菱自動車はダイムラークライスラー傘下。
スズキはフォルクスワーゲンとの資本提携を解消。
富士重工はゼネラル・モーターズからトヨタへ。

こういった世界企業との資本業務提携は、
一定の成果や失敗を経て、一段落。

現在増えているケースは、
「部分連携」という技術提携。

資本提携から技術提携へ。
自動車製造業界の動きは、
このトレンドだ。

一方、ヤマダ電機は、
ソフトバンクと資本業務提携。

もちろんソフトバンクのICT(情報通信技術)を、
ヤマダ電機が大いに活用するし、
ソフトバンクはヤマダの販売力を、
手に入れることができる。

資本提携に関しては、
ソフトバンクの持株比率は5.00%となり、
ヤマダは227億6079万円を調達。

これは小売業が絡む資本業務提携だが、
北海道のセイコーマートは、
自社商品の卸売り機能を強化する。

これは技術や商品供給という連携だ。

セイコーマートは北海道で、
セブン-イレブンを凌ぐ顧客支持を誇る。

買収した和菓子製造会社の工場を移転拡張し、
生産能力を約1.7倍に引き上げた。
アイスクリーム類製造会社は、
約7億円の投資で製造能力4割増強。

その生産力を活かして、
まずは関東圏のイオンやマックスバリュへ、
和菓子の供給を開始。

アイスクリームも他のチェーンへ卸す。

茨城県の子会社工場の総菜やパスタなどは、
すでに北関東がベイシアに販売している。

アメリカでもセーフウェイが、
OオーガニックのPBを卸売りしている。

日本のスーパーマーケットでも、
成城石井は自社ブランドやワインを、
正々堂々、卸売りしているし、
いちやまマートは「美味安心」を、
他社に商品供給している。
阪食も連携企業には、
目玉商品を供給している。

資本提携が一定のレベルに到達すると、
次は技術提携や商品供給の連携が始まる。

自動車業界のトレンドは、小売業界にとって、
「既に起こった未来」ということになる。

自分が自分が、
自分だけ自分だけ、
自分たちだけ。

そんな幸せで呑気な時代は、
過ぎ去ろうとしている。

そうしてかつてのグループ化は、
徐々に崩れ始めている。

〈結城義晴〉

ジジと母の日の写真[日曜版2015vol19]

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ジジです。
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たしか今日は、
母の日。
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自由が丘の花屋さん。
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あじさい。
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エントランス。
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マザーズ・デイの袋。
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店内も母の日だらけ。
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うつくしい。
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ボクはさがしもの。
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ここにあるはず。
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たしか。
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こっちだったかな。
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そうです、トイレです。
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ここだ。
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ここです。
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これです。
DSCN2604-5

これがみたかったんです。
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ボクの小さいときの写真。

これをみると、
かあさんをおもいだす。
050404
名前はミント。
うつくしいかあさんです。

ボクはこんなに小さかった。
050511-02左がGigi君
ひだりがボクです。

ヤマダ家でうまれた。
そのあと、ユーキのうちに、
もらわれてきた。

でも、母の日には、
やさしいかあさんをおもいだす。
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かあさん、
元気でいてください。
DSCN2583-5
感謝しています。
こころから。

〈『ジジの気分』(未刊)より〉

月刊『商人舎』6月号「特集・阪急オアシスと成城石井」本日発刊!!

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Everybody! Good Monday!
[2015vol19]

2015年も第20週。
5月第2週で、
ゴールデンウィーク明け。

台風6号が北上しているけれど、
一年で一番いい季節。

天動き山なみ越えて春はゆく
〈朝日俳壇より 春日市・渡瀬一男〉

トンネルといふ春陰の通り抜け
〈同 養父市・足立威宏〉

チューリップたんぽぽたがひの顔見えず
〈同 東京都・井原三郎〉

朝日俳壇には、
のどかな、いい句が並ぶ。
日経俳壇には、
見るべきもの、なし。

昨日の「母の日」が終わってしまうと、
6月は祝祭日がない。

その代わりに、
6月10日の時の記念日と、
6月第3日曜日の「父の日」。

weekly商人舎日替わり連載
「2週間販促企画」
そんなことが提案されています。

月刊『商人舎』5月号、本日発刊。DSCF3471-5
monthly商人舎5月号も、
もちろん、公開されている。
特集阪急オアシスと成城石井
何が「高級スーパー」を殺すのか?!

[cover message]
日本スーパーマーケット第一号の紀ノ国屋はJR東日本の傘下に組み込まれた。クイーンズ伊勢丹は三越伊勢丹フードサービスの事業会社となって、かつての輝きを失った。ピーコックストアは最後にはPマートというディスカウント・スーパーマーケットにまで手を出して、その挙句、イオンに売却された。アメリカでも、ドレーガーズ、アンドロニコス、ドロシーレーンなどなど「高級スーパーマーケット」は衰退の一途。
その一方で、日本では西の阪急オアシス、東の成城石井が絶好調。アメリカではホールフーズ、ウェグマンズがこれまた衰えを知らず。この現象、いったい、どう捉えたらいいのか。
日米ともに好循環を謳歌する小売業は、いずれも「高級・低級」「高価格・低価格」の、従来の軸の外にある。あるいは次元を異にする。高級スーパーマーケットが衰退するのではない。消費の軸やライフスタイルのベクトルの変質、つまりマーケットの変容が、高級・低級の価値観を置いてきぼりにしてしまったのだ。

[Message of May]
経営品質を現場から高めよう! 

〈特集のまえがき〉
“Classic”High-Quality Supermarketの条件
結城義晴

阪食の高質専門コンテンツ主義
[第1部 ストラテジー編]
代表取締役会長
千野和利の「企業高質化論」

[第2部 マーチャンダイジング編]
専務取締役
松元努が説く「おかず比率」イズム

[第3部店舗運営・人材育成編]
取締役執行役員
志水孝行が明かす
「新入社員・パート従業員研修の要諦」

最新阪急オアシス千里山店の全貌
高密度MDと空間導線の272 坪「高質食品専門館」はさらに進化した!!
日本のTRADER JOE’S
成城石井のDNAと近未来
[ロング・ロングインタビュー]
㈱成城石井代表取締役社長
原和彦&服部吉宏執行役員商品本部長
第1章 出店戦略
第2章 商品開発
第3章 価格政策
第4章 ソーシング
第5章 人材教育
最終章 近未来
「会社は売られても成城石井魂は売らない!」

成城石井「最大店舗と最高店長」
東京ドームラクーア店を訪れ高橋琢磨店長に聞く
町田ニューセントラルキッチン
・・・・・・・・・・・・
商人舎magazine【Monthly連載 2015年5月】
[新連載スタート]
関智美のマーケティング・アイ
「二十四節気と現代人の生活行動」
[リニューアル]
常盤勝美の「この先のウェザーMDチェックポイント」
白部和孝の「売場の計数の使い方Q&A」
嶋内仁の〈ポスト・モダン〉チェーンストア組織論
朝川康誠「経済心理学の世界へようこそ」
當仲寛哲のリテイル・インフォメーション・システム論
相楽・長咲の「労務&人事」最新講座
武藤麻代の「医食同源の現場訪問」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いかがでしょう。
阪急オアシスと成城石井を、
商人舎流に徹底的にスタディしました。

月刊誌も3年目に入り、
調子が出てきました。

年間購読申込はこちら》

さて日経新聞『春秋』
「月もデパートの屋根に出る」
わが西條八十の「東京行進曲」の歌詞。
4番まである歌だが、
その4番の最後の句。
作曲は中山晋平で、
1929年(昭和4年)5月に発売。

このデパートは、
三越、ほてい屋、松屋、伊勢丹。
新宿に4百貨店がひとつ通り沿いにオープン。

しかし撤退や吸収合併で3店が消えた。
残ったのが伊勢丹本店。

その伊勢丹は日本最大百貨店として、
世界中から注目されている。
衰退業態の百貨店でも、
残存者利益を享受する店は、
世界最高レベルに至る。

「海外のファッション愛好家も
注目する店に変身した。
流行を先取りする姿勢が強みだと
業界の目は一致する」

その伊勢丹新宿店が、
連休明けの今日から
キャンペーン。
「自然や文化の保護、社会貢献、
生産者の労働環境などに
配慮した商品を集め、紹介」

キャンペーンのキーワード、
その一つが「エシカル消費」

エシカル(ethical)。
「倫理的・道徳的な」、
あるいは「道徳上の」という意味。

その「消費」だから、
環境保全や社会的課題に、
取り組むことを意識した消費活動。

このブログの読者ならば、
良くご存知の「フェア・トレード」商品が、
その代表。

プライベートブランドの分類では、
ライフスタイルブランドと呼ぶ。

高級・高質商品は、
クォリティブランド。

エシカル・ブランドなどは、
ライフスタイルブランド。

イオンの「グリーンアイ」が、
日本の事例の一つ。
現在、あまり売れてはいないけれど。

例えば、「い・ろ・は・す」、
日本コカ・コーラのI LOHAS。

例えば、ボルヴィックの「1ℓ for 10ℓ」。

ただしフェア・トレードもエシカル消費も、
考えてみれば人間として当たり前のこと。
これを殊更に強調したり、
売り込みの道具とするのは、
一言で言えば「下品」、
人間としては「下劣」。

CSRのポイントは、実はここにある。
Corporate Social Responsibility、
企業の社会的責任。

伊勢丹本店は、
この考え方をさりげなくキャンペーンした。
ネーミングは、
「グローバル・クリーン」
その中にHappy Ethical Lifeの提案がある。

ゴールデンウィーク終了と同時に、
5月24日まで。
祝祭日のない6月までの計画の中の、
第一弾が5月第4週まで。

実に絶好のタイミングだ。

それを自分で煽るのではなく、
大日経の巻頭コラムが、
取り上げてくれた。

コラム『春秋』のまとめは、
ご丁寧に小売業への提案。
「新しい消費の掘り起こしに
常に苦心している小売業界だが、
隠れた鉱脈はまだ多い
のではないかと感じる」

最後の「のではないかと感じる」の表現は、
コラムニストの自信のなさを表しているが、
自信を持って言い切ってください。
「隠れた鉱脈はまだ多い」
そしてその一端は、
海外にある。

今週からの私のスケジュール。
今日は第一屋製パンの取締役会。
東京・品川の豊田通商本社で開催された。

そして明日から2週間。
アメリカを訪問。
まず、ラスベガス。
商人舎ベーシックコースは、
52名の満員御礼。

そのあと、ダラスから、
サンフランシスまで。

2週間ほど日本を空けます。

では、みなさん、
今週も、Good Monday!

〈結城義晴〉

日立・小平浪平「空気の如く・水の如く」と伊勢丹・阪急・成城石井

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昨日、月刊『商人舎』5月号発刊
特集は、
「阪急オアシスと成城石井」

私が特集の前書きで書いたのは、
“Classic”High-Quality Supermarketの条件

「クラシック」というのは、極端に長い流行。
反対に短命に終わる流行を「ファド」という。

今回の巻頭論文は、
4ページ6010字と、短い。

しかしスーパーマーケットだけでなく、
すべてのチェーンストア、小売業、
そして卸売業や製造業の「質」に関する要件と、
クラシックであるための条件を、
田村弘一さん時代のクイーンズ伊勢丹、
そして阪食と成城石井を題材に考察した。

故田村弘一さんには、
心からお礼を述べるとともに、
この月刊商人舎一冊を捧げつつ、
あらためてご冥福を祈りたい。

阪食の千野和利さんをはじめとする皆さん、
成城石井の原昭彦さんら若い実務家たちにも、
感謝したい。

ありがとうございました。

日経新聞『私の履歴書』は、
今月、日立製作所元社長の川村隆さん。
昨日は自分のことではなく、
日立製作所という会社の歴史を書いて、秀逸。

日立の創業は1910年。
日露戦争に勝利した日本で、
重工業が勃興しようとしていた時期。

創業者は若いエンジニア小平浪平。
36歳。
「おだいら」と読む。

当時、今の日立市近郊に銅鉱山があった。
久原鉱山が採掘していた。
現JXホールディングス。
しかしその鉱山で使われている機械類は、
輸入品ばかりだった。

技術者の小平は、
それを国産に切り替えようと発案した。
「最初は日立鉱山の一部門として出発し、
10年後に今でいうスピンオフの形で
日立製作所として独立した」

トヨタ自動車は、
豊田自動織機の自動車部としてスタートした。
全く同じ。

小平の第1号製品は5馬力モーターだが、
この時、小平は、
鉱山で使うための水力発電所を自作し、
銅鉱石を地上に上げるエレベーターを自作し、
港に運ぶための電気機関車を自作した。

「自らの手で技術を生み出す
小平の独立自尊の志は、
日立の企業文化の骨格を成した」

小平は派手なパフォーマンスを嫌った。、
人柄は「空気の如く、水の如く」といわれた。

政財界とは多少の距離を置いた。
日立の社長を36年務めたが、
「自分の息子に後を継がせず、
適材適所を貫いた」

この小平浪平のDNAが、
「日立の企業風土にしっかり引き継がれた」

1886年、小菅丹治によって創業された伊勢丹。
故田村弘一さんはそのDNAを引いていた。

1907年、小林一三によって始められた阪急。
千野和利さんも、その志を受け継ぐ。

1927年創業の成城石井は、
原さんらが胸を張る。
「会社は売られても成城石井魂は売らない」

この日立製作所の小平浪平のDNA堅持と、
みな、酷似している。

独立自尊の志。
これがすなわちイノベーションの源となる

そして「空気のごとく、水のごとく」。
これが社会的使命を意味している。

小平浪平の生き方、
なんとスーパーマーケットや小売業の、
あり方に似ているのだろう。

それは社会のインフラを構築するという
高い志に根ざしているからだ。

さて私は今朝、
横浜シティエアーターミナルから、
みなとみらいを見渡すベイブリッジへ。
DSCN2640-5

そして羽田空港第1ターミナル。
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商人舎USA研修会ベーシックコース。
DSCN2646-5
今回は52名の参加。
満員御礼。

商人舎のアメリカ視察研修の第19回目。
ありがたいことだ。

添乗員のJTB小阪祐介さんが、
まずスケジュールや通関に関する事務的な説明。
DSCN2644-5

そしてJTBカリスマ添乗員の佐藤公彦さんが、
丁寧にわかりやすく注意点などを解説。
DSCN2647-5
商人舎USA研修は、
こういった面でも、
常に最高の人材で最高のレベルを目指す。

最後に結城義晴のレクチャー。

事前テキスト230ページ、
メインテキスト180ページ。
合わせて410ページ。
DSCN2656-5

アメリカはどんなところか。
ラスベガスでは、
なぜ、何を学ぶのか。
そして何を獲得し、何を実行するのか。
DSCN2677-5

言いたいことはまだまだ、
山ほどある。
それでも30分ちょっと、
駆け足で語った。
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今回、いつにも増して、
理解度が高い。

楽しみな研修会となる予感。

ゲートのところで、
全員写真。
DSCN2690-5
では、行ってきます。

独立自尊の志を持って、
「空気のごとく、水のごとく」
この社会的使命を果たし、
イノベーションを起こすべく。

〈結城義晴〉

アホールド&デレーズ統合と「規模の経済」のメリット・デメリット

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商人舎magazineのDaily商人舎。
ワールドニュースは、
またまた巨大小売業の経営統合の話。
オランダのアホールドと、
ベルギーのデレーズ。

どちらもスーパーマーケット企業で、
アメリカに基盤を置く。

セーフウェイとアルバートソンに続いて、
アホールドとデレーズ。

何処まで行くのだろう。

私は今、ラスベガス。

昨日の夕方の16時、
成田空港を発った。
DSCN2696-5
私だけユナイテッド航空。
団員はデルタ航空。

だからラスベガスまで、
今回は、一人旅。

その出発の直前に、
私のアドレスにメールが入った。
発信人は、池田信太朗さん、
日経ビジネスオンライン編集長。

タイトルは、
「月刊 日経ビジネスオンラインメール」
いわゆる宣伝。

「一般に、小売業では、
『大きくなればなるほど、
購買力(バイイング・パワー)が
増して強くなれる』と言われます」

これは小売業に限らない。
製造業も卸売業も、
『規模の経済』のメリットは確かにある。

このあとのたとえ話が、
悪いけれど稚拙。
「リンゴを10個しか仕入れられない商店と、
5000個仕入れるスーパーとでは、
後者の方が発言力が増すのは道理です」

「発言力」という言葉を使って慎重だが、
規模の優位性を盾にして、
原価を引き下げれば、
優越的地位の乱用となる。

アメリカのロビンソンパットマン法では、
それを厳しく禁じているし、
日本の独占禁止法も、
それを取り締まっている。

「前者が80円で仕入れて
100円で売るとすれば、
後者は75円で仕入れて
95円で売れるかもしれません」

量を扱うことの過程で、
様々なコストダウンが可能になる。
それが規模のメリットだ。

これは産業の歴史が教えてくれている。

しかし故田島義博先生は言い切った。
「成長と膨張は異なる」
規模のデメリットもあるということだ。

池田さんも自分で書いている。
「現実はそれほど単純ではありません。
地方スーパーを取材していると、
売上高営業利益率が5%近くある
優良な会社に出会います。
その大半が、売上高が
500億円未満の会社です」

沖縄のサンエーは、
営業収益1646億円で営業利益率8.3%。
500億円未満ではない。

沖縄で圧倒的なシェアを誇る。
沖縄の範囲の経済の中で、
「規模の論理」のメリットを享受している。

「規模はいつか果実をもたらす――」
池田さんが指摘するイオンのことです。

「今はまだ『規模の経済』が利かなくても、
もっと巨大になれば、
いつか直接取引などを拡大して
NBの売価をさらに
引き下げることができるようになる。
いつかPBのシェアが拡大して、
さらに利益を出すことができるようになる」
これがイオンの考えだと断じる。

そして言う。
「巨大化が進んだにも関わらず、
その『いつか』が訪れないことが、
イオンの苦境の本質だと思います」

もし、イオンがその「いつか」を、
心待ちにするだけの企業ならば、
「いつか」は訪れない。

「売上高500億円の会社が
10社それぞれ動くよりも、
売上高5000億円の1社になった方が強い。
それがイオンの信条だったはずです」

アメリカではクローガーもセーフウェイも、
合併と統合で成長してきた。

このトップ2社の趨勢を見ると、
「いい統合」と「悪い統合」があることがわかる。
そしていま、アホールドとデレーズも、
統合に向かった。

ホールフーズマーケットも、
スプラウツファーマーズマーケットも、
吸収合併で規模を獲得し、
絶好調の好循環企業となっている。

イオンが「信条」を翻すとは思えない。

池田さんの見方。
「そこから脱して、むしろ
『500億円の10社に戻った方が強い』」

そんな「意思を感じる動き」を
イオンが見せつつあるという。

そうだろうか。
私はこの見方に反対だ。

アメリカに出発する直前のメールだっただけに、
様々なことを考えながら、
8時間のフライト。
DSCN2700-5

半分ほどは熟睡して、
あっという間に、西海岸。DSCN2701-5

翼よあれがアメリカだ。
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そしてサンフランシスコ国際空港。
DSCN2709-5

すぐに乗り換えて、ベイエリア上空。
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シエラネバダ山脈は、
ロッキー山脈よりも高い。
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この雪を抱いた山脈を超えれば、
ラスベガス渓谷。
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ストリップのホテル群。
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そして到着。
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「唇の芸術」?
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シアトル経由でやってきた団員と合流して、
すぐにウォルマートスーパーセンターへ。
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一丁目一番地は、
「メモリアルデー」。
5月最終月曜日の戦没将兵追悼記念日。
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店中に星条旗。

生鮮と惣菜売場はますます良くなっている。
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サービスデリとベーカリーのあたりの、
売場の匂いが随分変わってきた。
「感じの良い匂い」。
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カットフルーツも格段に増えた。
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そして新しい売場。
グロサリーゴンドラエンドのバルク菓子。
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非食品も充実。
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ウォルマートの第2のフォーマット、
「サムズ・クラブ」。
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こちらもコストコをベンチマークして、
急激に改革が進む。
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ホットドック&ドリンクは、
やっと1ドル50セントになった。
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これまでは1ドル70セント。
コストコの同商品の1ドル50セントに、
価格合わせすらできなかった。
それができるようになった。

ウォルマートのトップたちは言っている。
「我々は最大の企業になろうとは考えていない。
地域の1店1店を最良の店にしようとしている」

「大きな企業のように振舞わなかったから、
大きな企業になってきたのだと思う」

このアローヨ地区には、
ホームデポ、ベストバイ、
TJXのマーシャルズ、ロス、
ベッド&バス・ビヨンドなど、
名だたるチェーンストアが軒を連ねる。

典型的なパワーセンター。
そのウォルマートの前で写真。
DSCN2814ー5

気合を入れていこう。
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その後、ホテルに到着すると、
休む間もなく第1回セミナー。
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フライト中に眠っていない団員も多いけれど、
講義中、誰も眠ったりしないし、
私も絶対に眠らせない。
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それでも肝心なCEとESをしっかり語って、
初日の講義は終わり。
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その後、班分け。
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他の企業の社員と協力して、
調査し、協議し、分析し、まとめる。
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初対面ばかり。
それがいい。
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そして最後はディナー。
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ブラジル料理のPAMPAS。DSCN2852ー5

乾杯の音頭は、
㈱ヨシヅヤの村井清人さん。
一般事業本部本部長。
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そして乾杯。
DSCN2859ー5
いよいよ始まった。

選択と集中を繰り返しながら、
企業規模を大きくしていく。
もちろん顧客満足と従業員満足を、
どちらも充足させながら。

規模が大きくなっても、
それができない場合に、
「膨張」となる。

アメリカを学ぶときにも、
それを忘れてはならない。
(つづきます)

〈結城義晴〉

「それぞれに頑張れ、ともに頑張ろう」とラスベガス2日目の店巡り

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アメリカ合衆国ネバダ州。
ラスベガスに到着して2日目。

昨夜というか、今朝というか、
午前4時半まで仕事していた。

そして7時には起き出して、
活動開始。

体が辛いということは全くないけれど、
ひどく眠たい。

日本とは時差が16時間。
その上、睡眠不足。

なんとかやりくりして、
元気を出す。

『ほぼ日刊イトイ新聞』
糸井重里が書く巻頭コラム。

昨日は「頑張れ」に関して。

「がんばれって言われるのは、つらい」  
こんな考えがあちこちで
聞かれることがあった。

「がんばれって言われたって、
がんばれない人だっているんだって、
わかってください」
「がんばれって言われるけど、
もうがんばってるよ!」

武田鉄也あたりからだろうか。

「そう言われたら、返すことばもなく、
気をつけなきゃいけないな、
と思うようになった」

しかしへそ曲がりの糸井。
「ただ、ぼく自身のことについて言うと、
『がんばってください』と言われるのは、
あんまりいやではなかった」

ん~、同感。

「なんか、手でぽんぽんっと
肩を叩かれるような感じ」

「『頑張れ』ということばの意味など、
もう関係なく、
符丁みたいなものかもしれない。
それでも、『がんばれ』のかわりに
もっといい符丁を探そうとしても
見つからなかった」

「しかし、先日、ふと、
思いついてやってることがある」

「メールなどで、
励ましたいなと思う相手に、
『がんばってください』と
書くのをやめたのだ」

糸井重里の発見。

「がんばれ、でもなく、
がんばる、でもなく、
それぞれに、がんばりましょう」 

「そう書いたのだった。
それぞれ、あなたも、わたしも、
それぞれの道で、
がんばろうねという感じだ」

「どっちも当事者として
一所懸命にやっていこうね、と。
これは、書いていて
とても気持ちがよかった」

これにも、おおいに同感。

私にも経験がある。

昔々、20代の終わりのころから、
30代の初めころ。

労働組合活動で、
労働争議の場や集会などに、
「支援」に行くことがある。

そこで代表者として、挨拶をさせられる。

いくつかのコメントを表明して、
最後に「頑張ってください」というと・・・・・。

大ブーイング。

先輩に教えられた。

そういう時は、
「ともに頑張りましょう」
で、締めるんだ!

ん~、なるほど。

私はそれ以来、
「ともに頑張ろう!!」

糸井の解説。
「『おまえはどうするんだ?』
というじぶんへの問いかけ、
そして、相手を認めていて励ましたい気持ち。
その両方を並べることが、
いちばん正直な気がしたのだ」

糸井さん、
それぞれに、がんばりましょう。

みなさん、
ともに頑張ろう。

さてラスベガス2日目。
朝8時から夕方6時まで、
フル活動で視察に頑張った。

まずホールフーズ・マーケット。
タウンスクエアのライフスタイルセンターの核店舗。DSCN2918-5

8時の開店前に到着。
店の前にお客が並ぶ。
DSCN2863-5

われわれも並んでオープンを待つ。
DSCN2865-5

ホールフーズでは、
2チームに分かれて、
店内ツアーをしてもらう。
DSCN2868-1

レクチャーしてくれたのは
マーケティングチーム・リーダー、
レシーナさん。
DSCN2877-5

2チーム、それぞれ約40分。
レシーナさんの丁寧な話を聞いた。DSCN2882-5

メンバーも積極的に質問。
グッドクエッションも多かった。DSCN2901-5

そしてレシーナさんを囲んで、
記念撮影。
DSCN2880-5

アメリカを初めて体験する者、
ホールフーズを始めて見る者。
昨日のウォルマートのスケール、
今日のホールフーズのエクセレント性、
それに解説付きの視察。
全員が、大満足。
DSCN2908-5

レシーナさんには1時間半、
付き合っていただき、
心から感謝。
DSCN2910-5

タウンスクエアのもう一つの核店舗が、
コンテナストア。
DSCN2920-5

収納用品に関するスペシャルティストア。
現在、旅行用品のプロモーションを展開中。
DSCN2921-5

オフィスサプライ第1位のステープルズ。
DSCN2931^5

3時間ほど、ライフスタイルセンターを視察後、
続いて向かったのがトレーダー・ジョー。

ここでもブラッドさんに、
店内ツアーをしてもらう。
DSCN2940-5
ブラッドさんは、
トレーダージョーに来て3年半。
フードサービス業からの転身だが、
「家族的な組織のトレーダージョーは、
働いていて楽しい」

そのブラッドさんを囲んで全員で
記念撮影。
ここで仕切るのは結城義晴。
DSCN2949-5

みんな、いい笑顔でしょう。
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ブラッドさんにも心より感謝。
DSCN2956-5

3店目は、クローガー傘下のスミス
DSCN2979-5

コンベンショナル型の店舗だが、
やはりクローガーらしく、
青果部門は新鮮さと安さを両立させて、
素晴らしい。
DSCN2958-5

今日と明日の2日間は、
10チームに班分けされた全員で、
商品と売場の調査を行う。
DSCN2960-5

各社の商品価格戦略を、
実際の調査を通して
理解するため。
DSCN2966-5

別々の企業同士でチームを組み、
協力して調査に当たる。
DSCN2967-5
これが商人舎BASIC研修会の特徴の一つ。

コストコでも調査。
DSCN2985

午後2時を過ぎてやっと昼食。
イン&アウト・バーガー
DSCN2988-5

ハンバーガーセットと、
プロテインバーガーセットを、
それぞれにオーダー。
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昼食後は、
再びウォルマート・スーパーセンター
DSCN3016-5

この店でもメモリアルデーの販促が、
早仕掛け。
DSCN3015-5

さらにウォルマートのスーパーマーケット、
ネイバーフッド・マーケット
DSCN3025-5

入口のサービスデリが、
どんどん良くなっている。
DSCN3019-5

このころになると、
調査の仕方にも習熟してくる。
あっという間に調査を終え、
それぞれの視点で視察。
DSCN3020-5

ウィンコフーズ
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エンプロイー・オウンド・カンパニー。
DSCN3048-5
従業員が所有する会社。
はためく星条旗が眩しい。

ウェアハウス型ディスカウント・スーパーマーケット。
その入口はウォール・オブ・バリュー。
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何度も言うが、
アメリカのディスカウントは今、
安くてきれい。
安くてフレンドリー。
安くて良い。
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そうでないと生き残れない。

2日目最後は、
セーフウェイ傘下のボンズ
DSCN3049-5

ニューライフスタイルストアを標榜するも、
サーベラスに買収され、
アルバートソンと合併させられ、
元気は今一つ。

店は美しい。
DSCN3050-5
しかし顧客は少ない。
ヒヤッとした店内。

ここでも、もちろん調査する。
DSCN3053-5

ボンズの皆さん、
「頑張ってください」
この店を見ると、どうしても、
他人事のようにしか言えない。

長い長い1日だった。
ずいぶん歩き回った。
しかし、それぞれに、
頑張った。

夕食は、ベネチアンへ。       DSCN3075-5

イタリアのベネチアを模したホテル。
天井画がうつくしい。
DSCN3076-5

天井には空が描かれ、
両サイドにベネチアの街並みを復元し、
レストランや専門店が入る。DSCN3077-5

運河も再現され、
訪れた人々を、
ベネチアに来たかと錯覚させる。
DSCN3088-5
イミテーション文化のアメリカ。
その象徴の如き施設。

その中でも人気のイタリアンレストラン
「レッフェリーノ」。
ヨシヅヤの皆さんと食事。
私の隣は、村井清人さん。
中堅幹部を引き連れて参加してくれた。
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アペリティフのシーフード盛り合わせ。
カキ、ロブスター、カニのこのボリューム。DSCN3082-5

さらにサラダとパスタを、
イタリアのビールとワインで堪能した。

レストランの受付嬢を囲んで記念写真。
DSCN3085-5

さらにJTBの小阪裕介さんと佐藤公彦さんも加わって。
DSCN3087-5

エンターテイメントの都市、
ラスベガスの夜景は美しい。
今回はバリーズホテルに滞在。
隣はエッフェル塔のあるパリス。
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2日目はハードな1日だった。

結城義晴も団員も、全員が、
それぞれに頑張った。
ともに頑張った。

充実のラスベガス2日目。

あしたも、あさっても、
それぞれに頑張ろう。
ともに頑張ろう

ずっとずっと、
それぞれに頑張ろう、
ともに頑張ろう。

<結城義晴>


BBキングの逝去とラスベガス・ベーシック研修の大試食会

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昨日、ここネバダ州ラスベガスで、
B.B.キングが亡くなった。
私の父と同じ89歳。

「キング・オブ・ブルース」。
ブルースの王様、巨匠。

どんな世界の人でも、
巨匠と呼ばれると、
人種を超えて尊敬され、
大きな影響を与え、
時には崇拝される。

ミシシッピ州生まれの黒人。
1949年、デビュー。
51年、「スリー・オクロック・ブルース」が、
大ヒット。
「ロック・ミー・ベイビー」
「スリル・イズ・ゴーン」、
数々の名曲。

ローリングストーンズ、
エリック・クラプトンなどと共演。
多くの崇拝者が、
追悼のメッセージを贈っている。

ご冥福を祈りたい。

さて、アメリカ小売業の4月の業績。
あまり良くはなかった。

イースターはイエス・キリストの復活祭だが、
春分の日の後の最初の満月の次の日曜日で、
今年は4月5日、昨年は4月20日だった。

アメリカ小売業の今年の4月営業は、
イースターが3月の週に組み込まれたために、
昨年比が全体に悪かった。

ウォルマートは、
月別の数値を発表しなくなったから、
わからない。

伸びているのは、コストコで、
前年同月比、総売上高2.0%。
ただし既存店は7.0%の伸びで、好調。

カジュアル衣料のギャップは、
4月の売上高がマイナス9.0%、
既存店もマイナス12%。

第1四半期も売上高マイナス3%、
既存店売上高マイナス4%。

百貨店のメイシーズは、
4月に終わった第1四半期も、
売上高マイナス0.7%、
既存店はマイナス0.1%、
営業利益はマイナス7.7%。

一方、日本の4月実績も、
続々と発表されている。

日本の昨年4月は、
消費増税の反動で落ち込んだ。
今年4月はその分の盛り返しもあって、
各社とも好調。

セブン&アイホールディングスの主要事業会社。
セブン-イレブンは109.4%、既存店は105.7%。
イトーヨーカ堂の全店売上高は105.5%、
既存店も106.2%。
ヨークベニマルは108.1%、既存店105.0%。
そごう・西武は全店、既存店ともに112.2%増。

百貨店もいいし、いつも同グループでは、
一番悪い総合スーパーも5%を超える成績。

ただし通販企業は悪い。
ニッセンの4月売上高は、85.2%、
シャディはかろうじて100.3%。

他の業態は揃って好業績。
ヤマダ電機の4月売上高は110.5%。

三越伊勢丹HDは116.6%、
J.フロントリテイリングは116.6%、
高島屋は117.6%。

ドラッグストアでも、
ウエルシアホールディングスが、
137.3%、既存店は117.3%。
3月の既存店がマイナス10.6%だったから、
「地獄から天国へ」という感じ。

しかし浮かれてばかりもいられない。

さてラスベガス3日め。
充実の1日。

午前8時半から11時半まで3時間、
結城義晴の第2回セミナー。
DSCN3096-5

アメリカ小売業の競争の実態とその本質。
DSCN3100ー4

それを見極めなければ、
視察の意味がない。
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寡占から三占、複占が進むアメリカ小売市場、
背景にあるコモディティ化とノンコモディティ、
業態からフォーマットへの転換の意味、
これからの流通業に必須の課題、
アウトスタンディングなポジショニング戦略。
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ベーシックコースに合わせて
分かりやすく解説した。
DSCN3140-5

午後は視察。
まずクローガー傘下のスミス
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この店は青果・デリの天井を、
スケルトンにした新しいスタイル。
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レジも3人以上待たせない。
素晴らしいオペレーション。

次に向かったのは郊外にできた、
サマリンショッピングセンター
事務局から視察の説明。
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サマリンショッピングセンターは
最新のライフスタイルセンター。
噴水や公園を設けて、
小売・外食産業、
そしてアメニティの融合した街づくりを志向している。
DSCN3149-5

案内板は最新式。
ディスプレイはタッチパネル式。
指でタッチし、スクロールして、
目的の店の位置を調べる。
DSCN9431-5

核店舗は百貨店のディラードDSCN3159-5

そして米国最大の百貨店メイシーズ
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それに大人気のノードストローム・ラック
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好調な専門店も並ぶ。
フォーエバー21
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オールドネイビー
DSCN3170-5

そしてトレーダー・ジョーDSCN3173-5

青果のプレゼンが、この店で改善された。DSCN9441-5jpg

壁面パネルは
地元のレッドロックにちなんだイラスト。DSCN3193-5

自転車をディスプレイに活用。
DSCN3198-5

サマリンの次はトータルワイン
スーパーストアの酒のチェーン店。
DSCN3205-5

ワインの品揃えは秀逸で、
ど真ん中にテースティング・コーナー。DSCN3207-5

ミニボトルがお土産品として人気。
DSCN3209-5

カウンセリングスタッフのアドバイスを受け、
上司へのお土産を購入したメンバー。
DSCN3211-5

そしてホールフーズ
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今日の視察店では、
夕方からの「大試食会」のために、
商品購入をする。
それも目的の一つ。

ホールフーズのミート売場は大人気。
DSCN9485-5
ほぼ全チームが、
ここでとびきりの肉を購入。

ただ視察するだけでは足りない。
購買の意思を持って売場や商品を見る。
写真を撮って、持って帰るだけでは、
十分ではない。

だから購買して、食べる。

わたしは鮮魚コーナーで、
ホワイトフィッシュ1匹分の燻製と、
サーモンの燻製を購入。
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しめて45ドル。
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最後の視察店は、
スプラウツ・ファーマーズマーケット
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中央の青果は見事。
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話題のチアシードを購入するメンバー。
DSCN3227-5

そしてこの日のメインイベント。
「大試食会」
レストランを借り切り、
購入した食材を調理・試食する。
協力してくれたのは「MR.MAMAS」
DSCN3364-5

早速、厨房に入る。
レストランのスタッフが、
器具の使い方を教えてくれる。
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骨付き肉を広げる。
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バーナーで焼き上げる。
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野菜をカットする。
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カッティングの手並みも見事。
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大なべで茹でる。
DSCN3301-5

衛生上の理由から厨房に入るのは6名まで。
次々に入れ替わって調理する。DSCN3309-5

私が購入したホワイトフィッシュの燻製。
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カッティングしてくれたのは、
ユニバースの小崎広行さん。
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ラウンジでは買ってきたサラダを盛り付け。
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こちらもテーブルの準備。
DSCN9523-5

準備ができたチームから、
乾杯して食べ始める。
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どんどん肉が焼きあがる。
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こちらもいい色に焼きあがった。
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テーブルを囲んでビールで乾杯し、
試食を開始。
DSCN3274-5

私は全テーブルをまわって懇親。DSCN3331-5

レストランオーナーのニック・パリスさんから
各テーブルにオムレツのサービス。DSCN3341-5

感謝の雄たけび。
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こちらでも乾杯。
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事務局を囲んで乾杯。DSCN3345-5

2時間半、大いに語らい、大いに食べた。
パリスさんにもレストランのスタッフにも
そして企画を実現してくれたJTB現地スタッフの皆さんにも、
心から感謝。

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パリスさんと大試食会の成功を祝って、
グー。
DSCN3348-5
来年もよろしく。

この新企画、大成功。

店を見ることは必須だ。
話を聞くことも重要。

写真を撮ることも、
補完機能として必要だろう。

しかし買物して、
調理して、食べる。

この経験価値を共有する。
それが何よりも勉強になる。

食品を扱うビジネスは、
それ抜きには研修とは言えない。

やっと私が念願していた形が出来つつある。

まだまだ進化させたい。

それが実践躬行というものだ。
すべての人々に感謝。

B.B.キングに哀悼の意を表しつつ、
研修の成功に感謝したい。
(つづきます)

〈結城義晴〉

日本小売業協会・清水会長誕生とベガス4日目のテスト・視察

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日本のニュース。
日本小売業協会会長に、
清水信次さんが就任。
ライフコーポレーション代表取締役会長。

日本チェーンストア協会会長も兼ねるし、
国民生活産業・消費者団体連合会会長でもある。
日本スーパーマーケット協会、、
新日本スーパーマーケット協会では、
名誉会長。

まさに日本商業の代表だし、
消費産業の代表。

89歳。

ご苦労様です。

一昨日、ラスベガスで亡くなった、
B.B.キングと同じ年。

ますますお元気。
いくら感謝しても、
感謝し足りない。

これまで会長を務めてくださった土方清さんも、
本当にご苦労様でした。

日本小売業協会は1978年設立。
初代会長には永野重雄氏が就任。
日本商工会議所会頭という大物だった。

1984年に就任した第2代会長は、
五島昇氏で、これまた日本・東京商工会議所会頭。

第3代は三越会長だった市原晃氏、
第4代会長はジャスコ会長の岡田卓也氏、
第5代は伊勢丹社長の小柴和正氏、
第6代は再び三越会長の中村胤夫氏、
そして第7代がサークルKサンクスの土方清氏。

清水さんは第8代目の小売業協会会長。

よろしくお願いします。

その清水会長の日本チェーンストア協会。
消費増税の際の「軽減税率」導入反対を表明した。
川野幸夫会長の日本スーパーマーケット協会も、
「軽減税率反対」

小売業全体で取り組む課題である。

さて、2015商人舎USAベーシック研修会も、
折り返し点を過ぎた。

昨夜の大試食会は、
これまでにない成果をもたらした。

食べて、飲んで、語らい、交流し、
満足した末、部屋に戻ってダウン。
爆睡。

気づくとラスベガスの美しい朝陽。
ー5DSCN3367

ラスベガスは思ったより過ごしやすい。
風もあり、朝晩はひんやりするほど。

そんなラスベガス滞在も今日で4日目。
いよいよ佳境に入ってきた。

今朝はベーシック研修会恒例となった
「理解度テスト」
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3日間の講義で学んだことを
自分自身がどれだけ理解しているか。
そのことを確認することが目的。
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30分間の5設問。
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すべて記述式で、
自分の言葉で説明する設問が多い。
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丸暗記ではなく、
理解したことを自分の言葉で記す。
DSCN3374-5

そうすることでさらに、
自分の理解度を、
自分自身が知覚することができる。

終了前に記述を終えた参加者たち。
DSCN3376-5

終了と同時に、
ため息と笑顔が漏れる。
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ただ漫然とアメリカを視察するだけでは、
帰国してから実務に生かすことはできない。

テストを受けることで、
アメリカ小売業の原則や本質を、
自分なりの熟考することができる。
それが帰ってからの糧になる。

私はそう考える。
だからあえて、
アメリカ視察中に理解度テストを決行する。
今夜は事務局総出で採点し、
明日、優秀者を発表する。

テストのあとは、
結城義晴の第3回セミナー。
DSCN3383-5

はじめに設問の正解を示して、
これまでを復習。DSCN3393-5

そして講義は1時間半。
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脱コモディティ戦略、
経験価値マーケティングなど、
これからの小売業にとって、
極めて重要な課題を整理した。
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その後、チームごとに、
2日間にわたって商品調査をしてきた内容を、
PFグラフにまとめる作業。
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プライスとフェースを調べ、
PFグラフとして見える化し、
各社の商品政策、価格対策を読み取る。
DSCN3426-5

どのチームも議論は真剣そのもの。
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52名が10チームに分かれて、
調査・研究した。
DSCN3430-5

他企業同士の混成チーム。
だからコミュニケーション能力が必要となる。
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2日間、行動を共にすると、
強い仲間意識が生まれる。
それが視察をさらに充実させる。
DSCN3435-5

「大試食会」も「理解度テスト」も、
もちろん「商品調査」も、
商人舎研修会のポジショニングになってきた。

それが派遣企業からも高く評価されている。
ありがたい。

そして午後は、全員で行動する最後の視察。

まず向かったのはターゲット。
DSCN9549-5

パワーセンターの核店舗で、
オフプライスストアのロス、
ホームセンターのオフィス・デポなども入る。
DSCN9547-5

店舗入口はいつも
季節の飾りつけがなされ、
お客を引きつける。DSCN9546-5
この店はディスカウントストア。
ウォルマートとターゲットは、
良きライバルでマーケットで対極をなす。

次はアルバートソン。
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かつてのエクセレントカンパニー。
セーフウェイとの合併が成し遂げられて、
全米スーパーマーケット第2位の、
企業グループの一員となった。
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この店舗は古い。
20年以上も前に流行った、
この入口へのゲートがいまだに残る。
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販促もこのとおり。
1個買ったら1個が無料。
アメリカで流行っている販促だが、
お客は果たして2個欲しがるのだろうか。
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流行遅れの非フード&ドラッグではない。

だからCVSファーマシーが隣接する。
DSCN3462-5

そしてダラーゼネラルの食品強化フォーマット、
ダラーゼネラル・マーケット。
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グロサリーの低価格業態が、
生鮮品までを強化すると、
コンベンショナルなスーパーマーケットにとっては、
おおいに脅威となる。DSCN3468-5

ただし独自のポジショニングを築く企業にとっては、
ダラーゼネラル・マーケットは、
恐るに足らず。

最後はグレイザーズ。
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ラスベガスでたった1店舗を経営する。

東海岸でスーパーマーケットを経営していた
グレイザーさんが、引退後、
ラスベガスで隠遁生活。
しかし、どうしても再び
こんなスーパーマーケットを作りたいと思い、
出来上がったのがこの店舗。DSCN3497-5

青果とデリカテッセンが強い。
DSCN9213-5

デリは、ショップの対形式で、
さまざまなメニューを扱う。
寿司、和食もある。
さらに、アメリカでは珍しいが、
個食対応の小容量サイズを揃える。DSCN3490-5

中華メニューのデリ。
DSCN3481-5

ニューヨーク・デリはこの地域では、
高い注目を浴びている。DSCN3483-5

店内を視察していると、
高齢で白髪の女性が、
スタッフと話している。DSCN9216-5

カレンダーを見ながら、
プロモーションチェックする。

あのご婦人はもしや・・。
DSCN9217-5

そう、デリ部門を仕切るグレイザー夫人、
ミセスG。DSCN9218-5

ミセスGの名前は、
売場のサインに示されている。
DSCN9219-5

売場を訪れ、スタッフに指示し、
商品を確かめ、売上げをチェックする。
それがミセスGの日課。

グレイザーズはラスベガス競争において、
マーケットニッチャーそのもの。

それがよく出ていて、
団員はおおいに満足。
ポジショニングの本質を確認した。

そして最後の視察地は、
プレミアムアウトレット。
DSCN9228-5150店舗の専門店が入るが、
昨日サックスフィフス・オブ・フィフスが、
新規オープン。
百貨店サックスのオフプライスストア。

これでプレミアムアウトレットは、
ますます人気のスポットになってきた。

こうして4日間の視察全工程が終了。
明日は10チームの調査発表と、
私の最終講義を残すのみ。

夜は日穀製粉の4人の皆さんと、
シーフードのジョーズへ。

フォーラムショップの1階にある超人気店。

クラムチャウダーは絶品。DSCN9236-5

シーフードを堪能。
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最後に写真。
DSCN9245-5
今日も充実。

朝に希望、昼に努力、夕に感謝。
(つづきます)

〈結城義晴〉

ジジとラスベガス[日曜版2015vol20]

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ジジです。
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ヨシハルおとうさん、
ラスベガスです。
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ボクはおるすばん。
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おとうさんがいないときは、
とにかく、たべる。
DSCN2632-5

おとうさんも、あっちで、
おいしいもの、たくさん、
たべてるでしょう。
DSCN2637-5

ラスベガスは、
世界一たのしい街。
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サモトラケのニケ。
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トレビの泉。
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そこでポーズ。
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ボクもいただきます。
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おいしい。
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こればっかりだけど、
おいしい。
DSCN2623-5

あ~あ、やっぱり、
おいしい。
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おとうさん、げんきでね。
DSCN2635-5

でも、5日間、
すぐにおわった。

そしてもう、みんなは、
帰る日です。

朝日がのぼる。
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マッカラン・エアポート。
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ボクもまぶしい。
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エアポートに世界の街。DSCN9448-5
TOKYO。

LONDON。
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サンフランシスコ。
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そしてラスベガス。
DSCN9450-5

そのラスベガスとも、
すぐにさようなら。
DSCN2608-5

エアポートはおもしろい。
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ART OF THE LIP。
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うさぎ。
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かめ。
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ブッダ。
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スロットマシン。
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おとうさんは、
みんなとおわかれ。
DSCN2616-5
ダラスにむかいます。

だから、さいごのレクチャー。
DSCN9458-5
みずから、変われ!

そして、みんなでフォト。
DSCN9463-5

コサカさん、サトーさんと、
最後の写真。
DSCN9466-5

みんな、のりこんでいきました。
DSCN2609-5

さようなら。
DSCN9471-5

マツモトさんも、
ともにがんばろう。
DSCN9479-5

そして、おとうさんは、
ひとりのこって、ダラスに、
むかいました。
DSCN2611-5
まだまだ、つづきます。

ごくろうさま。

〈『ジジの気分』(未刊)より〉

LASベーシック研修会の調査研究発表と理解度テストS級獲得者

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Everybody! Good Monday!
[2015vol20]

2015年第21週、
5月第4週です。

日本では、
ゴールデンウィークが終わり、
母の日が過ぎると、
次は父の日の6月第3日曜日。

商人舎magazineの、
「2週間販促企画」が、
ホップ・ステップ・ジャンプを説いている。

アメリカではいま、
メモリアルデーに向けた営業企画が、
満載された売場展開。

戦没将兵追悼記念日は、
5月最終月曜日。
今年は、5月25日。

連邦政府が決めた祝日が月曜日。
必ず3連休になる。
これはとてもいい。

アメリカ人は、
メモリアルデーがやってくると、
夏の始まりを感じる。

そしてレイバーデーがやってくると、
夏の終わりを知る。

こちらは9月第1月曜日の、
労働者の日で、連邦政府の祝日。
今年は9月7日。

その夏のあいだに、
7月4日の独立記念日がある。

7月4日が過ぎると、売場は、
バック・ツー・スクール商戦に入っていく。

そして8月終わりまで続けられ、
レイバーデーにつながっていく。

その意味では、
誰が考えたかわからないけれど、
よくできた構想だ。

日本の祝日は、
ゴールデンウィークが終わると、
次が7月20日の海の日。
そして9月21日の敬老の日。

アメリカは、
メモリアルデーに夏が始まり、
レイバーデーに夏が終わる。

日本は、
そんな区切りがない代わりに、
二十四節気があって、
立夏と立秋が区切り。
ただし、立夏は今年、5月6日、
立秋は、8月8日。
本来の季節感から鑑みると、
ちょっと早い。

しかしこれは「早仕掛け」に持ってこい。
顧客に立夏、立秋を訴えて、
早仕掛けをする。

ただし、本当の季節感で言えば、
二十四節気の小満が5月21日、
処暑が8月23日で、
これを目安に、
夏の初めと終わりを設定してもいい。

もちろん衣替えは、
6月1日と10月1日。
これも衣料品にとっては、
ひとつの区切りだし、
6月1日から夏が始まり、
8月31日に夏が終わってもいい。

衣替へて風のきれいな日と思ふ
〈朝日俳壇 東京都・鈴木節子〉

そろそろ、その季節だ。

三鬼言ふ君等が夏を連れて来し
〈同 高崎市・菊池王雄〉

これは俳人・西東三鬼の本句取り。
おそるべき君等の乳房夏来る

本句の方が断然いいが、
どちらも立夏を詠む。

さて、私はラスベガスから、
ダラスへ単独行。

砂漠の渓谷・ラスベガス。
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三つの異様な光源。
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そして雨模様だが緑のダラス。
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ダラスに着いたらすぐに、
ネブラスカ・ファーニチャー・マートへ。
DSCN9613-5
5月7日にテキサスにグランドオープン。
5万3000㎡、2フロアの世界最大級店舗。

3月28日のこのブログで取り上げたNFM
ミセスBがつくった会社は、
とんでもない飛躍を見せて、
このテキサス州ダラスに登場した。

それから、HEBプラス。
DSCN9571-5

これまた素晴らしい。

そしてイーチーズの本店。
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ここで今夜の食事メニューを買い揃えた。

最後にザ・フレッシュ・マーケット。
DSCN9758-5
この店もアップスケール型で、
ユニークだ。

これからダラスでの私の活動が始まる。

一方、商人舎USAベーシックコースの52名は、
すでに帰国。

その帰国前日の報告を、
しておかねばならない。

朝8時半から、
各チームの商品調査研究の発表。
各チームが主力カテゴリーの主力商品を調査。
8店舗のPFグラフを作成し、
各社の政策を分析する。DSCN9283-5

AからJまで合計10チームが、
5分の持ち時間で、
次々に発表していく。

そのプレゼンの仕方も評価ポイントになる。
評価するのは私と事務局全員。

Aチームはドライグロサリー担当。
トマトケチャップを調べた。DSCN9264-5

菓子を担当したBチームは、
ポップコーンを調査。
DSCN9276-5

Cチームはノンフードのペーパータオル。
DSCN9289ー4

DチームはHBCで、
日焼け止めクリームを調査。
DSCN9301-5

発表ごとに、
グラフの作り方から、
分析の仕方まで、
私が注意点を指導する。
DSCN9314-5

Eチームはミートを担当。
DSCN9315-5

Fチームが調査したのは、
デリ部門のサンドイッチ。
三角サンドイッチとトルティアロールの2つを、
調べてくれた。
DSCN9333-5

プレゼンごとに質疑応答タイムをとる。

私自身も質問し、
時には調査の仕方の不備を指摘し、
宿題としてやり直しを求める。

なぜか私にも質問が飛ぶ。
DSCN9338-5

もちろん丁寧に答える。
DSCN9339-5

Gチームは、
カップ入りのオリジナルカットフルーツ。
青果部門の主力カテゴリーだ。
DSCN9346-5

Hチームはベイクド食品から、
ハンバーガーバンズを調べた。
DSCN9352-5

各チームがそれぞれのスタイルで発表する。
あっという間に持ち時間が過ぎていく。
それだけ中身の濃い内容のプレゼンが続く。
DSCN9356-5

Iチームはデアリー部門から、
1ガロン牛乳を選択。
DSCN9364-5

Jチームは冷凍食品の中から、
ピザを選択して調査。
DSCN9377ー4

10チームともに、
すばらしい内容の発表だった。
DSCN9382-5

内容を精査し、
4チームを優秀賞として表彰し、
記念品を贈呈。

Bチームの皆さん、おめでとう。
DSCN9390-5

Cチームも、おめでとう。
DSCN9393-5

Eチームも、おめでとう。
DSCN9396-5

準優勝は、Bチーム。
星条旗を指し棒にした独自のプレゼンが光った。
DSCN9399-5

そして最優秀チームは、
牛乳を調べたIチーム。
㈱ヨシヅヤの村井清人さん、寺西数芳さん、
㈱ユニバースの達中寿博さん、
㈱エレナの生田重利さん、
日穀製粉㈱黒岩大輔さん、
おめでとう。
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そして前日に行われた理解度テストで、
S評価を獲得した6名も表彰。
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左から㈱ヨシヅヤの小山真一さん、
関西スーパーマーケット㈱の山村隆徳さん、
㈱マツモトの三宅勝也さん、
㈱なとりの丸晃祥さん、
亀田製菓㈱の古泉明男さん、
そしてマツモトの松本幸男さん。
DSCN9414-5
おめでとう!

発表・表彰で大いに盛り上がった後は、
座学では最後の講義となる、
私の第4回目のセミナー。
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話したいことは山ほどあるが、
皆の自由研修を邪魔したくない。
だからきっちり12時に終了。DSCN9418-5b

大きな拍手をもらった。DSCN9421-5
ご清聴を心から感謝したい。

発表時点で、
私に宿題を出されたチームは、
研修が終わっても会議室に残り、
PFグラフを仕上げてくれた。DSCN9425-5
このグラフは帰国後、
全員に送り、
全員で共有する。

そうすると、
青果部門、ミート部門、乳製品部門、
冷凍食品部門、デリ部門、ベーカリー部門、
加工食品部門、菓子部門、
日用雑貨部門、HBC部門、
全10部門の調査結果を手にすることができる。

全員で共有したい。
それが私の願いだ。

一方、私は受講生たちの求めに応じて、
筆でサイン。
DSCN9422-5

一人ひとりに、
言葉を書いて贈った。DSCN9424-5

かくて2015商人舎ベーシック研修会は、
最後の自由研修へと進んだ。

各自、各グループ、各社ごとに、
自分でまとめの研修をする。

もちろん夜は、
ショーやカジノやディナーを楽しむもよし、
議論しあうもよし。

私は空港までのバスの中で、
最後の最後の講義。

それで全て終了。

今回のラスベガス研修も、
最高に充実していた。
いつもいつも最高のレベルを目指し、
最高のレベルを実現させる。

ありがとう。

コミュニケーションの重要点は、
「経験の共有である」
(ピーター・ドラッカー)

では、みなさん、今週も、
Good Monday!

〈結城義晴〉

大阪都構想惜敗とダラスの暑い日のセブン-イレブン

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ダラスの暑い日。

こちらはラスベガスより暑い。
摂氏29度、華氏89度。

一人、ホテルの部屋で、
新聞に目を通したり、
本を読んだり、
原稿を書いたり、
ブログをまとめたり。

ときどき、ゴルフ・スィングしたり。

日本では、
「大阪都構想」賛否を問う住民投票。
結果は橋下徹・大阪市長と維新の会の惜敗。

惜敗ではあっても
負けは負け。

大新聞が揃って、
巻頭コラムで取り上げた。

朝日新聞の『天声人語』
いきなり、「びっくりした」。

橋下徹の発言に。
「民主主 義は素晴らしい」

「口にした言葉そのものには賛意」

しかし「民主主義は確かに
優れた仕組みだが、
やりように よっては大いに危なっかしい」

「民主主義の取り扱いには注意が要る。
そのことを橋下氏の政治手法は
如実に示した」

「氏にアクセルはあっても、
ブレーキを 欠いていたというべきか。
スピード感も大切だろうが、
時に減速して時間をかける知恵も
政治には必要だ」

結論はつまらない。

日経新聞の『春秋』
「引退を即決した姿勢は潔い。
戦ってきた経歴への誇りも保てよう」

こちらも、但し書き付き。
「『政治は僕の人生からは終了』との
笑顔で の物言いは、
賛否を考え抜き投票した人たちに
寄り添ってはいない」

笑顔での物言いは、
橋下特有の悔しさの表現だと、
私は見ている。

「残る半年余の任期、
市民と市政の現状に関し
対話を重ねてはどうか。
住民投票で培われた土 壌に
きっと何かが芽生える」

それはないだろう。
私の予測。

毎日新聞『余録』
「劇場国家ならぬ選挙劇場というべきか」

「主役兼エキストラ兼観客だった大阪市民は
結局のところこの興行に見切 りをつけた。
市民に残されたのは大阪再生という
当初から変わらない課題である」

これがつまらないけれど、
妥当な見方だろう。

糸井重里の『ほぼ日』巻頭言。

ある村に一人の旅人がやってきた。
○「やぁやぁ、初めまして。
わたしはあっちの村から
やってきたんですけどね、
この村は暮らしやすい村だと聞きまして‥‥」
△「あっちの村は暮らしやすかったかね?」
○「はい。とても。
みんなやさしかったですし」
△「そうかそうか。
だったら、この村も暮らしやすいよ。
しかも、村人はみんなやさしいと思うよ」

しばらくして別の旅人がやってきた。
●「あっちの村からきたんだが、
この村は暮らしやすい村だろうかね?」
△「あっちの村は暮らしやすかったかね?」
●「最悪でしたよ。
みんなツンケンして不親切で、
ろくなことがないから
逃げてきたようなもんだ」
△「ああ、そうかね。
だったら、この村も最悪だよ」

民主主義とは、
こんな共同体と人々との、
あり方をベースにしている。

独裁者や多数派の専横は、
長く続けるものではない。

ダラスの暑い日。
夕方、ちょっと涼しくなってから、
出かけた。

ホールフーズ。
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1500坪ほどの中型店で、
ローコストオペレーション志向。
すこぶる面白い。

トレーダー・ジョー。DSCN9806ー5
こちらも新店。

進化している。
素晴らしい。

そしてザ・フレッシュ・マーケット。IMG_5876-5
ホールフーズ、トレーダー・ジョーと比較。
それはちょっと可哀想だが、
ユニークな店づくり。

それは素晴らしい。

隣はREI。
リクリエーショナル・イクイップメント。
IMG_5875-5

アウトドア商品の専門店チェーン。
FORTUNE「働きがいのある企業順位」で、
2015年度58位、2014年度69位。

店員の応対やホスピタリティだけでなく、
そのストアコンセプトとアソートメントが、
働きがいに直結している。

それが素晴らしい。

ダラスの小売業に感動しつつ、
ダラス・フォートワース国際空港へ。

夕方、平和堂2015米国研修団到着。
今回も総勢43名。
私と五十嵐祐子さんを入れて、
45名でダラスからサンフランシスコを巡る。

到着後、すぐにリムジンバスで、
ホテルに向かうが、
その途中、セブン-イレブンに立ち寄った。
IMG_5989-5
水、ビール、スナックなど、
買い物のため。
IMG_5961-5

45名がどっと押し寄せると、
店員が大喜び。
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写真も「いくらでもどうぞ」と言ってくれた。

そこでみんな、また大量購入。

水はプライベートブランド24個入り。
2パックで9ドル、1パック4ドル99セント。IMG_5982-5

アイスクリームや冷凍食品。IMG_5976-5

入口のエンドには、
新アイテムのスナック。
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レジ前には、ピザ、フライドチキンなど。IMG_5964-5

そしてグリルメニュー。IMG_5965-5

レジの対面には、
日本でもスタートしたドーナツ。IMG_5966-5
これらはみな、
ファストフードとして大チェーンがある。

その売れ筋をラインロビングして、
セブン-イレブンなりの美味しさ、
便利さを提供する。

生鮮食品・デリも随分、充実してきた。IMG_5967-5

楕円形のレジの裏側には、
コーヒー売場。
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品揃えも多彩。
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日本のコンビニのコーヒーは1アイテム。
こちらはマルチ・アソートメント。
日本でもコンビニのコーヒーは、
やがてこの方向に行くだろう。

そしてセブン銀行はないけれど、
シティバンクのATM。IMG_5975-5

団員は喜んで買い物した。IMG_5978-5
アメリカに到着したばかりの時点で、
日本でも馴染みのセブン-イレブンでの買物。

わかりやすくて、便利。

値頃を知り、税金を知り、
店員とのスキンシップ。

到着直後は、セブン-イレブンがおすすめ。

店員も、ご覧のように、
異常値販売に大満足。IMG_5988-5

かつてアメリカのコンビニは、
ビールとコーラとタバコの店に、
成り下がってしまった。

そこでセブン-イレブンも、
ローソン、サークルKも、
実質的な倒産状態に陥った。

セブン-イレブンのサウスランド社は、
日本のイトーヨーカ堂に救済され、
それでも長い年月がかかって、
ここまでイノベーションが進んだ。

日本の経営技術の優位性を、
アメリカに、そして世界に知らしめた。

そんな功績がある。

私には深い感慨がある。
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セブン-イレブン、ありがとう。

そして宿舎へ。
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ハイアット・ハウス。

キッチン付きホテル。

これから2015平和堂アメリカ研修が、
始まる。

ダラスのセブン-イレブンのイノベーションに、
負けてはいられない。
(つづきます)

〈結城義晴〉

ダラスのクローガーとウォルマート、それぞれのポジショニング

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アメリカにやってきてから9日が経つ。

今日、ウォルマート・ストアーズ・インクは、
2015年度第1四半期決算を発表した。
ウォルマートは1月末決算。
だから第1四半期は2月から4月まで。

純利益は前年同期比マイナス7%で、
衝撃が走った。
純利益は33億4100万ドル、
約4000億円。

四半期でこれだけ稼げば、
年間通期では1兆6000億円くらいか。

すごい会社です。

我々が見ているアメリカの営業は、
悪くない。

Eコマースやオムニチャネルへの投資がかさんだ。
さらにこれまで好調だった国際部門だが、
ブラジル、イギリスのアズダなどが、
足を引っ張った。

ウォルマートといっても、
すべてが好調なわけではない。

一方、アメリカのセブン-イレブン。
8269店舗の大チェーンだが、
テデシーフードショップから、
182店舗を買収する。

この会社の本拠地は、
マサチューセッツ州ボストン。

日本国内では、
セブン-イレブンは買収に消極的だ。
しかし海外では、どんどんM&Aをして、
店舗数を増やす。

とくにアメリカでは、
今回のような買収を頻繁に行って、
とくに都市型コンビニの地位を確立しようと、
積極的に動いている。

アメリカを訪れているだけで、
そういったニュースに、
リアリティが増してくるから不思議。

さて、平和堂2015アメリカ研修。
二日目の朝は、私の講義。DSCN9850-4 

朝8時から10時半までみっちり、
フォーマット戦略とポジショニング戦略の、
重要点を丁寧に語って、
とことん理解してもらった。
DSCN9856-5 

講義が終わるとすぐに、
リムジンバスに乗って、
クローガーへ。
DSCN9959-5 
バナーは「フレッシュ・フェア」。

その名のとおり、
生鮮食品とデリを強化している。
DSCN9929-5 

もちろんチーズも、
スーパーマーケットにしては、
多過ぎるくらいの品揃え。
DSCN9934-5  

グロサリーはクローガーの得意部門。
DSCN9932-5 

31歳の若いエリック店長に、
要点を話してもらってから、
質疑応答。
DSCN9913-5 

真剣に聞きつつ、
熱心にメモを取る。
DSCN9915-5 

エリック店長は、
18歳でクローガーに入社。
アルバイトからスタートして13年、
5年前に店長になった。
DSCN9921-5 
一番重視しているのは、
「カスタマーサービス」

顧客から様々な声が、
メールで寄せられる。
それを必ず、毎日、読む。
それが店長の仕事だ。

62%の声は「お褒め」。
ありがたい。
38%が「お叱り」。
クローガーではこのお叱りのクレームを、
「opportunity」と呼んでいる。
つまり、絶好の機会だ。
お叱りに対応することで、
その顧客をロイヤルカスタマーに、
変えることができる。

クローガーは45四半期連続、
既存店が増収。

それを支えるのが、
カスタマーサービス最優先主義である。

ミートとシーフードの対面売り場。
DSCN9867-5 

セルフ売り場では、
ナチュラル&オーガニックが拡大中。
DSCN9883-5 

グロサリーはコモディティ・ディスカウント。
DSCN9868-5 
ウォルマートにも負けない。
そしてカスタマー・サービス。

エリック店長と固い握手。
DSCN9924-5 

次に、ウォルマート・スーパーセンター。
DSCN0213-5

こちらでは、ロレッタさんに、
店内ツアーをしてもらった。
DSCN9982-5

入口脇のデリ売り場から始まって、
青果部門、ワイン売り場、精肉部門、
そしてグロサリー、乳製品部門を、
丁寧に説明しながら歩いた。
CIMG2808-5

それからHBCとファーマシー、
アパレルファッション、
そしてノンフードへ。
DSCN0051-5
精力的に歩きつつ、
事細かに説明してくれる。

タイヤ売り場では、
デパートメントマネジャーのアリエルさんが、
顔を出してくれた。

DSCN0056-5

その後、バックヤードの視察。
DSCN0158-5

在庫のこと、搬入のこと、
保管と補充のこと。
歩きながら、精力的なレクチャーを聞く。
DSCN0106-5

バックヤードマネジャー。
DSCN0105ー5

タンポポマーク の背中の後について、
くまなくバックヤードを巡った。
DSCN0103-5

ロレッタさんも、
厳しい顔つきで、
時折アソシエーツに対して、
指示を与えながら、説明する。
DSCN0089-5

500人ほどのアソシエーツがいるが、
その休憩所。
DSCN0112-5
卓球台が置いてあった。

最後に生鮮食品のバックヤードと、
冷蔵冷凍庫の視察。

青果は物量が多いが、
全てウェアハウスからの提供。
DSCN0154-5

そこで熱弁。
DSCN0147-5

精肉は在庫が少ない気がした。
DSCN0166-5

フロント(売り場)では、
ウォルマートが実に丁寧な、
カテゴリーフォローをしていることが判明した。

日本の総合スーパーが、
捨ててきてしまった部門やカテゴリーを、
ウォルマートは丁寧に、全て、
網羅してアソートメントしている。

そしてバックヤードは、
その10万品目をこれまた丁寧に、
サポートしている。

Retail is Detail。
小売りの神は細部に宿る。

最後にロレッタさん。
「今日は全部見せました」

悉皆調査という方法がある。
全数調査ともいう。
つまり全部調査すること。

今日はウォルマートの悉皆視察。

それでしかわからないことが、
わかった。

ロレッタさんに感謝。
DSCN0172-5
団長の田淵寿さんとともに、
感謝の意を評した。
田淵さんは平和堂商品本部本部長。

店頭で、全員写真。
CIMG2811-5

そのあとはついでに、
同じウォルマートの、
ネイバーフッドマーケット・ファーマシー。

DSCN9977-5

オーソドックスなドラッグストア。
DSCN9971-5

日用雑貨とHBC。
DSCN9972-5

一番奥が調剤薬局。
DSCN9975-5
ウォルマートのマルチフォーマット戦略、
細かく細かく進化している。

今回はとくにモデルハウスを訪問。
グランドホームズ。
DSCN0239-5

相場は65万ドル(6500万円)。
DSCN0238-5

そこへ続々と入っていく。

DSCN0215-5

メインダイニング。
DSCN0216-5

キッチン。
DSCN0235-5

1階のベッドルーム。
DSCN0229-5

そのバスルーム。
DSCN0230-5

外には、小さなプール。
DSCN0231-5

2階に上がる。
DSCN0221-5

1階を見下ろす。
CIMG2823-5

2階は3ベッドルーム。
DSCN0226-5

ビリヤード台と、
オーディオビジュアルルーム。
DSCN0227-5

セールスマンは、
いかにもアメリカの不動産屋。
DSCN0237-5

全員で写真。
DSCN0241-5
アメリカの小売業を学ぶには、
アメリカ人の生活を知らねばならない。

その際、モデルルームは、
絶好の研修舞台となる。

ランチはインナウト。
DSCN9978-5
全米一の人気ハンバーガーチェーン。

グループごとに注文。
DSCN9979-5

44人分を滞りなく、
あっという間に製造したバックヤード。
DSCN9980-5
そのパフォーマンスに、
一同感動。

ちょっとだけの観光は、
ケネディ暗殺のテキサス教科書倉庫。

DSCN9962-5 

その暗殺地点。

DSCN9968-5

ここです。
DSCN9967-5

×印。
DSCN9963-5

1963年11月22日。
DSCN9964-5
静かに黙祷。

そしてディナーは、
伝統のイタリアンレストラン「Buca」。
DSCN0242-5

ケタリングサービスのバン。
DSCN0243-5

入口カウンターには写真群。
DSCN0245-5

店内も趣満点。
DSCN0249-5

ビールとワイン、
そしてサラダからパスタ、魚料理まで。
最後はケーキ。
DSCN0252ー4
ハッピー・バースデー?

長い長い1日。
日が暮れて終わった。
DSCN0254-5
ウォルマートとクローガー。
全米の第1位と第2位。
今日はじっくりとチェーンストアを学んだ。
(つづきます)

〈結城義晴〉

ダラス9店舗を巡ってポジショニング戦略の「有無と差異」を学ぶ

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商人舎magazineの、
今日のDaily商人舎。
4月の日本チェーンストア協会の販売統計も、
フランチャイズチェーン協会のコンビニ統計も、
13カ月ぶりに前年同月を上回った。

これは目出度い。

「売上げは全てを癒す」
故中内功さんの言葉だと記憶する。

私はテキサス州ダラス。
平和堂2015アメリカ研修。

佳境に入ってきた。

今日は9店舗駆け巡り。
そしてポジショニング戦略を学ぶ。
『小売業・サービス業のポジショニング戦略』は、
結城義晴のオリジナル理論。
といっても様々な先行理論を整理し、
それを小売サービス業に当てはめて、
戦略立案に適用できるレベルまで、
落とし込んで、わかりやすくした実務理論。

その戦略の有無、
その戦略の差異。

まずはテキサスの雄HEBへ。DSCN9686-5

リニューアルオープンしたばかりの、
HEBプラス。
非食品強化型で、なおかつ、
ウォルマート対策型フォーマット。
DSCN9691-5

入口にドカンとカットフルーツコーナー。DSCN9685-5

その奥に「SUSHIYA」
つまり寿司屋。
DSCN9661-5

右手に強力で広大な青果部門。
それからシーフード・ミート部門へ。DSCN9663-5

左手が乳製品部門。
このあたりのペリシャブルスが、
ウォルマートを圧倒する。
DSCN9669-5

奥壁面売り場も広大。
DSCN9666-5

エブリデーロープライスが基本。
その牛乳売り場。
常時1ガロン1ドル47セント。
1ガロンは3.8リットルだから、
1リットル38.7円。
DSCN9677-5

非食品強化の目玉は、
このエンターテインメント。DSCN9680-5
これもウォルマートを凌ぐ。

ウォルマートにかなわない部門は、
非食品強化といえども、扱わない。

そしてレジサービスが秀逸。
若い男女のパートタイマーを動員して、
キビキビと対応する。
DSCN9688-5
HEB、やはりすごい。

そのHEBのアップグレード型。
セントラルマーケット。
DSCN9889-5

入口で歓迎された。
DSCN9754-5

息を呑むオーガニック売り場。DSCN9757-5

メモリアルデーに向けて、
スイートコーンの売り込み。
DSCN9758ー4

ハーブもまるで生きているようだ。DSCN9762-5

フーディーズのマルチーナさんに、
店内ツアーをしてもらった。
44人なので二手に分かれて、
二度のツアー。
DSCN9755-5
ワンウェイコントロールの店舗なので、
それが一番いい。

鮮魚部門から精肉部門へ。
ここは最高峰の品質、提案。
DSCN9777-5

そして改装でお目見えした、
新しいカテゴリー、新しいアイテム。DSCN9779-5
「Meals in Minutes」
日本語にすれば流行りの「即食」か。

グロサリーでも、
世界中から珍しい商品を集めてくる。
DSCN9789ー4
新しいアイテムを探すには、
多数の腕利きが、
その仕事に専念して、
集中的に継続しなければいけない。
それこそバイヤーの仕事だ。

都合よく、ネットなどで探してきても、
それは実は万人の知るものなのだ。

それは我が社のロットに、
合うかどうかわからない。
我が店のコンセプトに、
合うかどうかわからない。

チーズ売り場、ベーカリー、
サービスデリと回って、最後は花売り場。

そして質疑応答。
DSCN9806-5

マルチーナさんに感謝。DSCN9886-5
HEBは、
基本フォーマットのフード&ドラッグを中心に、
HEBプラスとセントラルマーケットで、
マルチフォーマット戦略を採用する。

それがドミナントエリアで、
高占拠率を獲得する手段である。

次にホールフーズマーケット。
DSCN9944-5

言わずと知れた世界最高峰の、
オーガニック&ナチュラルスーパーマーケット。
DSCN0014-5

一丁目一番地には、旬のチェリー。
チラシトップに掲げられている。DSCN0029-5

オーガニックのこの売り場、
うっとりする。
DSCN0028-5

カットフルーツは、
これまた最高峰。
この値付けにノウハウがある。DSCN0015ー6
商人舎ベーシックコースの調査班が、
鮮明に示してくれた。

そしてこの夏を告げるエンドの美しさ。
DSCN9996ー4
来週月曜日がメモリアルデー。
それはアメリカの夏の到来を意味する。

バルク売り場はどこよりも、
カテゴリーが多い。
DSCN9955-5

この店では、私たちは、
ドライエージビーフを購入。
DSCN9946-5

21日間乾燥熟成の商品、
これです。
DSCN9949-5

ミートのチームメンバーが、
丁寧に丁寧にスライスしてくれた。
DSCN9948-5

そして計量。
DSCN9951-5
夜の大試食会で、
五十嵐ゆう子さんの手によるメニューが登場。
大人気だった。

ホールフーズとくれば、
次にトレーダー・ジョー。
DSCN9939-5

ホールフーズマーケットの目の上のたんこぶ。DSCN9916-5

ホールフーズの売れ筋だけ、
プライベートブランドで開発し、
低価格絞込み戦略で売りまくる。DSCN9918-5

夕食大試食大会の主役は、
やはりトレーダー・ジョーだった。
DSCN9940-5

そしてホールフーズマーケット、
トレーダー・ジョーとくれば、今では、
次はスプラウツファーマーズマーケット。
DSCN9893-5

ホールフーズよりも、
カジュアルで低価格。
トレーダー・ジョーよりも、
圧倒的に生鮮食品、とくに青果が強い。
DSCN9894-5
そこにポジションを得た。

バルク売り場もホールフーズより、
カジュアルで低価。
DSCN9896
一昨年の株式上場以来、
客層も広がって、絶好調。

ポジショニング戦略を理解するときに、
カギを握る企業だ。

セントラルマーケット、
ホールフーズ、
トレーダー・ジョー、
そしてスプラウツ。
この一群と対極をなすポジション。

ディープ・ディスカウンティング。
その筆頭がアルディ。
DSCN9719

1万平方フィート(281坪)の小型店。DSCN9708-5
ハードなディスカウント。
つまりウォルマートよりも安い。

ドイツ生まれのこのフォーマットは、
ヨーロッパを荒らし回り、
今、アメリカでもウォルマートの、
目の上のたんこぶ。

ウォルマートは、
目の上に、ずいぶん、
たくさんのたんこぶをこしらえている。

アマゾン・ドット・コム、
ダラーゼネラル、
ウィンコフーズ、
そしてアルディ。

そのアルディに、
イノベーション。

スペシャル・バイの拡張。
DSCN9700-5

主通路沿いにも登場してきた。
つまり売り切れ御免のハードライン。DSCN9709-5

「ヒスパニック・フード」コーナーまで新設。DSCN9702-5

おかげで客数が激増。DSCN9703-5
すごいたんこぶです。

しかしたんこぶをつくりつつも、
ウォルマートは、
ネイバーフッドマーケットで対抗。
鮮度は格段に良くなり、
惣菜が進化し、
コモディティ・ディスカウントでは、
アメリカの王者。
DSCN9892-5
品揃え、コンビニエンス性で、
アルディとは異なるポジション。

いかがだろう。

ポジショニングの差異。

しかしそれがない企業がある。
アルバートソン。
DSCN9904-5

相変わらず「バイ1・ゲット1フリー」、
さらに「ゲット2フリー」。
DSCN9900-5
1個買ったら1個タダ、
それが2個タダにエスカレート。

ミルク売り場のこのフェーシングの狭さ。DSCN9901-5

昔風のディスプレイは、
相変わらず続けている。DSCN9903-5
いい立地のショッピングセンター出店で、
適正規模の店、
商品構成もかつての適正、
床はピカピカ。

しかし顧客は来ない。

ポジショニング戦略、皆無。

セーフウェイと統合して、
全米第2位のスーパーマーケット企業となった。

しかしそれは明らかな「膨張」だ。

最後におまけ。
クイック・トリップ。
DSCN9720-5

FORTUNE「働きたい企業ランキング」、
2015年度は54位のコンビニ。
ホールフーズが55位。DSCN9743-5
アメリカのセブン-イレブンが、
ずっとベンチマークしてきた。

何よりもフレンドリー、
新しい提案に満ち溢れ、
クランリネス、欠品なし。

店舗正面は対面のキッチン・サービス。
DSCN9746-5

レジの横にはセブンの5倍くらいのグリル。
熱々のホットドックを顧客が自分でつくる。DSCN9722-5

コーヒー売り場は、
セブンが模倣した。
DSCN9740

ワイン・ビールの品揃えは、
コンビニとして秀逸。
DSCN9730

みんな、大いに満足。
DSCN9736-5

何よりもこの笑顔がいい。DSCN9721-5

上には上がいる。
それがアメリカのポジショニング競争。DSCN9751-5

以上9店舗を巡って、
ポジショニング戦略を学んだ。
私も語り通して満足。
ご清聴、感謝。
(つづきます)

〈結城義晴〉


ダラスの大試食会とサンフランシスコのマーケットニッチャー

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テキサス州ダラス・フォートワース地区。
ここに来て4日目。

アメリカの男子ゴルフ「クラウンプラザ招待」が、
ここフォートワースのコロニアルCCで開催中。

第1ラウンドでは、石川遼が首位に立った。
6バーディー・ノーボギーで64。

テキサス大学出身のジョーダン・スピースも、
石川と並んでトップ。
スピースは4月のマスターズで優勝した21歳。

楽しみだが、観戦には行けない。

松山英樹に先を越された石川。
「ベストを尽くすのみ」と謙虚。

心中で応援しつつ、
2015平和堂アメリカ研修は続く。

昨日の夜は、大試食会。

夕方の6時に視察と買物からホテルに戻り、
1時間半、各自、自室のキッチンで、
料理の腕をふるい、
会議室に7時半に集合。DSCN0064-5

それぞれ工夫と技術を施した料理を持ち寄る。
DSCN0068-5

そして開始をじっと待つ。
DSCN0069-5

全員集合したら、
それぞれに自分の料理の趣旨を説明。
DSCN0071

ホールフーズ、トレーダー・ジョー、
セントラルマーケット、HEBなどで、
原材料や冷凍食品を購買し、
料理を作った。
DSCN0067-5

メニューの組み合わせ、
彩り、盛りつけ。
アイデアのあとが見える。
DSCN0066-5

予算はあらかじめ決められており、
それに添って経済合理性も問われる。
DSCN0070-5

私はトレーダー・ジョーの冷食を、
是非とも試して欲しいと要望を出した。
DSCN0075-5

そんな料理も出てきた。
つまりいかに簡便に美味しさを、
アメリカ小売業が提供しているか。
それを知ってもらいたいからだ。
DSCN0074-5

ロテサリーチキン。
DSCN0032-5

牛肉がレタスの上に乗っている。
DSCN0035-5

シュリンプカクテル。
DSCN0040-5

メニューを見ていただこう。
DSCN0044-5

トレーダー・ジョーのコーンスープ。
DSCN0059-5

同じくチリビーンズ。
DSCN0058-5

なんとおにぎり。
DSCN0057-5

チャーハンも出た。
DSCN0033-5

綺麗な盛りつけのサラダ。DSCN0045-5

これはうまかった。
DSCN0056-5

すき焼き。
DSCN0050-5

カレーとナン。
DSCN0061-5

そしスイカのデザート。DSCN0039-5

全員の説明が終わったら、
いよいよ全員で試食開始。
DSCN0079-5

人気メニューは、
あっという間になくなる。
DSCN0078-5

その後、1時間半ほどして、
審査発表と表彰式。

まず副団長の黒川信一さん、
団長の田淵寿さんから、
それぞれ1品ずつ発表。

それから私が、アイデア賞1品、
プレゼンテーション賞1品。
そして大賞を2品選んだ。

受賞者たちには、賞品。
トレーダー・ジョーのワイン。
グランドリザーブやプレミアムリザーブ。

全員で写真。
DSCN0081-5
おめでとう。

さらに大賞の2組。
こちらに来て10日目、
日本食が実に良く出来ていて、
それを選んでしまった。
すき焼きとカレー&ナン。
DSCN0084-5
おめでとう。

しかし全員の料理、
全て良かった。

なによりも、
料理をつくろうと意図して、
買物をする。

よく見て考える。
それを写真で記録する。
そんな勉強も有意義だ。
それに実際の買物体験を組み込む。
それが数段、理解を進める。

全員が大満足。

後片付けも速いし、完璧。
DSCN0086-5

それが平和堂の社風。
DSCN0088-5
ご苦労さま。

一夜明けて今日は、
雷が鳴り、土砂降り。
朝7時20分集合で、
ダラス・フォートワース空港へ。

そこからアメリカン航空に乗り込む。
DSCN0090-5

雨雲に覆われたダラス。
DSCN0092-5

北アメリカ大陸は厚い雲に、
すっぽりと包まれていた。DSCN0093-5
機中、私はずっとブログ書き。
Gogo Flightを活用して、実に便利。

2時間ほどで、雲の切れ間から、
シエラネバダ山脈。
DSCN0095-5

そして3時間、サンフランシスコ湾が現れた。
DSCN0100

海を見るとほっとする。
DSCN0101-5

サンマテオブリッジ。
DSCN0103-5

微かにベイブリッジとサンフランシスコ市街。
DSCN0105-5

霞んでいるけれど、美しい。
DSCN0107-5

カメラをズーム。
DSCN0110-5

サンフランシスコ国際空港に到着すると、
すぐにリムジンバスで、
市街を抜けて、ベイブリッジを渡る。
DSCN0112-5
アルカトラズ島がくっきり。

そして向かいました。

ホールフーズ・ギルマン店。
DSCN0245-5

ため息が出るほど、美しい。
DSCN0217-5

一丁目一番地はとうもろこし。
DSCN0116-5

この店は全ての商品の顔が、
顧客動線を向いている。
それが徹底されている。
DSCN0194-5

そしてイートインスペースと、
バリスタのいるコーヒーショップ。
DSCN0222-5
ホールフーズは常に、
新しいテーマにチャレンジしている。

ライバルのトレーダー・ジョー。
DSCN0262-5

一丁目一番地のエンドは、
ポテトチップス。
DSCN0261-5
プロバスケットボールの、
ウォリアーズをデザインしている。
「テレビで見ながら、ポテチ族になろう!」

相変わらずの親しみやすさと、
ここにしかない商品群。
DSCN0260-5

サラさんにインタビュー。
DSCN0257-5

積極的に質問し、熱心にメモを取る。
DSCN0253-5

トレーダー・ジョーのプロパーで、
13年キャリアのサラさん。
DSCN0254-5
「隣のセーフウェイは
視野に入っていません」

強気の発言。

田淵団長と三人で記念写真。
DSCN0259-5

その視野に入っていないセーフウェイ。
DSCN0286-5

サーベラスに買収されて苦境にあるが、
この店だけはいつも別格。
DSCN0272-5

美しい。
DSCN0273-5

売れている。
DSCN0275-5

いつも、花売り場は見事。
DSCN0279-5
店長とスタッフの、
マネジメントとオペレーションで、
会社は不調だが店は好調。

それが小売業、サービス業の、
実にいいところ、おもしろいところ。

このショッピングセンターのコールズ。
DSCN0296-5
私はシアーズとJCペニーから、
顧客を奪って成長してきたと見ている。

しかし、この3年ほどは、
かつての勢いがなくなってきた。
とんがりがない。
DSCN0295-5
その理由は、
月刊『商人舎』9月号に書いてある。

そしてDAISO。
DSCN0287-5

こちらは米国ダラーストア業界のニッチャー。
DSCN0289ー5

1ドル50セント均一で、
ポジショニングが確立されている。
DSCN0292-5
矢野博丈さん、お見事。

最後にバークレーボウル・ウェスト。DSCN0336-5

青果売り場は、この言葉しかない。
「圧巻」
DSCN0318-5

品揃えの豊富さは、世界一。
DSCN0323-5

この店もニッチャーだが、
圧倒的なアウトスタンディングなポジショニング。
DSCN0321-5

もちろんスーパーマーケットだから、
他の部門も充実。
DSCN0324-5
しかし青果が3割の売上げシェア。
ニッチャーは1店あたり売上高が大きい。

これは小売業のニッチャーにとって、
必須の要件だ。

今日も疲れた。
ベイブリッジを渡ると、
サンフランシスコの街が迎えてくれた。
DSCN0344-5
満足の一日。

夕に感謝。
(つづきます)

〈結城義晴〉

サンフランシスコのディープディスカウンティングと英国軍艦

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あっという間に土曜日。
5月12日の火曜日に日本を発って、
ラスベガス、ダラス、
そしてサンフランシスコ。

今日、23日は、
壽里茂ゼミ稲門会総会。
私は欠席。

恩師・壽里先生の御健勝を、
アメリカから祈念したい。

さて日経新聞最終面の『私の履歴書』
今月の川村隆さん
元日立製作所社長・会長。

60歳を超えて、子会社社長から、
突然、全日立を統率する立場に立つ。

日立は「沈みゆく巨艦」となっていた。

川村さんは、「英国軍艦の話」を思い出す。
「軍艦は特に手を打たなければ
毎年1センチずつ喫水が下がり、
速度が遅くなって、
使いものにならなくなる」

なぜか。

「船体の経年変化や
貝殻の付着のせいではなく、
原因は人だ

「乗組員が自室にこっそり
本や服など私物を持ち込み、
それが積もり積もって船が重くなり、
水中に沈み込むのだ」

このたとえ話は、
恐ろしい。

川村さんは「100日プラン」を作って、
無駄を省き、収益・財務体質の改善に勤しむ。

さて今日は、朝一番で講義。
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ホテル日航の25階が私の教室。

平和堂2015アメリカ研修
42名の参加者。
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最後のまとめの講義は、
商品問題を中心にした、
私の持論。
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だからウォルマートのPB、
「プライスファースト」を手に取って、
そのイノベーションを語る。
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商品部からも多くの参加があって、
真剣そのもの。
それが語り手にビンビン伝わる。
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ABC分析手法の弱点、
それを補うノンコモディティの方法。DSCN0382-5
白板を使って解説し、
問題意識を投げかける。

ほんとうによく聞いてくれた。
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あとは実行に移すのみ。

講義終了後、最後の視察へ。
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北に向かって、
ナパバレーの手前を曲がる。

サクラメント市の手前のバカビル市。
有名なナゲット・マーケット
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FORTUNE「働きがいのある企業」で、
2015年は26位。
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7位のウェグマンズに次いで、
小売業では二番目。

伝説のサービスで有名なノードストロームは、
このランキングで93位。

ホールフーズが今年は55位。

それだけにナゲットの26位の、
意味は大きいし、価値は高い。

入口を入って右手に一丁目一番地。DSCN0467-5

左手のプロモーションは、
アウトドア。
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そしてメイン売り場。
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全米随一の青果売り場。DSCN0473-5

まさにファンタスティック。
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息を呑む美しさ。
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デリ、シーフードからミートへ。
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ワイン売り場も美しい。
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ゴンドラエンドも赤と黒の対比が目を引く。
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そしてとりわけ、
チェックスタンドが素晴らしい。
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全メンバーが躍動している。
自分の顧客とごく自然な会話をする。
手は素早く動かしつつ、
脳はフル回転。

この店はリーマンショック以降、
落ち込んだ。

イギリスの古い軍艦のようになってしまった。

そこに最有力店の店長が赴任。
「フェニックスのように蘇ろう」
そう呼びかけて、自ら率先し、
店は変わった。

だからこの店のトレードマークは、
フェニックス。
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レジの後ろに掲げられている。
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この店でランチ。
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楽しそう、美味しそう。
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次にナゲットが展開するフード4レス
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クローガーのフォーマットの一つ、
それがスーパーウェアハウスのこのタイプ。

ナゲットは、フランチャイジーとして、
このフォーマットを3店、営業している。
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入口のウォール。

そして青果部門。
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オーガニック。
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ディスカウントストアとは思えない美しさ。

奥主通路も床がピカピカ。
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精肉売り場で顧客とコミュニケーション。
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こんな商品も置いている。
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乳製品部門の壁面には、
Great Prices Superior Quality
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エンド陳列も迫力があって、
なおかつ美しい。
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ラックアイルもピカピカ。
これをウェットルックという。
「濡れたように見える」床。
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クレンリネスの極地。

ディスプレーも見事。
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レジでは珍しくノーサッカー。
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しかし1番レジのこの女性、
見事な接客をする。
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安く売るから汚い、
安く売るから悪い、
安く売るから不親切。

それが日本のディスカウンターのほとんど。

ナゲットのフード4レスにはそれがない。

安くて綺麗、
安くて良い、
安くて親切。

同じ趣旨で、さらに、
ディープ・ディスカウンティング、
それがウィンコフーズDSCN0537-5

ファサードには、
従業員が所有する会社」と、
誇らしげに掲げられている。DSCN0512-5

入口にはウォール・オブ・バリュー。

そこに他社との価格比較POP。

HUNTSのスパゲティソース。
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ウォルマート、セーフウェイ、レイリーズと、
価格比較され、ウィンコのほうが、
これだけ安いと訴求されている。

Red Lobsterのビスケットミックス
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クラフトのディナー・デラックス。DSCN0514-5

オスカー・マイヤーのベーコン。DSCN0516-4

ウォールを抜けると青果部門が広がる。DSCN0519-5

バナナは1ポンド58セント、
1SKU。
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広大な売り場に、
絞り込まれたDeep Discounting。
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乳製品部門も広々。
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冷凍食品部門も、
平ケースとリーチインケースが、
ずらりと並ぶ。
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水は天井まで届くかというラック陳列。
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売り場のアクセントになっている。

ハンバーガーバンズは、
8個入りで88セント。
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そしてレジもフレンドリー。
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最後の最後に、
最もアメリカらしいポジショニングの店を、
堪能してもらった。

安くて綺麗、
安くて親切、
安くて良質。

日本のディープディスカウンティング・フォーマットも、
やがて必ずこうなる。

それができない安売り屋は、
どんどん淘汰されるに違いない。

その前に、
イギリスの軍艦のように、
人災で沈んでゆく企業の方が、
実は多い。

〈結城義晴〉

ジジとフィッシャーマンズワーフ[日曜版2015vol21]

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ジジです。
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ヨシハルおとうさん、
かえってきました。
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サンフランシスコから。DSCN2488-5

2ウィークぶりに。DSCN2489-5

ユナイテッド・エアーラインで。
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おかえりなさい。
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きのうの夜は、
おわかれパーティ。

フィッシャーマンズワーフ。
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ピア39。
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いいところです。
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夕日がしずむ。
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軍艦とゴールデンゲートブリッジ。DSCN0543-5

そしてアルカトラズ・アイランド。DSCN0544-5

豪華客船。
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おおきなビルみたいです。
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フィッシャーマンズワーフで、
さよならパーティ。
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レストランは、
スウィス・ルイス。
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クラムチャウダーとダンジネスクラブ。

みんな、こころから、
たのしんだ。
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それからサプライズ。
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ハッピー・バースデー。
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ホールフーズのケーキ。
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ケーキカット。
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みんなで、いただきました。
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おめでとう。

パーティのあとも、
シェークハンドとフォト。DSCN0565-5

とってもいいツアーでした。
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それからケーブルカー。DSCN0587-6

すばらしい夜景。
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ラストはジェットコースター。DSCN0589-5

おとうさんは、
サンフランシスコが、
だいすきです。
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そして今朝、もう帰国。
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このヒコーキ。
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サンフランシスコ・エアポート。DSCN1870

ベイエリア。
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おとうさんは、
空のうえ。
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雲に、おおわれていた。
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太平洋にでると、
ちょっと海がみえた。DSCN1875-5

ちいさなちいさな島。DSCN1878-5

フライトは10時間。
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おとうさんは、つかれて、
ねていました。
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また海が見えて・・・・。
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銚子半島。
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犬吠崎。
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うつくしい日本。
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うつくしい海岸線。
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坂東太郎。
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そしてうつくしい日本の水田。 DSCN1897-5

ナリタ・エアポートについて、
リムジンバス。

1時間で東京スカイツリー。
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おとうさん、
おかえりなさい。
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おつかれさま。

〈『ジジの気分』(未刊)より〉

ヤマダ電機「拙速は巧遅に勝る」とAldi「Double Guarantee」

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Everybody! Good Monday!
[2015vol21]

2015年も第22週、
5月第5週の最終週。

商人舎magazineのDaily商人舎で、
ヤマダ電機46店閉鎖のニュース。
それは今週末の31日まで。

意思決定の速さというか、
拙速というか。

「拙速」は「出来はよくないが速いこと」。

反対語は「巧遅」で、
こちらは「たくみでも遅いこと」。

中国春秋時代の兵法書『孫子』は言う。
「拙速は巧遅に勝る」

ヤマダ電機の山田昇社長、
不思議に会ったことはないが、
『孫子』ファンかも知れない。

一方、ダイエーは、
5000㎡超の「フードスタイルストア」を、
本年度中に5店舗開設し、
食品スーパーマーケットへの転換を図る。
これは日経MJの記事。

ダイエーは全国に約280店をもつが、
今年9月にはまず、
北海道・東海・九州地区の全59店、
来年3月には関東・関西の大型店29店を、
イオングループの事業会社に移管する。

その後、グルメシティ、フーディアムの約130店、
全国の大型店と九州・北海道の合計88店も、
徐々にイオングループ企業に移管される。

東京の碑文谷店も、
横浜西口店も、
イオンリテールになる。

その代わり、首都圏と関西県で、
3000㎡以下の都市型店と、
5000㎡以上のフードライフスタイルストアの、
マルチフォーマットを展開する。

イギリスのテスコは、
都市型をテスコメトロ、
やや大型をテスコスーパーストアと、
分類して多フォーマット展開するが、
それと同じ構想。

結果として、数値計画は、
2016年度黒字化、
2018年度経常利益3%。

ヤマダ電機もダイエーも、
新しい時代には新しい皮袋。

吉田拓郎『イメージの詩』より。
古い船には新しい水夫が
乗り込んでゆくだろう
古い船を今動かせるのは
古い水夫じゃないだろう

何故なら古い船も 新しい船のように
新しい海へ出る
古い水夫は知っているのさ
新しい海のこわさを

新しい水夫も必要になるだろう。

この夏の圧迫感は何だらう
〈朝日俳壇より 横浜市・込宮正一〉

今週・来週の2週間販促企画は、
Weekly商人舎。

5月6日の「立夏」から、
6月6日の「芒種」の前日までが、
「初夏」と教えてくれる。

放尿は植田にすべしとふ家訓
〈同 周南市・木村しづを〉
水田、植田、今、美しい。
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草餅の堂々として田舎ぶり
〈朝日俳壇 川西市・上村敏夫〉

田舎が草餅のように、
堂々としていなくてはいけない。

明日は常盤勝美の「2週間天気予報」

今日14時28分、関東で地震。
マグニチュードは5.5。
震源地は埼玉県北部、
深さは暫定値で56km。

最大震度は茨城県土浦市で震度5弱。

常盤さんといえども、
地震の予測はできないが、
天気予報は2週間。

必見の連載だ。

アメリカから昨日帰って、
今日はゴルフ名人会。
1989年から、もう、
26年続いている。

そして明日から、
来客アポイントがあり、
いくつかの会議、会合をこなしつつ、
月刊『商人舎』6月号の入稿。

そのアメリカで印象に残ったことの一つ。
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「ダブル・ギャランティ」
Double Guarantee。

100%の顧客満足のために、
半沢直樹の「倍返し」。

顧客からクレームや返品請求があったら、
Replace the Product
And
Refund your Money 

商品は取り替える。
お金は返す。

Andが「倍返し」を意味する。

商品を取り替えて、
お金も返す。

これをやっているのは、アルディ。
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ウォルマートよりも安い、
世界一のディスカウンター。
非上場企業。

安くて綺麗、
安くて親切、
安くて良質。
そのうえ、
安くて倍返し。

私も商業界時代から、
現在の商人舎に至るまで、
ずっと、ダブル・ギャランティ派。

そのつもりで、
緊張して仕事する。

万が一にも失敗したら、
倍返し。

それを貫いてきた。

みなさんも、いかが?

最後にお知らせ。
第7回ミドルメネジメント研修会。
7月14日~16日。
いつも火曜日から木曜日。
湯河原で完全合宿制。

ご参加、ご派遣、お願いします。

ではみなさん、今週も、
Good Monday!

〈結城義晴〉

Whole FoodsのActなExperiental Marketing

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今日は、東京都心で、
今年初の真夏日。
最高気温が30度を超えて、
30.1度を観測。

私は先週・先々週、
ネバダ州ラスベガスと、
テキサス州ダラスに滞在していたが、
どちらも真夏には40度を超す。

しかし帰って来てみると、
東京や横浜のほうが暑い。

5月に入って、
25度以上の夏日は18日目。
これは観測開始以来、最多タイ。

1年で一番いい季節が、
だんだん暑くなってくる。
地球温暖化なのか。

地震も起こったり、
天変地異を感じさせられる。

それでも梅雨の蒸し暑さ、
真夏の茹だるような暑さと比べると、
過ごしやすい。

さて今日は、
午前中に来客。

田邉裕也さん。
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日本放送協会制作局のディレクター。
経済・社会情報番組部で、
「プロフェッショナル」を担当している。

色々と流通小売業の情報を伝授。

頭の回転が早くて、
自分の経験と私の話を、
上手に照らし合わせて、
常に構成を組み立てようとする。

私にとってこういった時間は、
楽しいひと時。

いい番組を作ってください。
期待しています。

昨夜の「プロフェッショナル」は、
俳優の渡辺謙で、
実にいい内容だったらしい。

みなさん、田邉裕也さんの番組ができたら、
是非とも視聴してください。

さてさて帰国してから、
アメリカの小売業現場で、
印象に残った出来事を再現する。
その2。

ダラスのホールフーズで、
出会った女性。
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よく見ると、片手にワイングラス。DSCN9994-5
赤ワインを飲みながら、
カート・ショッピングを楽しむ。

あまりに自然なので、
了解を取って、写真。

このダラスのホールフーズは、
この地区の旗艦店で約1800坪の店。
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生鮮食品やオーガニック商品は、
全米ナンバー1。
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カットフルーツ売り場には、
単なるテクニックを超えた、
極めて高い論理性がある。
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入口の花売り場は、
顧客の心を浮き立たせてくれる。
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サービス・デリも随一。
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美しいサラダ・デリの売り場。
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その上、ワインやビールも、
近年、充実させてきた。
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もちろんワインとともに、
チーズも楽しめる。
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そのワインを飲ませてくれるコーナーがある。
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試飲程度ではない。

カウンターにはチームメンバーがいて、
注文に応じて、ワインを提供してくれる。

他にも飲食コーナーがある。
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さらに店舗右サイドには、
バーが併設されていて、
こちらではバーテンダーが、
酒を供する。
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そんな買い物環境が整っているから、
ワイングラスを片手に、
カート・ショッピングと相成る。
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もちろん車を運転する顧客には、
絶対にオススメできないことだが、
こんな自由な買い物ができたら、
楽しいだろうなぁ。

買上げ点数も、
上がるだろうなぁ。

率直に、そんな感慨を抱いた。

ホールフーズの洗練された店内。
そこでワイングラス片手に、
買い物するカスタマー。

絵になる。

これが汚い店の、
泥酔したヨッパライでは、
お話にならない。

ほかの顧客にも、
大いに迷惑がかかる。

しかし、この笑顔は、実にいい。
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バーンド・H・シュミットは、
「戦略的経験価値モジュール」を、
5つに分類して提案している。

感覚的経験価値、
情緒的経験価値、
知的経験価値、
関係的経験価値、
そして行動的経験価値。

この女性のワイン・ショッピングは、
まさにActなExperiental Marketingだ。

ダラスの暑い夏も、
こんな経験価値を、
存分に提供してくれる店舗があれば、
存分にライフスタイルを満喫できる。

しかし、そのためには、まず、
店舗環境というハードウェアが必須。
マーチャンダイジング、プロモーション、
つまりソフトウェアも必要。
そして顧客との関係性をつくる、
ヒューマンウェアが何よりも大切だ。

自由自在。

カンパニーもカスタマーも。

ホールフーズにはいま、
そんな形容が当てはまる。

〈結城義晴〉

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