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ロピアのニューヨーク研修・最後にウルフギャングCEOと出会う

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Everybody! Good Monday!
[2015vol7]

2014年第8週です。
2月第3週。

個人とかぽつんぽつんと二月かな
〈朝日俳壇より 岐阜市 ・阿部恭久〉

日本では暖かい春を待つ。
生みたての卵の温みほどの春
〈朝日俳壇 向日市・ 松重幹雄〉

その1月・2月の8週のうち、
3週間はニューヨークにいる。
こちらは春なんて、いつのことやら。

今回も、ANAに乗り込んだ。
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フライト12時間10分。
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同じ経験が何度も繰り返されると、
時間は短く感じられる。

ニューヨークは、
雪に覆われている。
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ジョンFケネディ空港には、
まさに寒風が吹き荒れる
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降り立つ私たち。
心まで鎧ふ如くに着ぶくれて
〈朝日俳壇より 今治市・横田青天子〉


しかしマンハッタンは、
寒い分だけ美しい。
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リムジンバスに乗り込んで、
早速、視察。
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㈱ロピアのニューヨーク研修。
第3陣。

4班まで、この1月・2月に集中研修する。
だからルートはほとんど同じ。
講義内容も一貫性を持たせる。

まず、ブルックリンから、
トレーダー・ジョー。
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店頭には「フィアレス・フライヤー」の、
最新版が届けられている。
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それが横断幕でアピールされている。
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そしてエンド展開も、
「フィアレス・フライヤー」から。
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毎月発刊される情報誌。
それが「フィアレス・フライヤー」。

開発商品の物語性が、
巧みに面白く語られる。

チラシではない。

マーチャンダイジングと、
プロモーションと売り場が、
完全に一体化している。

特別なことではない。
当たり前の営業行為だ。

それがトレーダー・ジョーの強み。

サービスのコーヒーをいただく。
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30台のレジは、
日曜日の午前11時に満開。
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店内外側の通路をレジ待ちの行列が半周。

トレーダー・ジョーは、
相変わらず大人気だ。

つづいて、
ブルックリンのホールフーズ。
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環境対策店舗。

こちらの店も相変わらず素晴らしい。
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鮮魚部門はおそらく全米第一。
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精肉にも5ステップ基準を設けて、
独自の境地に入っている。

写真のラム肉は100%グラスフェッドで、
自然に育てられたもの。DSCN1958ー5

惣菜コーナーは、
フードサービス部門として、
セルフサービスでよりどり販売。DSCN1978-5

今日はここでランチを食べたけれど、
最近、ますます美味しくなっていることを、
実感させられる。
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そして昨年10月オープンにも関わらず、
もう売り場のマイナーチェンジをして、
焼きたてのクッキー売り場を拡充した。DSCN1981-5

バルク販売のコーナーは、
絶好調。
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2階の「ザ・ルーフ」は、
すっきりした快適なイートインスペース。
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今日は一番奥のコーナーで、
貸切のバースデーパーティが開かれていた。

我々もここで昼食。
みな満足顔。
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つづいて、
スチュー・レオナード。DSCN2086-5

入口のアイスクリームショップは、
相変わらず美味しい。
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そしてスーパーマーケットの入口。
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売り場はディズニーランドのようだと形容される。
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ドライエージド・ビーフコーナーも充実。
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スチュー・レオナードは、
トレーダー・ジョーに影響を与えた。
品揃え限定型の単品量販政策を採る。
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さらにホールフーズやウェグマンズ並みの、
セルフサービスデリ売り場。
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しかし日曜日だというのに、
客数は少ないし、
何より買い上げ点数が激減してる。
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それでもポリシー・ロックの前で、
写真を撮った。
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零下10度ほどの外気の中で、
アイスクリームをいただく。

オツなものだ。

最後にフェアウェイマーケット。
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マンハッタンの八百屋出身。
だから青果部門は素晴らしい。
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陳列線が高いのは、
たくさん売れても品切れしないようにするため。
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精肉・鮮魚はコールド・ルームで売る。
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この物件はミートパッカーの工場だった。
その作業場をそのまま売り場にした。
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だから冷蔵ケースはいらない。
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実に面白い発想。
私はこの異端の考えが大好きだ。

まさにとんがり★こだわり。

オリーブオイルとビネガーは、
この会社の売り物。
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これほどまでに試飲ができる。
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オリーブバーも他を圧している。
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そして今は、
「Big Deal Basics」キャンペーン。
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ベーシック商品をあらゆる部門で特売。

インタビューを受けてもらった。
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ロバート・モッファさん。
通訳は現地コーディネーターの藤森正博さん。
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入社2年でこの店のナンバー2。
矢継ぎ早の質問に的確に答えてくれた。
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感謝の握手。

店の前を流れるハドソン川。
凍りつくような光景だったが、
顧客は次々にやってきた。
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視察が終わるとホテルに入って、
それから全員でタイムズ・スクェアへ。
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マイナス13度?

そしてウルフ・ギャング・ステーキハウス。DSCN2150-5

総勢46名がずらりと並んで、
前菜からシーフード、ステーキまで、
フルコース。
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右が㈱ロピア社長の高木勇輔さん。
左は取締役の福島道夫さん。
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ポーターハウスステーキ、
骨までいただきました。
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かじりつきました。
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最後にウルフギャングのCEO登場。
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50歳のピーター・ズウィナーさん。

創業オーナーのウルフギャング・ズウィナー氏の長男。

四半期ごとに日本にやってくる。
日本でも六本木と丸の内に出店し、
今度、大阪進出が決まっている。
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高木さんと三人で、
日本での再会を約して写真。

長い長い一日だったが、
最後の最後まで充実していた。

ではみなさんも、
充実した1週間を。
Good Monday!

〈結城義晴〉


ロピア・ニューヨーク研修のoutstandingなpositioning

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ロピア米国研修。
ニューヨーク2日目。

朝一番で、ロピア理念唱和。DSCN2178-5

ロピアという社名、店名に変わって、
ロピアのポジショニングが鮮明になった。
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そのポジショニングを明らかにしたクレドを、
全員で声を合わせて唱える。

その後、結城義晴2時間の講義。
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ロピアをその名のとおり、
ロープライス・ユートピアにする。

新しいマネジメント、
新しいストラテジー、
新しい人材。
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そのための新しい考え方。

ナレッジ・マーチャントであれ、
脱グライダー商人であれ。
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私は心の限り、
訴える。

マンハッタンは今日も美しい。
ひどく寒いけれど。
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講義のあとは、
まずウォルマート・スーパーセンター。
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25万平方フィート、7000坪ワンフロア。
衣食住薬、フルライン構成の最強フォーマット。
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右側の入口を入ると、
零下10度の中、
水着の販売。
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「早仕掛け・早仕舞い・際の勝負」
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ティファールのセットも、
70ドル。
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トランクも79ドル。
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「アクション・アレー」と呼ぶ島陳列。
お買い得品がこれでもかと登場。

左の入口を入ると、
ベーカリー。
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そしてはめ込み式の青果部門。DSCN2234-5

広くて、整然としていて、
実に高いレベル。
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チョイス・グレードの品揃えも強化。
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近年はオーガニックに力を入れる。
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ノンオーガニック商品の1割高が目標。
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デアリー売り場は、乳製品オンパレード。
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広大なスペースを割いて、
アメリカ人の食生活を支える。
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ウォルマートはいま、
ゴーヤに力を入れて売っている。
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ウォルマートはいつ訪れても、
新しい試みをしていて、新鮮だ。

次にこのニューヨーク市あたりで、
一番のシェアを誇るストップ&ショップ。
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レジ脇では「スキャン・イット」のサービス。
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しかし生鮮部門が弱い。
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精肉の対面売り場にも、
対面する人が配置されていない。
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流行の仕掛けはある。
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しかしポジショニング要件は、
満たされていない。
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店づくり、サイン、プロモーション、
コミュニケーション。
そのとんがり★こだわりがない。

だからローコストと低価格しか
訴えるものがない。

その低価格も、
ウォルマートと比べると、
2倍の売価。

これでは戦えない。

一方、アウトスタンディングさでは、
抜きん出たウェグマンズ。
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青果部門は他を圧する。
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八百屋出身のスーパーマーケット。
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その奥がチーズ売り場。
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ストップ&ショップと比べると、
この部門だけでも、
際立っている。

壁面にチーズのショップ。
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このブリーチーズを集中販売。DSCN2271-5

ハム・ソーセージの対面売り場。
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切りたての美味しいハムを求めて、
顧客は行列。

鮮魚部門には、
新しいサーモン商品。
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オイスターは氷の上に立てる。
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グロサリーはコンシスタントロープライス。
そしてファミリーパックの多用。DSCN2273-5

天井を模型列車が走る。DSCN2274-5
ここはロピアの新店と同じ。

広大なグロサリー売り場。
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ウェグマンズは、
強力なグロサリーストアでもある。

そしてキッチン用品の島陳列。
美しい。
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ウェグマンズの新しいポジショニング。
それがウェグマンズの強みだ。

そしてアルディ。
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入口から続くディスカウントな商品。
ほとんどがプライベートブランド。
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生鮮食品も、
アメリカで1000店を超えてから、
飛躍的によくなった。
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牛乳は地域で一番安い。
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卵ラージサイズ1ダースが、
1.85ドル。
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天井は高くて、スッキリ。

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その上、レジが恐ろしく速い。
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それがアルディのホスピタリティ。
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向かいにはコンビニのWaWa。
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それからユニオンスクェア。
まずガーデン・オブ・エデン。
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入口のところに青果物の、
見事なプレゼンテーション。DSCN2313-5

天井はカゴで埋め尽くされているDSCN2314-5

果物は本来美しい。
その特徴を余すところなく表現する。
するとこの売り場になる。DSCN2315-5

本格ハム売り場は対面コーナー。DSCN2319-5

チーズもコンパクトな売り場だが、
数多くのアイテム。
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対面のベーカリー。
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マンハッタンにホールフーズが登場し、
郊外にはウェグマンズもある。

その間で商売をする。
極めて難しい。

そのホールフーズ。
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地下1階の青果部門。
ますます美しくなったプレゼンテーション。DSCN2322-5

バナナはぶら下げ什器だが、
客数が多すぎて品切れ寸前。
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地上1階はデリ・コーナー。DSCN2326-5

もちろん米国スーパーマーケットで、
最高水準の寿司売り場。DSCN2327-5

そして「アワー・キッチン」と名付けられた、
サービスデリ売り場。
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2階のフードコートは、
満席、満杯。
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レジの前には大行列。
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そして素早くレジ通過。
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大繁盛のユニオンスクェア。
トレーダージョー。
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ここは混みすぎて、
満員電車並み。
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30mくらい離れた別棟のワイン小売店舗。
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この店もレジは行列。
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トレーダー・ジョーに死角なし。

それからゼイバーズ。
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マンハッタンにただ一つの店。
まさにユニークなスーパーマーケット。

そしてフェアウェイマーケット。DSCN2344-5

入口の青果部門のボリューム陳列。DSCN2345-5

高い高い陳列線。
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美しいを通り越して圧巻。DSCN2347-5

よく売れる。
だから陳列量を多くする。
迫力が出て、客数が増える。
鮮度も良くなる。
だからますます売れる。
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パプリカ売り場のカラーコントロール。
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マッシュルーム売り場も茶色の美しさ。
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グロサリーも高い高い陳列線。  DSCN2351-4

店がそれで一貫している。
つまり際立つ特徴。
その特徴が顧客に支持される。
そして客数が増える。
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アウトスタンディングとは何か、
ポジショニングとは何か。

それを実感する研修だった。

店舗での勉強が終わると、
ロピア恒例の調理試食会。

キッチン付きのホテルをとって、
視察の時に購買した商品を使って、
各自が料理を作る。

それをスイートルームの会場に持ち寄る。DSCN2361-5

ハンバーガー。
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サラダ。
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こちらも。
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そして中身の濃い交流。
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エネルギーが満ち溢れてくる。
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経験の共有が進む。
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それがロピア米国研修だ。
(つづきます)

〈結城義晴〉

ニューヨーク3日目、トレーダー・ジョーに防犯カメラがない理由

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ロピア米国研修第3班、
ニューヨーク3日目。

朝、チャーターしたリムジンバスの前面に、
ドライバーのトニーさんの言葉。
ひらがなで「おはよう」
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雪がちらつく出発だったが、
一挙に気分が良くなった。

そしてニュージャージーへ。
雪のトレーダージョー。
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同社としてはオーソドックスな店。
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トップエンドはいつも美しい。
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インタビューに答えてくれるのはドックさん。
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会社全体の最新情報をまず、
レクチャー。

それから店内ツアー。
青果部門リーダーと写真。
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そのあとバックヤードへ。
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冷蔵庫なども覗かしてもらって、
大満足。

デモンストレーションコーナーでも、
クルーを紹介してくれた。
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その間、およそ80分。
これまでの最長インタビューとなった。

お礼にお土産。
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女性からのプレゼントは、
大変に喜ばれて、握手。
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ロピア社長の高木勇輔さんと私も、
ボックさんを挟んで写真。
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さらに店頭で全員写真。
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ボックさんへの質問。
「トレーダー・ジョーには、
防犯カメラがありませんが、
大丈夫なのですか?」

「お客様に信頼していただくためには、
お客様を信頼しなければいけません。
だから防犯カメラは設置しないのです」

大いに納得。
そしてグッド・クェッション。

つぎに五番街のイータリー。
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午前中だというのに、
活気を呈している。
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精肉の対面売り場。
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鮮魚の対面売場。
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イタリアンパスタの売り場。
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イタリア半島各地のオリーブオイルの売り場。
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生パスタの製造部隊。DSCN2437ー5

 

そして小売業とフードサービス業の融合。
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位置の高いカウンター席。DSCN2446-5

店舗中央のホールの立食スペース。
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レジは銀行方式。DSCN2441-5

イータリーの革新性は、
いささかも衰えることなく、
フューチャーストアとしての存在感を示し続けている。
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最後の訪問は、
チェルシー・マーケット。
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観光地化しスポットだが、
ここにもフューチャーストアの兆候は現れている。

いつもの魚屋。
「ロブスター・プレース」
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まず小売業、内食業。
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デリを売って食べさせる。
中食業。
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そして立ちの寿司屋のフードサービス業。

小売業であるから、
やはり銀行方式のレジ。
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今回はお菓子屋さんに入った。
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エレニーズ・ニューヨーク。
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大人気のクッキーショップ。
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「クッキー・カンバセーション」がキャッチフレーズ。
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楽しい造形のクッキーたち。
アウトスタンディングなポジショニング。
とんがり★こだわりの店。

ナビスコの工場跡を利用したモール。
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いつもいつも繁盛。

ロピアは坪当たり1000万円を売る繁盛店。
繁盛店は世界の繁盛店と競争する。
その繁盛ぶりを肌で感じ、
実感しておかねばならない。

チェルシー・マーケットは、
トピア・ピープルにとって、
最適の学びの場である。

研修が終わり、
バッテリーパークへ。

グランドゼロに建てられた新しいビル。
ワンワールドトレードセンター。
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そして自由の女神を背景に、
最後の全員写真。
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逆光をものともせず、
真っ黒い軍団は、
とんがり★こだわりを学び取って、
意気揚々。
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あすへの希望が沸いてきた。
(つづきます)

〈結城義晴〉

ブロンクスの世界最大食品市場とブロードウェイのレ・ミゼラブル

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㈱ロピアのニューヨーク研修。
店舗のチーフ以上の役職者が、
全員参加する。

総勢180人を超える。

店の営業と運営に支障をきたさないように、
1班から4班までに分かれて、
3泊5日の弾丸ツアー。

しかし研修の中身は、
吟味に吟味を重ねて、
深くて、濃くて、ロピア独自。
そんなカリキュラムになっている。

その第3班は、2月15日から19日まで。
今日の午前の全日空便で、
ジョンFケネディ空港から帰国。DSCN2500-5
元気いっぱい。

それぞれの思いを胸に秘めて、
ゲートをくぐっていった。
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最年少は21歳。

この経験は彼らの人生に、
大きく影響を与えるだろう。
そして知識商人として、
大きく成長し、
商業の現代化に貢献してくれるに違いない。

第3班を送り出して、
残った事務局と幹部。

最後の第4班到着まで、
2日ほど時間がある。

そこで、ブルックリンの空港から、
ブロンクスの生鮮市場までタクシーを飛ばして、
視察と見学。

青果市場は、
Hunts Point Produce Market。
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刑務所の壁のようだが、
厳重に管理されている。

入口でパスポートを出し、
入場料を払う。
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巨大な市場。
トラックが並ぶ。
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隣接して、
Hunts Point Cooperative Marketがある。
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こちらも広大な敷地にある食肉の市場。

こちらは世界最大の市場であることを、
高らかに謳っている。

今年1月のアメリカの卸売物価指数は、
コンシューマー商品とそのサービスの分野で、
前年同月比では横ばい。
季節調整済み前月比で0.8%の低下。

市場予測の平均は0.4%の低下だったから、
0.4ポイントほど低かったことになる。
微小だがダウントレンドは3カ月連続。

このメトロポリタンの食の6割を支える市場。
寒風の中を歩き回った。

フォトレポートは、帰国してから、
商人舎magazineで紹介しよう。
weekly商人舎。

もう何度もお約束しているが、
次々に新しい取材が入って、
報告できないことも多い。

お許しを。

広大な二つの市場を歩き回って、
帰りは周回バスに乗り込む。
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日本と変わらないバス。
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ロピア社長の高木勇輔さんと、
人事総務部の三枝敏さん。
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バスはハンツ・ポイントに到着。
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そこから地下鉄に乗り込む。
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ニューヨークのサブウェイ。
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ホームに揃った4人。
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右からロピア取締役の福島道夫さん、
三枝さん、高木さん。
そして現地コーディネーターの藤森正博さん。

地下鉄車内は、若い人が多い。DSCN2589-5
木曜日の昼過ぎ。
ブロンクスからマンハッタンに向かう車内。

マンハッタンでは、
ユニオンスクェアのそばのレストランへ。DSCN2593-5

ゴッサム・バー&グリル。DSCN2591-5

現地在住の藤森さん一押しの、
アメリカンスタイルのレストラン。DSCN2590-5
ハンバーガーあり、
イタリアンあり、
ジャパニーズもあり。

なんでもあり。
しかし厳選されたメニューと、
とびきりのワイン。

ランチから大満足。

ありがとう。

タクシーでホテルに戻り、
ブログを書いて、30分ほど仮眠。

それから夜は、
ブロードウェイのミュージカルへ。
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レ・ミゼラブル。
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劇場の入口で、
胸をワクワクさせながら写真。
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三枝さんが、大のミュージカル通。
福島さんも各地で何度も、
ミュージカルを楽しんでいる。

もちろん私も大好きだ。
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劇場内。
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世界中から観劇に訪れる。
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言葉に表せない感激。
最後は全員のスタンディングオベーションで、
フィナーレ。

8時に開演して、
途中休憩して、
最後は11時を過ぎていた。

そこで小腹を満たすために、
ラーメン。

いまマンハッタンで、
一風堂以上に人気の店。
鳥人ラーメン。
Tottoと呼ぶ。

ニューヨークの日系焼き鳥屋が始めたラーメン屋。
もちろん鶏ガラを使った白濁色のスープ。
隠し味は米だとか。

11時を回っていたが
それでもふた組くらい待って入店。

私は鳥人辛ラーメン。
それにサッポロビール。
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煮玉子と支那竹をトッピング。

福島さんと三枝さんは、
メガチャーシュー麺。
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こんな情報は全部、
福島さんが集めてくれる。

福島さんは最高の食の専門家。

万代の谷康一さんがいたら、
喜んだだろうな。

私はそんなことを思った。

ラーメンブログランキング日本一。
タイトルは「一日一麺」。

私の周りには、
ありがたいことに、
食べ物にこだわる人が寄ってくる。

もちろん贅沢でお高く止まった食通ではなくて、
とにかく旨いものを追い求めるタイプ。

トレーダー・ジョーも、
ウェグマンズも、
そしてホールフーズも、
そんな知識商人たちが、
進化させ続けている。

つかの間の自由行動。
今日は第3班を送り出して、
十二分に楽しんだ。
(つづきます)

〈結城義晴〉

 

日本の「実体経済回復途上」とイオン「アコレ」の事業会社化

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すっごく、寒い。
このブログを書いている午前6時現在、
マンハッタンは零下17℃。

昼間でもマイナス10℃。
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イエローキャブと水蒸気。DSCN2635-5
マンハッタン名物。

今日は一日、
ロピア米国研修団3班と4班の合間。

本当にゆっくりした。

それでも、寒い。

あまり動き回らずに、
近場で過ごす。

昨日が春節。
旧暦の1月1日。
今日は1月2日。

中国語で、「チュンジエ」。

アジア諸国で中国、台湾、韓国、北朝鮮、
さらにベトナム、シンガポール、マレーシア、インドネシア。
モンゴルでも国の祭日。

春節の休暇は、
2月18日の「除夕」と呼ばれる大晦日から、
2月25日までの8日間。

その休暇を利用して、
日本やアメリカにもやってくる。

日本の百貨店は、
春節の売上げが絶好調だとか。

百貨店に限らない。

イオンモール幕張新都心など、
空港に近い商業施設は、
春節を大イベントにできる。
このとき、日本人に対しても、
旧正月=春節の
プレゼンテーションは大事だ。

バレンタインデーが終わり、
ひな祭りまでの間に、
「春節」をプロモーションにする。

アジアの同胞とともに旧正月を祝う。

これも商業に役割だ。

ニューヨークでも、
あちらこちらで中国語が聞かれる。

朝日新聞の『天声人語』。
「真っ赤なポスターを貼りだした店が目につく。
『福』という字を上下逆さまに書いてある。
福が来るようにとの願いが込められている」

銀座の大型免税店。
福袋の値札には8の字がズラリ。

「かの地で縁起がいいとされる数字」。

888万8888円の福袋も。

最近の数字では、
1人当たり14万円近い「爆買(ばくがい)

台湾人が5万円、
韓国人は2万円台。

商売というだけでなく、
日本の店や日本の商品を、
アジアの人に好きになってもらうのは、
これは立派な国際貢献だ。

大いにやるべし。

ただし、その時に、
日本の顧客も巻き込んでしまいたい。
これなくしては、
ポジショニングは築けない。

さて日経新聞総合欄に、
「実体経済は回復途上」の記事。

2000年以降、株価は落ち込み、
長期停滞に陥った。

しかし日銀の100兆円もの不良債権処理で、
金融システムは正常化した。

しかし、長期にわたるデフレ。
2008年のリーマン・ショック、
2011年の東日本大震災。

日本経済は本格回復の手掛かりを、
得られずにいた。

そこで多くの製造業は、
海外市場で稼ぐ。

海外から受け取る所得収支黒字は、
2014年に2000年の2倍強。

その企業業績の改善は、
円安と低金利による。

ただしその代わりに、
家計にとっては、
円安は輸入物価を上昇させ、
海外旅行での買物は高くなる。
つまり購買力を損ねる。

低金利の方も、利子収入の減少に跳ね返る。

海外からの旅行客の増加は、
円安の影響も大きい。

実体経済とは、
消費財や投資財の生産と分配に関わる部分。
貨幣市場に関わる部分が金融経済。

日本経済の回復といっても、
いまだ貨幣経済や株式市場に関する、
金融経済上のこと。

実体経済の「回復途上」という日経の見出しは、
まだまだ先のことだ、という意味。

まだまだです。

だから実体経済を担う小売サービス業は、
その役割がますます大きくなっている。

その日経新聞に、
「イオン、小型格安店400店に」の記事。

小型格安店とはイオンの「アコレ」のこと。
ドイツのアルディをモデルにした、
小型食品ディスカウントストア。

3月にイオンリテールの事業部門から独立させ、
アコレの名称の新会社を設立し、
2018年度までに首都圏で400店にする。

資本金は1億円。
出資比率はイオン㈱が8割、
イオンリテール㈱が2割。

アコレは2008年9月に実験店としてオープン。
売場面積約100坪、取り扱い商品約1200品目。

ドライグロサリーの安売り中心で、
メー カーブランドの売れ筋を中心に、
価格はレギュラー店より2割ほど安くする。

もちろん安ければ安いほどいいが、
やがてアルディのように、
9割方をプライベートブランドにしなければならないだろう。

店舗数は首都圏に120店。
この2、3年は30店程度の出店だったが、
2016年度までは年間50店、
17年度、18年度は約100店ずつの出店。

その時点で、400店800億円を目指す。

一方、同じ小型店でも、
「まいばすけっと」は先行している。

2005年12月オープンの第1号・新井町店以降、
2012年2月期、首都圏300店弱。
2014年9月、450店舗。
今年度、ようやく黒字転換。

大都市シフトで首都圏にドミナントを築く。
売場面積はアコレの半分の約50坪で、
こちらは比較的、生鮮食品を充実させる。

まいばすけっと㈱は2012年1月に、
アコレに先駆けて株式会社化し、
現在500店を超え、
2017年度末までに
1000店体制
を目指している。

イオンはこの2月1日の組織改変で、
グループの事業部門ごと最高経営責任者を廃止。
つまり小さくマネジメントして、
事業の意思決定の権限を現場に移す。

首都圏の小型店網を、
コンビニ一色の様相から変貌させて、
これはこれで消費を細かく切り取って、
全体を活性化させる役割を果たす。

アメリカには、
小型店のコンビニもあるが、
アルディやセイブ・ア・ロット、
さらにトレーダー・ジョーなど、
多彩な小型店があって、
競争しつつ消費の活性化を図る。

日米の情報を肌で感じつつ、
実体経済の回復には、
アメリカ並みの厳しい競争が必須だと、
つくづくと思うものだ。

1日の休養中に、
そんなことを考えた。

〈結城義晴〉

ロピア第4班到着し、トレーダー・ジョーからホールフーズまで駆け巡る

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もう、ニューヨークの寒さには慣れた。
零下10度は当たり前。DSCN2763-5
この地に2000万人の人々が住んで、
毎日、マイナス10度の中で暮らしている。

もちろん真冬のことだけれど。

その人たちと、
同じ体験ができる。

喜ばしいことだ。

さて㈱ロピアの米国研修、
第4班がジョンFケネディ空港に到着。
DSCN2656-5
みんな元気で、
第3班までのブログを見ているので、
期待十分でニューヨークに降り立った。

お店で仕事をしていると、
ロピアを視察に訪れたブログ読者の同業者から、
声をかけられることも多いとか。

「あなたはいつ、
ニューヨークに行くんですか?」

到着したらすぐにリムジンバスで動き出す。

今回はルートがちょっと異なる。

まず、トレーダー・ジョーだが、
ブルックリンではなくニュージャージーへ。
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店舗入口のバナナ売り場は、
やはりシンプルでいい。DSCN2658-5

キャプテンのトッド・クラターバックさんに、
零下10℃の店外でインタビュー。DSCN2661-5

今回は女性陣が多いが、
一番前で真剣に聞いてくれた。DSCN2664-5

トレーダー・ジョーの良さ、強さ、
自慢げに答えてくれたトッドさん。DSCN2667-5
全く嫌味には聞こえない。
事実だから。

ありがとう。

プレゼントを渡して、
ハグ。

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ロピアに入社したばかりのアーティスト。
トレーダー・ジョーのアーティストと意気投合。
DSCN2671-5
店内サインやPOPはスペシャリストが制作する。
それがプロの仕事。

トレーダー・ジョーをあとにして、
マンハッタンに。

そしてハドソンリバー。
流氷のように川面を氷の塊が、
流れていく。
DSCN2703-5

「Like No Other Market」
Fairway。
DSCN2705-5

 

ほかにないスーパーマーケット。
これこそアウトスタンディングなポジショニング。DSCN2704-5

自慢の青果部門。
DSCN2690-5

そしてコールド・ルームの精肉部門。
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ドライ・エージのビーフ。
レストランのクォリティを持つ。
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そして他の店にないオリーブオイルと、
ビネガー売り場。
DSCN2688-5

もちろんオリーブも、
群を抜いている。
DSCN2689-5
この面ではトレーダー・ジョーも、
ホールフーズもかなわない。

試食も積極展開。
DSCN2680-5

 

今日はここでランチ。
まず、サラダ。
ここからチョイス。
DSCN2686-5

それを丁寧に刻んで、
お好みのドレッシングと和えてくれる。
DSCN2684-5
いま、アメリカのスーパーマーケットで流行。

それからローストビーフ・サンドイッチ。DSCN2683-5
これも目の前で作ってくれる。

最後にストアマネジャーへのインタビュー。DSCN2693-5

世界中から美味しい商品を集めて、
他の店にない売り場を用意する。
これまた自信満々で答えてくれた。DSCN2696-5

そしてプレゼント。
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この時だけ笑顔が漏れた。

寒い寒い視察と質疑応答。
それでも白い息を吐きながら、
バスに戻る。
DSCN2706-5

それからヨンカーズへ。
スチュー・レオナード。
DSCN2757-5

金曜日の午後だが、
入口はちょっとさみしい。
DSCN2752ー6

入口の脇に、ライブ映像。
DSCN2749-5
スチュー・レオナードの牧場の牧舎内。
エリントン・ファーム。

牛たちがのそのそ動く。
そのライブ映像。

何の意味があるのか。

 

それでも店内へ。
DSCN2751-5

バナナガールの上には、
熟度の6段階が示されている。
DSCN2716-5
しかしこの6段階の商品は売られていない。

そしてコカコーラ。
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2リットル99セント。
エブリデーロープライス。
DSCN2729-5

もう一つは、12缶入りケース。
DSCN2731ー6
ダイエットコークとゼロ。

スチュー・レオナードの基本は、
リミテッド・アソートメントの、
ディスカウンターである。
それが、よくわかる。

しかし一方、クラフト・ビールは、
品揃え豊富。
DSCN2732-5
これは現代の必須トレンド。

ただしセルフセレクション・デリは、
ガラガラ。
DSCN2737-5
小洒落たイートインスペースが、
伴っていなければ、
これは売れない。

それがどうも理解されていないようだ。

カスタマー・サービス・コーナーの上部に、
このサインが掲げられている。DSCN2748-5
100%の満足がなければ、
どんどん申し出てください。
返金か商品交換します。

しかしこの言葉も虚しく感じられる。

最後にワインのマグナムボトルを購入。
ポリシー・ロックの前でスマイル。
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スチュー・レオナードを辞して、
ホールフーズ環境対策店舗へ。
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ますます磨きがかかる青果部門。
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シーフード部門も全米第一。
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右翼のサービスデリ部門。
DSCN2773-5

もちろん「ザ・ルーフ」の2階には、
パーティを開けるほどのイートイン空間がある。
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バルク売り場も顧客が入り込んでいる。
DSCN2790-5

今日はレジ前に、
ずらりとメーカーのマネキンが並んで、
デモンストレーション。
DSCN2789-5
これだけそろうと市場のようで、
圧巻。

ホールフーズには、
アイデアが満ち溢れている。

自在の変化がある。

フェアウェイマーケットにも、
ほかにない模倣困難性と稀少性がある。
そしてトレーダー・ジョーには、
独自のプライベートブランドとホスピタリティがある。

残念ながらスチュー・レオナードには、
いまや全く、模倣しかない。

とんがり★こだわり。
アウトスタンディングなポジショニング。

ディズニーランドのような店にも、
イノベーションがなければ、
100%の満足を提供することはできない。

それでもまだ、
訪れる価値はある。

ホテルに戻り、タイムズスクエアに。
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零下15度になろうとするのに、
みんな元気。

これから恒例のウルフギャングへ。
(つづきます)

〈結城義晴〉

ジジとニューヨーク三ツ星レストラン[日曜版2015vol8]

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ジジです。
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ヨシハルおとうさん、
まだ、ニューヨーク。

雪です。
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タイムズスクエアも雪。
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ライオンキングも雪。
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おとといは、
晴れていた。
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でも、そのほうが、さむいみたい。
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キャラクターきぐるみたち。
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おおきなスクリーン。
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おとうさんが、
うつった。
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おとうさんは、
おいしいものを、
たべています。

おとといは、三ツ星レストラン。
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ル・ベルナルダン。
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ソムリエのレディとへんなおじさん。
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ソムリエは銀のカップを、
首からぶらさげている。
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これでテースティングする。

まず、オードブル。
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ウニ。
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トリュフ。
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おいしい。

これも。
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濃厚。
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まだまだ、たくさん。

シャンパン、ホワイトワイン、
レッドワイン。

最後はケーキ。
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ミシュラン三ツ星レストラン。
ニューヨークに6店。

The Chef’s Table at Brooklyn Fare
Le Bernardin
Eleven Madison Park
Jean-Georges
Masa
Per Se

おとうさん、堪能。
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きのうの土曜日の夜は、
ウルフギャング。
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超人気。
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ロピアのみんなと。
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50人。
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まず、ワイン。
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コバヤシさんと、
チアーズ。
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ファー・ミエンテ。
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それからディナー。
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オードブル・サラダ。
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それからシーフード。
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みんなで食べると、
おいしい。
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みんな、真剣。
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メインディッシュは、
プライム・ドライエージ・ビーフの
ポーターハウスステーキ。
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おとうさん、堪能。
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最後は、ケーキ。
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チェッカー・トレーナーのトミタさんが、
おすすめ。

ボクも、おなかすいた。
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ちょっとだけど。
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いいかな?
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では・・・。
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いただきます。
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なんだか、おとうさんとは、
ずいぶん、違うかんじ。
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うらやましい~。

〈『ジジの気分』(未刊)より〉

 

 

 

 

雪のNY、ポジショニングのある店・ない店、それぞれの繁盛

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Everybody! Good Monday!
[2015vol8]

2015年第9週。
2月の第4週で最終週。

今週末の日曜日から、
弥生3月が始まる。

春です。

あはき日を集めて咲きぬ冬菫
〈朝日俳壇より 熊本県菊陽町・ 井芹眞一郎〉

春潮のどつと光を乗せて来る
〈朝日俳壇より 岡山市・名木田純子〉

あ~あ、時の行くのは早い。

ニューヨークは真冬だけれど。

そのニューヨークでの生活は、
9日目に入った。

しかしブログは7日目の行動日誌。

朝一番で、ロピア米国研修四度目の講義。
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そのまえに、
今回の団長・福島道夫さんから、
連絡と注意事項。
㈱ロピア取締役で、
1月初旬の第1班から今回の第4班まで、
ずっと私と一緒。
DSCN2880-5

この研修の総責任者。

その福島さんがリーダーとなって、
ロピアの経営理念の唱和。  DSCN2881-5
「同じ商品ならばより安く、
同じ価格ならばより良いものを」

その後、2時間の講義。
これも4度目の同じテキスト同じ内容。
DSCN2895-5
しかし私は全く同じ話はしない。

聞き手の期待、要求に答えねばならないからだ。DSCN2889-5

4班は女性も多いし、若い人も多かった。
だから、私のモットー。
難しいことを易しく、
易しいことを面白く、
面白いことをより深く。 DSCN2899-5

今回強調したのは、
とんがり★こだわり。

とんがれ、
こだわれ、
自分らしくあれ。DSCN2898-5

講義が終わると、
視察へ。
ます、世界のウォルマート。DSCN2913-5

商人舎magazineのデイリー商人舎で、
2014年度決算が報告されている。
前年比2.0%の増収で、増益。

売場はよくできている。DSCN2905-5

もちろん早仕掛け・早仕舞い・際の勝負。

イースターの売場が、
早くも入口脇に設置されている。DSCN2910-5

今年のイースターは、
4月5日。

25万平方フィートの売場を、
最大限に活用して、
早仕掛け・早仕舞い・際の勝負。DSCN2911-5
CEOのダグ・マクミロン。
「最優先すべきは
最高の店を運営することだ」

そのとおり。

次にストップ&ショップ。
このエリアのトップシェア。
アホールドUSA傘下のローカルチェーン。DSCN2916-5

土曜日の午前中、
顧客がいつもより多い。

しかし入口の一丁目一番地の売場は、
品切れし始めている。DSCN2917-5

チラシアイテムがもう売り切れ寸前。
DSCN2936-5

その後ろの青果の平台にも、
品切れ商品。
DSCN2921-5

何より、青果部門で最重要アイテムのバナナが、
この状態。
DSCN2924-5

入口正面の水の陳列も、
ここまで減った。
DSCN2935-5

「ボーナス・バイ」と書かれた、
特売アイテムに品切れ続出。DSCN2928-5

それでいて、
レジは混雑し、
顧客を待たせている。DSCN2932-5
ポジショニングの欠落した、
コンベンショナル型スーパーマーケット。

チェリーピッカーの顧客ばかり。
その顧客が特売商品を品切れさせるが、
同時にレジ待ちさせられる。

あとは「ラガード」と呼ばれる、
高齢者の顧客ばかり。

ストップ&ショップ。
将来多難。

3店目はウェグマンズ。DSCN2965-5

雪が激しくなった。
DSCN2964-5

しかし店内には熱気がある。DSCN2940-5

フードサービス部門とスーパーマーケット部門。
そのマッチング。

青果部門はなんといっても強い。DSCN2944-5

牛乳はコンシスタントロープライス。DSCN2946-5
つまりエブリデーロープライス。

ウェグマンズは、
グルメスーパーマーケットではない。

別棟のリカーショップは、
価格帯別の品揃えもする。DSCN2949-5
このリカーショップは、
大いに研究の余地がある。

4店目はアルディ。DSCN2985-5
雪はさらに激しくなった。

今やアルディは、
安かろう悪かろうのディスカウンターではない。DSCN2979-5

そして土曜日の午後、
混み合っている。
DSCN2981-5
ウォルマートよりも安い。
それがアルディのポジショニング。

そして、
安いけどきれい、

安いけどスピーディ、
安いけど良い。

これからのディスカウンターのあり方を、
アルディとウォルマートが示している。

雪の中、バスは丁寧に走って、
マンハッタンへ戻る。

ゼイバーズ。
DSCN3002-5
たった1店のデリショップ。

まず、このチーズ売場。DSCN2992-5

ベーカリーも大人気。DSCN2998-5

そしてコーヒー売場。DSCN3000-6
すごい客数。
確実に顧客をもっていて、
ポジショニングを確立している。

だから、ネットでの販売額が、
全体の4分の1を占める。

ネットで売れるには、
独自のポジショニングが必須なのだ。

つづいてウェアウェイマーケット本店。
DSCN3057-5

外売場にボリューム陳列中。DSCN3056-5

インストアでも陳列作業。DSCN3014-5

そしてご覧の出来栄え。
DSCN3015-5

サラダ野菜もボリューム感満点。DSCN3020-5

バラ売りも迫力がある。DSCN3021-5
迫力あるボリューム陳列は、
鮮度と安さを強調してくれる。

精肉の対面売場。
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プライムのドライエージ・ビーフ。DSCN3029-5
この厚さが大事。

2階にはオーガニック青果専用の売場。 DSCN3032-5

見事なひな壇陳列。DSCN3033-5
いつ見ても素晴らしい。

 

そして壁のイラスト。DSCN3039-5

Fairwayの象徴。
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「Like No Other Market」DSCN3043-5

隣のシタレラ。
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典型的なデリショップ。DSCN3053-5

鮮魚も強化。
DSCN3054-5

2階のコーヒー売場もユニーク。
DSCN3051-5

2階の窓から、
雪景色を楽しむ。
DSCN3050-5

そして最後はトレーダー・ジョー。DSCN3093-5
地下1階・2階のツーフロア店舗。

隣はデュアン・リードのドラッグストア。
DSCN3102-5

 

もう夕方のトレーダー・ジョー。
すごい混雑。
DSCN3082-5

エンドプレゼンテーションは、
いつも、どの店も、素晴らしい。DSCN3072-5

そしてレジには長い行列。DSCN3084-5

地上入口では、
雪の中、入場制限を始めた。
DSCN3103-5
2層の売場が混雑しすぎるからだ。

それでも雪の中、
じっと待ってくれる顧客。DSCN3105-5
トレーダー・ジョーの、
ロイヤルティの高さが現れている。

ストップ&ショップ以外の店は、
独自のポジショニングで競争している。

ウォルマートはなによりも、
48兆円の規模が、
他の追随を許さないポジションにある。

そのうえで1店1店を、
最高のレベルに持っていこうとする。

たった1店のゼイバーズにも、
ポジショニングがある。

もちろんトレーダー・ジョーも、
ウェグマンズも、
フェアウェイマーケットも。

そしてアルディにも、
強烈な特徴があり、
それがポジショニングとなっている。

レース型競争は終わった。
コンテスト型競争へ。

特徴のない者は、
退場するしかない。

そのことを肝に銘じて、
今週も、
Good Monday!

〈結城義晴〉

 


ロープライス・ユートピアと「良いものをどんどん安く」

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帰国しました。

極寒のニューヨーク・マンハッタン。
10日間の滞在。
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バッテリーパークから、
アッパーニューヨーク湾を望む。
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氷の塊が流れる。

遠くに自由の女神像。
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1886年、自由の国の象徴として、
フランスから贈られた女神像。

かつて2000万人のヨーロッパ人が、
この海の向こうからやってきた。
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自由の新世界に夢を描いて。
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ロピア米国研修団第4班も、
この地で夢を描いた。
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ロープライス・ユートピアを、
創り上げる夢を。

「良い品をどんどん安く」
この言葉のもつ本来の強靭さは、
生態系のごとく循環の構造を有するところにある。

良い品を売る。適切な品質を提供する。
すると、顧客は喜ぶ。
そんな顧客が増えると、品はどんどん売れる。

どんどん売れてゆけば、一品一品が安くなる。
売れれば売れるほど安くなる。
「利は売りにあり」で利益が生じる。

利益が、次の良い品をつくることに貢献する。
この新しい「良い品」によって顧客はもっと喜ぶ。
そしてますます、どんどん売れる。

ますますどんどん売れれば、
さらに一品一品は
安くなる。

安くなるから、いっそう大きな利益が生まれる。
それが、さらにさらに、
良い品をつくることに機能する。

こうして「良い品」のレベルは飛躍し、
「どんどん」の量は爆発し、
「安く」の水準は国際級になってゆく。

   真理は、
   常に循環しつつ、
   構成要素そのものを高めていく。

   真理は、この体系にこそ宿っている。
   真理とは、自ら進化する構造を
   内包するものなのだ。

だから「良い品をどんどん安く」の、
一挙実現を図ると、
失敗する。

三つの要素を、
いっぺんに果たそうとすると、挫折する。
仕事や商売の成長と発展に、短絡はない。

いつも三段論法で、
一つ一つ確かめながら、
こつこつと積み上げる。

その蓄積のパワーが、
循環の体系を
拡大再生産に向かわせる。

循環と螺旋のイメージを解し、
信じる者だけに、
真理は味方するのである。
〈結城義晴著『Message』より〉

 

おなじ品ならより安く、
おんなじ値ならより良い品を。

これはまさに、
「良いものをどんどん安く」に通ずる、
商売の本質である。

そして今日のジョンFケネディ空港。
DSCN3418-5

滑走路の向こうに、
マンハッタンの街が見える。
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望遠レンズが幻のように、
摩天楼を浮かび上がらせる。
DSCN3421-5

飛び立つと、一瞬、
マンハッタン。DSCN3425-5

そして海岸線。DSCN3428-5

12時間55分。

日本国千葉県成田市上空。DSCN3430ー5

最後に事務局でハドル。DSCN3431ー6
㈱ロピア人事総務部の三枝敏さん、
取締役の福島道夫さん。
左は㈱ケノス社長の小林清泰さん。

バゲージクレイムでハドルを組んで写真を撮ったら、
税関係員に注意されたので、もう一度。
DSCN3432-5
お疲れ様でした。

必ず大きな成果が上がるでしょう。
間違いない。
(3日目の夜の交流会と最終日の報告、つづきます)

〈結城義晴〉

 

ロピア米国研修3日目と「成功は諦めなかった者だけが得る」

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昨日帰国して、
気温の変化はあることはある。
しかしそれによって体調を崩すことはないが、
どうやら花粉の方が厄介だ。

新聞など読み返していると、
日経新聞『私の履歴書』は、
日揮グループ代表の重久吉弘さん。
その2月20日のタイトルは「社長就任」。

「世間では、社長に指名された時の
感想を求められると
『青天の霹靂(へきれき)だった』
『自分に社長が務まるのか悩んだ』と
答えることになっている。
だが、本当は多くの新社長は
そんなことは考えていない」

この率直さが、すごくいい。

「不遜と言われるのを
百も承知のうえで告白すると、
前任の渡辺英二社長から
『次は君にやってもらう』と言われた時に
私は『やっとこの時が来た』と思った」

社長になって、
成功する人は残らず、
この重久さんと同じ心持ちのはずだ。

実は、私もそうだった。

「だが、やはり神様は
この大きな人生の節目で
私に試練を与えて下さった」

社長就任年度の当期純利益は、
122億円の赤字。
翌年度も102億円の赤字。

「これも自分に与えられた運命だと
腹をくくるしかなかった」

私も、同じようなものだった。

そして「陽が差し始めた」
社長就任3年目。

その後は猪突猛進。
「成功とは諦めなかった者だけが得る」

これもよくある成功物語。
しかし、そのよくある話に、
とても共感する。

とても及ばないが、
私も同類だから。

さて、ロピア米国研修の第4班。

ニューヨーク3日目は、
朝のユニオンスクエアから始まった。
DSCN3177-5
雪混じりだが、
それだけに寒くはない。

零下3度くらい。

これでも寒くはない。
体が慣れてしまったからか。

まず、トレーダー・ジョー。
DSCN3164-5

日曜日の朝9時。
入口ではこの店だけのイラストが、
顧客を迎えてくれる。
DSCN3166-5

花売り場の壁面には、
ユニオンスクエアのペインティング。
DSCN3168-5

そしてバナナ売り場が、
まっさきに目に飛び込んでくる。
DSCN3161-5

もうレジには行列。
DSCN3165-5
相変わらず、
トレーダー・ジョーはすごい。

それからユニオンスクエアのウォルグリーン。
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1階はコンビニ機能のアップ・マーケット。     DSCN3175-5
広々とした2階にファーマシー&ビューティ。

そしてホールフーズ。
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地下1階がスーパーマーケットの、
定番売り場。
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いつも、どの店でも、
見事すぎるくらいの青果の陳列。
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精肉の対面売り場は、
5段階肥育基準で肉質を、
顧客にわかりやすく提案。
DSCN3211-5

コーヒー売り場も、
トレーダー・ジョーにはない専門性。DSCN3213-5
TJは売れ筋に絞り込んだ単品量販型。
WFMは専門性を掘り込んだ品揃え型。

そのポジショニングの差異が、
両者をアメリカで最も優れた2社にした。

顧客はレジで色の下に並ぶ。
DSCN3216-5

順番に空いたチェックスタンドの番号が出る。
DSCN3217-5
そこに行けばいい。

顧客のストレスも不満も少ない。

さらにガーデン・オブ・エデン。
DSCN3180-5

入口の果物の陳列には、
いつもうっとりする。
DSCN3202-5

この芸術性。
DSCN3201-5

この密度あるプレゼンテーション。
DSCN3198ー5

それから独特の店内。  DSCN3185ー5

一番奥に惣菜コーナー。DSCN3186-5

一番奥にあるということは、
この店が惣菜屋だということを意味している。DSCN3188-5
この店にしかない美味しい惣菜。
それが主役。

青果部門も加工食品も、
その意味では脇役だ。

その脇役が輝いているから、
見事な舞台となる。

そして対面売り場の加工肉。
DSCN3192-5
トレーダー・ジョーやホールフーズが、
このユニオンスクエアに出店してきて、
ガーデン・オブ・エデンは一時、
苦境に陥った。

しかしトレーダー・ジョーにも、
ホールフーズにもないものを、
彼らは持っていた。

つまりポジショニングがあった。

だから生き残った。

ユニオンスクエアの競争を、
歩いて、見る。
繁盛店型企業のロピアの若手には、
本当に勉強になる。

その後は、五番街のフューチャーストアへ。DSCN3246-5

イータリー。
DSCN3227-5

入口には八百屋。
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奥には肉屋。
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店舗真ん中あたりに、
生パスタ屋。
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そして中央ホールには、
ピザ屋。
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合言葉は、
Eat BETTER cook SIMPULER.
「より良く食べよ、
よりシンプルに調理せよ」

イータリー、ちょっと客足が減ったが、
その未来型店舗の軌道はブレない。
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そして最後に、
チェルシー・マーケット。
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入口脇に、ショッピングモールのレイアウト。
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モール真ん中あたりの掲示板。
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小洒落た装飾。
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ナビスコの工場跡にできた商業集積。
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いま、ニューヨークで最もホットなスポット。

今日も昼食は魚屋。
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店名は「ロブスター・プレイス」。
ニューヨーク随一のシーフードストア。

団長の福島道夫さんが、
次々に注文する。
㈱ロピア取締役。
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まずロブスター。
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超大型のロブスターを、
実に上手に茹でて、
食べやすいように調理してくれる。
DSCN3270-5
1尾70ドル也。

そして生牡蠣。
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グランドセントラル駅のオイスターバーなど、
相手にならないくらい鮮度があって、うまい。

みんなのこの笑顔が、
それを証明している。
DSCN32715

私は小林清泰先生と、
インショップの立ちの寿司屋で、
サッポロビールと大トロなどなど。DSCN3276-5
小林先生は、
㈱ケノス社長の一級建築士。

ニューヨーク随一の魚屋は、
リテールとフードサービス、
内食と中食と外食の融合。
イータリーの影響は、
こんなところにまで出ている。

日本のスーパーマーケットも、
やがてこのフュージョンを、
それぞれに志向する時が来るだろう。

「成功とは諦めなかった者だけが得る」
重久吉弘さんの言葉は、
ありきたりだけれど真理だ。
(もう少し、つづきます)

〈結城義晴〉

ユナイテッドの6年計画とロピア米国ニューヨーク研修記・終幕

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2015年2月も、あと3日。

28日しかないのに、
10日間、ニューヨークに滞在していた。
その前後に、月刊『商人舎』の、
2月号と3月号の編集業務。

私にとっては楽しいことばかりで、
実にありがたい。

今日は朝から、
雨の東京・御成門。
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東京プリンスホテルの後ろに、
ニョッキリとそびえ立つ東京タワー。
雨にけぶる。

そして愛宕ヒルズのツインタワービル。DSCN3440-5
手前が愛宕グリーンヒルズMORIタワー、
向こうが愛宕グリーンヒルズフォレストタワー。
MORIタワーがオフィス棟、
フォレストタワーが住居棟。

カスタマー・コミュニケーションズ㈱。DSCN3437-5

恒例の取締役会。

会社には毎月のように、
エネルギッシュで優秀な人財が入社し、
飛躍的な成長を遂げている。
DSCN3418-5
女性陣も増えた。

今、健全な会社には、
女性が増えている。

会社の環境も抜群。
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オフィスの窓側は、
こんな快適な空間。
DSCN3434-5
私が今日、強調したのは、
「選択と集中」。

そう、ジャック・ウェルチ。
ゼネラルエレクトリックの中興の祖。

自分の強みをさらに強くし、
それに集中すること。

ドキドキ・ワクワクする仕事だけ、やること。
ドキドキ・ワクワクしない仕事は、やめること。

代表取締役社長の米倉裕之さんも、
全く同じことを考えていたようで、
リニューアルしたホームページに、
「私たちがやめたこと」を6つ挙げた。

1. ID-POS/POSプラットフォーム以外の
事業やサービスは基本的に自前では行いません。

2. カスタマーセンターの外注は行いません。

3. 無為な価格競争はしません。

4. 顧客の囲い込みをしません。

5. 商品やサービスの販売促進のメールを
顧客に送りません。

6. 提供価値に反する顧客拡大施策を行いません。

米倉さんは東京海上火災、
ゼネラルエレクトリック、
ぐるなびを経て、現職。
49歳の逸材。

会社も米倉さんも、
将来は大いに楽しみだ。

さて、日経新聞が単独取材。
ユナイテッド・スーパーマーケット・
ホールディングスの
上田真社長。

同社はマルエツとカスミ、マックスバリュ関東が、
3月2日に経営統合して発足する。

昨日の2月25日に、
マルエツとカスミは上場廃止。
代わって同社が東証1部に上場。
イオンの連結子会社、
総合商社の丸紅では持ち分法適用会社。

単純に3社の店舗数を合計すると、
首都圏中心に約480店舗。
2015年2月期の売上高約6400億円、
営業利益は105億円の見通し。
今季の営業利益率は1.6%。

売上規模はライフコーポレーションを抜いて、
スーパーマーケット業界第1位となる。

単独取材記事は、
6年後の2021年2月期予想を明らかにする。
売上高(営業収益)1兆円、
連結営業利益300億円程度。
営業利益率3.0%の会社。
そして店舗数は1000店。

つまり6年間で、
今の1.56倍に規模拡大し、
営業利益は3%を確保する。

平均すると、
毎年8%ずつ積み上げねば、
これは達成できない。

現在の480店で6400億円が、
6年後は1000店で1兆円に。

現在は1店平均年商13億3333万円、
6年後は10億円。

つまりエクスプレスストアのような小型店も、
今後、どんどん展開するというわけ。

そんな計画。

1兆円のスーパーマーケットの誕生は、
私など、感慨深いものだが、
3%の利益率は国際的にはむしろ当たり前。

トップ企業には、
国際レベルを志向して欲しい。

しかし日経も見出しに使ったが、
略称の「USMH」。
なとかならんもんか。

「ユナイテッド」でいいでしょう。
余計なお世話だが。

さて、ユナイテッド6年計画の、
2倍くらいの成長率のロピア。

そのニューヨーク研修団第4班。
DSCN3321-5
一昨日帰国したが、
2日目の夜、交流会を開いた。

ホテルはレジデンス・イン・マリオットの、
タイムズスクエア。

その33階のスイートルーム3305室を借りた。

各自、キッチン付きの自室で、
それぞれに料理をつくって、
ここに持ち寄る。

材料はこの日、視察研修した各店舗。
ウォルマート、
ウェグマンズ、トレーダー・ジョー、
フェアウェイ・マーケット、ゼイバーズ。
ストップ&ショップもアルディ、
シタレラも訪れたが、
トレーダー・ジョーやウェグマンズに
買物人気が集まった。

特に研修をする際、
買物の目的で店を訪れるのが、
一番、理解が深まる。
断然、学習効果が高まる。

店の本質を見抜くことができる。

顧客の立場で、
料理・調理をしようと思って、
売場や商品、サービスを吟味するからだ。

視察しても写真ばかり撮っていると、
肝心なものが全く見えない。

帰ってから写真を見ようという、
安易な気持ちが働いて、
自分の目と耳で観察することが、
おろそかになる。
科学的に観察・分析することもできないし、
五感で感じとることもできない。

ロピアの幹部は、
商人舎の海外研修には必ず参加してくれるが、
写真などほとんど撮らない。

それがロピアの企業文化でもある。

ゴルフでも、
「スコアをつけずにラウンドしてみよ」と、
ハービー・ペニックや中井学ら、
様々なティーチングプロが、
教えてくれている。

さて自慢の料理を紹介しよう。

サラダ。
DSCN3118-5

スープ。
DSCN3120-5

手作りハンバーガー。
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これはうまかった。
焼肉。
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これも。
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白身魚のソテー?
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マグロの刺身。
レストランシェフ御用達の塩で食べる。
DSCN3151-5
これも美味。

あとは連続写真。
DSCN3131-5

嬉しそう。
DSCN3133-5

満足そう。
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自慢げだ。DSCN3137-5

しかし真打は、これ。
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福島道夫さんのローストビーフ。
ロピア取締役。
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カットして、頬張る。
DSCN3141-5

この笑顔。
DSCN3143-5

このプライムの骨付き肉は、
イータリーで購入。
D
イータリーのブッチャーが自慢げに、
肉塊をかざしてくれた。

厳重に梱包してくれる。
IMG_0287-5

それを取り出す。
IMG_0290-5

骨付き肉の存在感。
IMG_0295-5

ほとんどの部位は厚めにカットして、
ローストする。
IMG_0297-5

あとは、他の材料と組み合わせて調理。
IMG_0284-5

極上のシチューとトマトとチーズのラビオリ。
イータリーの材料を使ったところが、
ほんとうにいい。
DSCN3139-5
福島さんの腕前は確かで、
最高にうまかった。

そしてワインを持つのは、
小林清泰先生。
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㈱ケノス社長。

旨い料理には、
極上のワインを。

ファー・ニエンテの白。
DSCN3148-5

こうして、ロピアの組織文化は、
鮮明になり、育成され、
蓄積され、伝承されていく。
DSCN3154-5
それこそが模倣困難性と稀少性を持った、
アウトスタンディングなポジショニングとなる。

階下は雪景色。
DSCN3157-5

またとない体験が、
雪の中で昇華していった。
DSCN3159-5
私には、それが見えた気がした。

ではこれにて、
2015ロピア・ニューヨーク研修記、
終幕。

2カ月にわたるご愛読、
心から感謝。

〈結城義晴〉

 

孔子の「志学・而立・不惑・知名」と「耳順・従心」の正道と邪道

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2015年2月もあと二日。
朝から横浜商人舎オフィス。

月刊『商人舎』3月号の入稿仕事。
つまり、原稿を整理したり、
タイトルをつけたり、
資料を作ったり、
写真を選んでトリミングしたり、
それをデザイナーの七海真理さんに送る。

入稿係は商人舎編集スタッフの鈴木綾子。

表紙と扉・messageの原稿を書いて
綾子さんに渡し、
イラストなど選んでもらって、
それから新横浜へ。

新幹線のぞみ。

小田原、熱海を過ぎ、
三島の辺りに来ると、
富士の山が見えるはず。
DSCN3450-5

しかし今日は、
雲に隠れて、
裾野しか見えない。

それでも一瞬、
頂きが顔を見せたか。DSCN3457
この一瞬が、逆に、
すばらしいものに感じられた。

天竜川を渡る時も、
富士は微かに存在していた。
DSCN3466-5

さて新聞報道で、
民主党代表の岡田克也さんが、
網膜剥離の再手術。

昨年末の代表選挙前にも、
左目の網膜剥離手術を受けたが、
その二度目の緊急手術。

私の場合は右目だが、
10歳のころに白内障手術、
53歳の春、㈱商業界社長のころ、
網膜剥離の手術を受けた。

これは辛かった。

手術自体もしんどいが、
会社の改革に邁進していたから、
ちょっとの期間でも、
戦線を離脱することは辛かった。

だから岡田さんの気分、
よくわかる。

人生において最も大切な時期に、
網膜剥離になる。

多分に、ストレスも原因している。

私の場合は、
その後、㈱商人舎を設立したばかりの春、
今度は緑内障の手術を受けることになった。

55歳だった。

岡田克也さんは今、61歳。

孔子は『論語』に、
有名な言葉を残している。

「十有五にして学に志し、
三十にして立つ。
四十にして惑わず。
五十にして天命を知り、
六十にして耳従う。
七十にして心の欲する所に従いて
矩を踰えず」

15歳は「志学」(しがく)、
30歳が「而立」(じりつ)、
40歳が「不惑」(ふわく)、
50歳は「知名」(ちめい)。
そして60歳が「耳順」(じじゅん)。
70歳は「従心」(じゅうしん)。

「耳順は」、
他者の言葉を素直に聞ける心境。

70歳の「従心」の最後のところは、
「のりをこえず」と読む。

心のままに動いても、
正道からはずれないこと。

岡田さんは自身、
「まだ耳順ならず」と宣言しているが、
年齢では私も彼も「耳順」。

不思議なことに私は、
志学の前に白内障に掛かり、
知名の時に網膜剥離と緑内障を患った。

実際にこの時に大きな転機が訪れ、
天命を知った。
すなわち知名。

そして今、耳順。
他者の言葉に、素直に耳を傾ける。

とは言っても、
非常識で正道を外れた者の言葉には、
私も「耳順ならず」。

一応、耳は傾けるが、
首肯はしない。

正道を外れることを「邪道」という。

近頃も、我が産業に、
邪道を語る者がいる。

邪道に対しては、
耳順ならず。

それを貫かねば、
「従心」に至ることができない。

微かに見える富士の存在を感じながら、
私はそんなことを考えた。

〈結城義晴〉

坂東三津五郎の彦根城と「人材システム」の平和堂の好調

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今回はなぜか、
時差ボケがひどい。

たいてい帰国してから2~3日もすると、
すっかり元に戻る。

しかし酷寒のニューヨーク生活は、
現地に滞在している時から、
ちょっと変な具合で、
毎晩、10時頃にはベッドに倒れ込んで、
午前3時頃に目覚めて仕事をしていた。

不思議なことに日本に帰ってきてからも、
夕方になるとひどい睡魔に襲われて、
午前3時頃には覚醒する。

しかし2月最後の日、
14時間ほどこんこんと眠り続けて、
一気に時差ボケが解消された。

さて、彦根城。
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美しい。
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天守、附櫓及び多聞櫓は国宝。
城跡は国の特別史跡。
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私がニューヨークにいた2月21日、
10代目坂東三津五郎が59歳で逝った。
膵臓がんだった。

その著書が、
『坂東三津五郎 粋な城めぐり』

この中に「僕にとってはいちばん
思い入れのある大好きなお城」として、
彦根城が挙げられている。

三津五郎は、
BS朝日の番組『日本の城ミステリー紀行』で、
進行役として”城案内人”を務めた。

その三津五郎が小学2年生の時、
初めて見に行った彦根城に魅了された。

彦根城は、映画『武士の一分』でも、
撮影に使われた。
三津五郎は木村拓哉と共演。

2月25日に葬儀が行われたが、
先輩の尾上菊五郎の弔辞。
「あなたは
『姫路城が好きだ、彦根城が好きだ』と
言っていたけど、
ホステス嬢やキャバクラ嬢も好きでした。
(中略)どうか向こうの世界のネオン街で、
いい店を探しておいてください。
私がそちらにいったら、
いい店を紹介してください」

その彦根城の天守閣。
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お堀に写りこんだ白壁。
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この彦根城を眺めながら、
温泉に浸かった。

体も心も癒された。
それが14時間の睡眠に繋がって、
時差ボケが治った。

ありがたい。

明けて、2月最後の日。
㈱平和堂本部。
DSCN3514-5
2014年度が終わり、
現場は2月21日から新年度に入っているが、
その2014年度決算は極めて良好。

月刊『商人舎』3月号で、
夏原陽平さんにインタビュー。
営業推進室室長兼経営戦略室統括。
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コーネル大学RMPジャパン奇跡の第二期生。
平和堂アメリカ研修でも、
何度も一緒に渡米しているが、
こうしてインタビューは初めてのこと。

テーマはテクニカルな問題だが、
結論はソシオ問題に帰結。
詳細は月刊『商人舎』3月号。

平和堂好調の理由が、
ここにあるというくらい、
いい内容だった。

ご期待いただきたい。

インタビューが終わった頃、
夏原平和社長が顔を見せてくださった。
DSCN3474-5

夏原さんは、
「まだまだ」と謙虚。
DSCN3490-5

私はアメリカの情勢や、
日本のチェーンストアの動向を語る。
DSCN3491-5

三人で写真。
DSCN3495-5
実に楽しいひと時。

その後、本部に隣接するビバシティ平和堂。
DSCN3516-5

駐車場は満杯で、
次々に車が入ってくる。

食品フロアも大繁盛で、
特に「近江ちゃんぽん」の売場は目立つ。
DSCN3513-5

日清食品とのコラボレーション商品で、
今、平和堂でしか販売されていない。
DSCN8915-5

その売場の前で、
支配人の藤田慎平さんと写真。
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絶好調企業の絶好調店舗、
その支配人。
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売場をチェックする動きも、
目配りも絶好調。

2012年9月15日、
日本政府の尖閣諸島国有化問題に端を発して、
中国全土で大規模な反日デモが発生。

中国湖南省の平和堂の店舗は、
暴徒に襲われた。

夏原平和さんは自ら現地に飛んで、
問題解決と店舗の復興に邁進した。

平和堂に勤める中国人従業員たちが、
何よりも率先して動いて、
いち早く店舗は再開された。

陽平さんによると、
この時の日本国内の平和堂社員も、
大いに燃えた。

夏原社長も大いに燃えた。

どうも平和堂の現在の好調さは、
この時の試練に起因しているらしい。

私はそう感じた。

ラリー・ボシディ/ラム・チャラ著、
『経営は「実行」』。
英語タイトルは「Execution」。
この方が断然いい。

組織やリーダーが直面する「試練」が、
6分類され、それぞれのタイプに対して、
「診断作業」と「実践戦略」が提示される。

このベストセラーは示す。
人材プロセスが、
戦略プロセスや業務プロセスに、
優先される。

商人舎最高顧問の故杉山昭次郎先生。
「ソシオテクニカルシステム論」を提唱した。
組織システムと技術システムの相関性。

平和堂の好調さは、
ここに収斂している。

あらためて二人の夏原さんと話して、
私はそのことを実感した。

〈結城義晴〉

 

ジジとSaks Fifth Avenueの招き猫[日曜版2015vol9]

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ジジです。
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ねむい。
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ヨシハルおとうさんも、
すっごく、ねむかった。
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ニューヨークにいたから。
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いわゆる「ジサボケ」。

マジソンスクエアパーク。DSCN3248-5

雪とビルディング。
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フラットアイアンビル。
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おとうさんは、
いつものように、
おさんぽ。
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雪のセントラルパーク。
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お馬さんが水をのむ。
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おつかれさま。

またシゴト。
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ひろいひろい公園も、
まっしろ。
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ビルと池。
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スケートリンク。
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たのしそう。
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カモさん。
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こっちも。
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ならんで、
あるいていった。
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雪の白さが身にしみる。
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それから五番街。
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いちばんのデパート。
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サックスフィフスアベニュー。
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いつも、すばらしい。
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ショー・ウィンドー。
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まっ赤っかななかに、
金色猫。
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こんなに。
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ボクの仲間が、
主役です。
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ボクもこのブログでは主役。
だから、これからも、
がんばりたいとおもいます。
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左手、上げられないけど。

〈『ジジの気分』(未刊)より〉

 

 

3月の商人舎標語「この一瞬を積み重ねよう!」と3月のPlan⇒Do

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Everybody! Good Monday!
[2015vol9]

2015年も第10週。
2月が終わって、
3月の始まりです。
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日差しが違う。

昨年4月から
消費税が増税された。
だから2014年3月は駆け込み需要で、
各社ともに売上げが上がった。

今年はその反動で、
3月の前年対比売上高は、
当然ながら、へこむ。

2月末決算の企業は、
前年比だけで考えると、
マイナスからのスタートとなりやすい。

3月末決算の企業は、
今期の最後の踏ん張りをせねば、
成績は収められない。

もちろんそのあたりは、
十二分に考慮に入れて、
予算は組んであるはずだが、
いずれにしても重要な月だ。

今月の商人舎標語。
これは月刊『商人舎』3月号の巻頭言と連動。

この一瞬を積み重ねよう!

朝に希望、
昼に努力、
夕に感謝。

週明けの朝の希望、
1週間の懸命の努力、
週末の夜の感謝。

こうして、
商売は続けられ、
マーチャントの活動は繰り返される。

1年は13週=四半期の4巡。
1年は12カ月。
1年は52週。

このマネジメント単位ごとに、
マーケティングが行われ、
マーチャンダイジングが展開される。

プロモーションが実践され、
オペレーションが稼働し、
マネジメントが全うされる。

ドラッカーは言う。
“As a rule, theory does not precede practice”
「原則として、理論が実践に先行することはない」

52週マーチャンダイジングも、
そのセオリーの本質を見極めた上で、
実践を理論に先行させねばならない。

ただし倉本長治は叫ぶ。
「この一瞬の積み重ねこそ、
君という商人の全生涯」

52週も7日間もエブリデーも、
この一瞬の積み重ねであることを、
絶対に忘れてはいけない。

顧客と向かい合う一瞬の重みこそが、
実践と理論との間に横たわる誤謬を
振り払ってくれる原動力となるからである。
〈結城義晴〉

期の初め、
期の終わり。

一瞬の積み重ねが、
1日を形づくり、
1週間、1カ月、1四半期、
そして1年へとつながる。

日経新聞の『私の履歴書』。
今月は古川貞二郎さん。
内閣5代の官房副長官。
官房副長官の『履歴書』への登場も、
極めて異例。

その古川さんの座右の銘。
「一念一念と重ねて一生なり」
生まれ故郷・佐賀の『葉隠聞書』の言葉。

全くの偶然だが、
商人舎標語と重なった。

倉本長治が「葉隠」に、
感銘を受けて、
先の言葉を放ったのかもしれないが。

いずれにしても3月、4月は、
一念や一瞬を噛み締めるとき。

さて、弥生3月。
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箱づめの独活太からず細からず
〈日経俳壇より 東京都・ 実生〉

「独活」は「ウド」のこと。
芽吹いたばかりのウドは山菜になる。
しかし成長すると3メートルにもなって、
ウドの大木と呼ばれる。

早春の雲白馬なり白兎なり
〈朝日俳壇より 今治市・ 横田青天子〉

空を見上げ、雲を楽しむ余裕も出てくる。

今週の販促企画は、
商人舎magazine。
Weekly商人舎の日替わり連載、
「月曜朝一 今週の販促企画」

3月はイベントに事欠かない。
3日〈火曜日〉ひな祭り。
14日〈土曜日〉ホワイトデー。
21日〈土曜日〉春分の日。

イベントとは呼べないが、
3月11日は東日本大震災から丸4年。

もう4年か。
感慨は深い。

一方で今年の桜の開花予想。
日本気象協会。

九州・福岡は3月21日頃で、
九州全域がこの頃。
中国・広島は25日頃で、
四国・香川は26日頃。
近畿の大阪府は26日頃で、
中部の愛知は25日頃、
東京も26日頃。

北陸・東北は4月、
北海道は5月。

とすると日本列島の西側3分の2ほどが、
3月に桜前線がやって来る。

春分の日の21日など、
開花直前の盛り上がりが予想される。

つまり、3月こそ、
桜の季節。

これは、忘れてはならない事実だ。

「早仕掛け・早仕舞い・際の勝負」。

早仕掛けならば、
もう今週から、
桜・さくら・サクラ。

ここでひとつ思いつき。
ポジショニング戦略を、
大勘違いしている輩もいるが、
店内の音楽も、
ポジショニング要件の一環。

桜の季節には、
どんな音楽がいいだろう。

クラシックはいかが?
モーツアルトのセレナーデならば、
有名な「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」。
エドヴァルド・グリーグならば、
叙情小曲集から「春に寄す」など。

そんなことも思いつくのが3月。
いい季節です。

もちろん花粉症は、
厄介なものだが。
昨2014年4月11日~2014年4月17日に、
アンケート調査が行われた。
niftyの何でも調査団。
有効回答数は4784で、
一番ひどいのが4月の35%、
次が3月の34%。

このふた月で69%と圧倒的。
だとすると、これも早仕掛けで、
3月は大展開。

こう見てくると、
3月は本当に忙しい。

しっかり計画を立てて、
しっかり実行する。

Plan⇒Do。
「作」と「演」。

まさに3月は1年のスタートとして、
このPlan/Do作戦の月。

私は久しぶりに、
ずっと日本国内で活動。

講演も多いし、
ゴルフコンペもプロ並みに入ってくる。

花粉に悩まされつつも、
いい季節。

元気が出てきます。

では、みなさん。
今週も、Good Monday!

〈結城義晴〉

 

 

 


考えさせないよう図る者こそ、 唾棄されねばならない!

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三月三日、雛祭り。

明かりをつけましょ百ワット
お花をあげましょ若乃花♦♫♦・*:..。♦♫♦*゚¨゚゚・*:..。♦

子供の頃、流行った替え歌。
若乃花は初代。
若貴の叔父さんの「土俵の鬼」。

若乃花と栃錦の二人で、
栃若時代をつくった。

その栃若時代のあとが、
柏戸と大鵬の柏鵬時代。

そしてこのころ言われたのが、
「巨人・大鵬・卵焼き」

なつかしいなぁ。

しかし好敵手が存在し、
凌ぎを削る時代には、
その領域全体が栄える。

かつて、流通業界では、
「西のダイエー、東の西友」と言われた。

社風も正反対で、
この両雄に異を唱えるものはいなかったし、
業界全体も成長に次ぐ成長だった。

その後、ダイエーvsイトーヨーカ堂の時代を経て、
今、イオン対セブン&アイの時代。

どちらもホールディングカンパニー。
そして両雄は伸びるが、
産業全体はシュリンク気味。

「アークス横山清の経営教室」を、
日経ビジネスに2月9日号から、
4回の連載をした横山さん。

第1回は「 縮む市場で成長する秘訣」
地域に根差した勝ち組で寡占化。

第2回は「異色のM&Aで仲間を増やす」
立場は対等 支配は狙わず。

第3回は「連峰経営」の要諦
自主性を持ち 互いに競い合う。

最終回は3月2日号で、
「実験なくして成長なし」
明確な目標を定め地域密着を深める。

この第1回に、
持論の「縮小拡大」が出てくる。

全体が縮小している時に、
自分が拡大すれば、
存在感はより大きくなる。

日本国そのものが縮小均衡で、
成熟化を志向しているから、
産業全体で拡大成長を謳歌する時代ではない。

しかしこういった時代には、
表面的なトレンド分析や、
そこから生まれた思いつきアイデアは、
かつてほど役に立たない。
全体を牽引するほどの作戦にはならない。

一つの消費性向から、
正反対の戦略が生まれる。

それが、今だ。

一つの購買動向から、
様々な政策が考え出される。

それが、現在だ。

例えば日本国の人口が縮小する。
これはトレンドである。

その時、アークスの横山清は、
「縮小拡大」とM&A戦略をとる。
自ずとコモディティ・ディスカウントが、
主力政策となる。

ヤオコーの川野幸夫は、
何屋かを明確にして、
「専門店化」戦略を採用する。
ライフスタイル・アソートメントが、
考え方の柱になる。

だからといって、
コモディティ・ディスカウントか?
ライフスタイル・アソートメントか?

二者択一ではない。

だから「白黒つけろ」と迫る輩を、
信用してはならない。

そんな時に、
もうすでに相当古いたとえだが、
少子高齢化だから、
「小食」や「個食」が売れるぞ、
と大声を出しても、
それはすべてを表しはしない。

コストコやロピアのように、
大容量が驚くほど売れる戦略もある。

世は健康志向一色と見られながら、
豚骨コッテリ系ラーメン店は大盛況。

セブンプレミアムの金のシリーズは、
お世辞にも健康志向とは言えないけれど、
大ヒットしつづけている。

自分で考えよう。
自分で行動しよう。

Plan⇒Doしよう。

考えること、Planすることも、
商人としての「この一瞬」である。

今月の商人舎標語。
「この一瞬を積み重ねよう!」

それはPlanする一瞬であり、
Doする一瞬である。

アジテートする人間の声に、
耳を傾けるだけの姿勢は慎まねばいけない。
自分の頭で考えねばならない。

考えることを阻む者、
考えさせないよう図る者こそ、
唾棄されねばならない。

さて今日の私は、
人間ドックの続き。
大腸内視鏡検査。

昨日から食事を制限し、
下剤を飲んで、水分を大量に取る。
そして今日は朝から絶食で下剤。

腸の中をすっかりきれいにしておいて、
昼過ぎから点滴を打たれつつ、
大腸に内視鏡を入れて、
徹底検査。

ありがたい。

最後に雛祭りの売り場。
平和堂のビバシティ彦根食品フロア。DSCN3511
雛人形が売り場を飾る。

パネルも雛祭りらしい。
DSCN3505

とんがれ、こだわれ。
もっと、もっと。

明かりをつけましょ百ワット
お花をあげましょ若乃花♦♫♦・*:..。♦♫♦*゚¨゚゚・*:..。♦
このあと、私は忘れてしまっていたがつづく。
五人囃子の愚連隊
今日は楽しい殴り込み♦♫♦・*:..。♦♫♦*゚¨゚゚・*:..。♦

かなりグロテスクな替え歌で、
男のガキどもが、
女の子のお祝いを、
嫉んでいる。

川崎中一殺害事件も、
グロテスクな少年たちの
唾棄すべき犯行。

私たちの社会は、
盲従を要求するグロテスクさを、
生み出す小社会を抱え始めた。

考えさせないよう図る者こそ、
唾棄されねばならない。

〈結城義晴〉

ロピア第44期経営方針発表会と「神は現場にあり」

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神は現場にあり。
小売業、サービス業は、
店舗に神が宿っている。

だから店舗視察は、
実に有益な勉強となる。

しかしその店舗には、
顧客がいる。

「店は客のためにある」

店の第一の役割は、
顧客の暮らしを支えることである。
店は視察者のためにあるものではない。

だから視察・見学するときには、
何よりも顧客に対する配慮が必要だ。

顧客の買物の邪魔をしてはいけない。
自分も顧客となって、
必ずカゴやカートを持って、
買物しつつ、学ぶ。

私はアメリカでも、
そう、指導する。

さらにその店舗を運営する企業に対しても、
「学ばせていただく」という姿勢は必須だ。

同業他社の人間が、
失礼な視察の仕方をしていたら、
同じ産業で同じように、
小売りの神様に学ぶ者として、
当該の店に代わって、
注意するくらいの見識を持ちたい。

そのくらい、志の高い産業でありたい。

昨日から幕張メッセで、
Foodex Japan2015が開催されている。

イオン幕張新都心や、
船橋ららぽーとTOKYO-BAYなど、
視察見学者がどっと、
押し寄せているに違いない。

そのFoodex Japan2015無料セミナーに、
三つのコマが設けられている。
【注目のスーパーマーケット『ロピア』研究】

しかし当該企業のロピアからは、
誰ひとり出講していない。

何の打診も、
一言の断りも、
ないそうだ。

これは私の常識からすると、
言語道断。

日本能率協会ともあろう立派な組織が、
こんな礼を失したことをやるなど、
とても信じられない。

Foodex Japanそのものの信頼も、
揺らいでくるほどだ。

神は現場にあり。

だからこそ、
その神を敬い、
顧客を第一に考え、
さらに同じ仕事をする仲間に、
礼を尽くさねばならない。

自分の店では、
顧客第一主義を掲げているのに、
他社の店では顧客を無視する。

こんな輩は商人の風上にもおけない。

さて今日は、
午前中、横浜商人舎オフィス。

㈱静鉄ストアの中村喜久男さん、
人事・総務部総務課課長。
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静鉄ストアの2014年度も、
好調だった。

嬉しい報告。

竹田昭男社長をはじめ、
全社員従業員の頑張りの成果だ。

今日はその後、
午後3時に横浜崎陽軒本店へ。
6階の大会議室。

㈱ロピアの44期決算と、
45期経営方針発表会。
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無断でセミナーが開催されるほどの絶好調。
全店のチーフ以上の幹部が参集。

冒頭でロピアの経営理念の唱和。
DSCN3556-1

社名のロピアの意味は、
「ロープライスのユーロピア」。DSCN3555-1

経営理念が定まって、
新社名と新しいCIができてから、
ロピアにはブレがない。

それが快進撃につながっている。

経営方針発表はまず、
高木勇輔社長から1時間弱。
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ロピアの2014年度の売上高は、
700億2500万円。
2月最終月、最終日の28日まで、
全店が奮闘して、一気に、
700億円の大台に乗せた。

もちろん利益管理も、
経営の大原則も貫かれている。

私の持論だが、
ROAこそ最重要指標である。
決算書のBSとPLが融合した数値だからだ。

企業経営を論じるとき、
この数値が報告できなくては、
全く意味を成さない。

たとえ無料であろうと、
セミナーなど開催することはできないはず。

ロピアのその水準は、
ヤオコーやオーケーをも、
しのいでいるし、
彼らにない経営指標の特長を、
ロピアは持っている。

しかし売上げが伸びると、
利益が伸びる。

何よりもこのシンプルさが、
ロピアの強みとなっている。

2014年は橋本店をはじめ
話題の新店舗が出店された。
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高木さんは2014年を振り返りつつ、
2015年の経営方針から、
2017年の次の目標、
さらに10年後の2024年の目標まで、
ビジョンを語った。

わかりやすい言葉を選び
時間をかけて、丁寧に丁寧に、
ソフトにダンディに、
ユーモアを交えて、
経営方針を語った。
DSCN3560-1
むつかしいことをやさしく、
やさしいことをおもしろく、
おもしろいことをよりふかく。

それだった。

上意下達の風は、
微塵もない。

それでも全員が、
本気になって仕事する。

私から見ると、
これこそユートピア。

このブログでも報告したが、
ロピアは1月、2月に、
中堅社員180名ほどを4班に分けて
ニューヨークで学ばせた。

私はそのコーディネーター役を務めた。

ロピアの学び方は、
ひたすら顧客に徹すること。

商品を買う。
それを持ち帰って、
料理し、食べる。
写真などほとんど撮らない。
顧客と同化する。

だから学ぶ先の顧客の邪魔には、
絶対にならない。
視察先の店舗から、
その大量購入に感謝すらされる。

この日は参加した全員が集っている。
DSCN3574-1

そこで、アメリカ研修会のShort Review。
30分ほど語った。
DSCN3575-1
とんがり★こだわり。
模倣困難性と稀少性。

「差別化を学ぶ」などと称して、
人真似研究をする。
売場に並んだ表面的な商品のことだけ、
話題にする。

この姿勢は、それ自体、
自己矛盾している。

商品は売場に並ぶまでに、
長い長い工程管理がなされる。

そこには産地や製造現場があり、
仕入れ・調達があり、
商品開発があり、
物流があり、
商品化技術があり、
それらを行う人間がいる。

ロピアのライバルは、
トレーダー・ジョーであり、
ホールフーズであり、
アルディだ。

最後のメッセージは再び、三度、
「自ら変われ!」
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イノベーションを起こし続けよう。

その後、全経営幹部から、
具体的な方針発表。

野老田茂常務は、
2015年の営業方針を、
力強く語る。
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福島道夫取締役は、
店舗政策を淡々と語る。
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庄司和良PCセンター工場長は、
その経営改革を綿密に披露する。
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その後、全事業部長・室長から、
予算と行動方針が発表された。

最後は2014年MVP社員の表彰。
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心から、おめでとう。
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経営方針発表会は、
3時間にわたった。

私の30分が割り込む形になったので、
みんな手短かな発表となってしまった。
申し訳ない。

しかし、実に中身の濃い発表会だった。

そして、場所を移して懇親会。
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崎陽軒の美味しい中華料理と、
ニューヨーク研修に参加した面々との交流。
DSCN3624-1
右端は井上裕一さん。
船橋ららぽーと店ベーカリー部で活躍。

楽しい会話で場はどんどん盛り上がる。
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私も各テーブルを回って、
ニューヨークの思い出話を交わした。
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福島さんとは、
ニューヨークでずっと一緒だった。DSCN3630-1
本当にお疲れ様でした。

肉屋出身のロピアは、
断トツに精肉が強い。
その精肉事業部長が、
佐藤博和さん。
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キャリア16年の34歳。

商人舎USA研修会にも何度も参加し、
ミドルマネジメント研修会でも学んだ。

その佐藤さんが壇上で中締め。DSCN3637-1
夢のある、楽しい会合だった。

最後は、高木秀雄会長を囲んで、
高木勇輔社長、野呂田常務、福島取締役と、
写真。
DSCN3638-1
高木会長とは、
勇輔社長が高校生くらいの時からの、
長い長いお付き合い。

その会社が今、
この勢いを持って、
まさにアウトスタンディングな
ポジショニングを
構築しつつある。

私にはこの上なく、
嬉しいことだ。

しかし、まだまだです。
天狗になってはいけない。

ひたすらお客さまと、
小売りの神様を見て、
仕事に邁進しよう。

わかってはいるだろうけれど。

〈結城義晴〉

 

日本コンビニの三占・複占と川奈ホテルの夜

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商人舎公式ホームページサイトが、
トラブル。

ご迷惑をおかけします。

わざわざおいでくださったのに、
閉店状態。

お詫びします。

店を開けよう、
売場に立とう。

そう呼びかけた私のお店が、
閉店状態。

情けない。

 

さて、花粉症の症状が出てきました。
それほどひどくはないのだけれど。

これからいい季節ですが、
そのいい季節も、
全ていいことはない。

なんでもそうです。

いいことがあっても、
全部が全部、いいわけではない。

それが人生です。

さて、商人舎magazine。
デイリー商人舎では、
セブン‐イレブンの高知進出を報道。
サンシャインチェーンと組んでの出店。

迎え撃つローソンは、
サニーマートと組んで、
そのサニーマートは、
スリーエフとの契約を解除してまで、
セブン対抗策を打ち出した。

私の提唱してきた「複占」
それがくっきりと現れてきた。

寡占は数社によって、
そのマーケットのほとんどが、
占められてしまうこと。

複占は、二者によって、
ほとんどが占められてしまうこと。

そのまえに「三占」がある。
これは私の造語だけれど。

もう6日のニュースになってしまうが、
とうとう
ファミリーマートとユニーが統合
これでサークルKサンクスと
ファミリーマートがひとつになって、
日本のコンビニは綺麗な三占。

やがて、複占となる。

さて5日の行動日誌。

午後、中津武さん来社。
カスタマー・コミュニケーションズ㈱の、
社外取締役。

つまりは私の同僚。

いろいろと有益な情報交換。

私、動きます。

その後、新横浜駅からこだま。
熱海で下車して、
伊豆急黒船電車に乗る。
1DSCN3642-5

真っ黒の車体に、
「The Black Ship Train」
2DSCN3647-5

なんだか、変な英語。

「黒船電車」
3DSCN3646-5
日本語はしっくりくるから不思議。

社内にはペリー提督の写真。
4DSCN3645-5

1号車は階段敷の座席配置。
5DSCN3643-5

一般車両は、真ん中に、
海側が見えるような座席配置。
6DSCN3641-5

そして太平洋を見ながら、
伊豆下田までのんびり列車の旅ができる。

いい季節です。
7DSCN3650-5

私たちは伊東で降りて、
川奈ホテルへ。
8DSCN3654-5

近代化産業遺産に指定されている。
9DSCN3655-5

河津桜が美しい。
10DSCN3653-5

応接室も重厚。
11DSCN3656-5

部屋の窓からは、
手前のプール、
向こうに伊豆諸島。
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大島もうっすらと見える。
13DSCN3659-5

8人の精鋭が集まって、ディナー。
14DSCN3661-5

毎年この季節に、
参集して懇親を深め、
ゴルフプレーを楽しむ。

第一屋製パンの細貝理英会長、
門脇宜人社長。
営業本部長の丸山秀之さんと、
副本部長の鎌田恒雄さん。

小売業からは、
丸正チェーン商事社長の飯塚司郎さん
外食産業からは
和幸商事社長の日比生恭宏さんと、
専務の日比生賢一さん。

日比生さんが、
タイに出店する。

私もタイ小売業協会の話などして、
盛り上がった。
専務理事のチャチャイさん、
会いたくなった。

日比生さんはタイ語を学び、
ほかの日本企業とは違うポリシーで臨む。

まさにアウトスタンディングな、
ポジショニング。

大いに評価して、
期待をかける。

寡占から三占、そして複占へ。
このときにも、
アウトスタンディングな
ポジショニングは、必須だ。

とんがれ、
こだわれ、
自分らしくあれ。

メーカーも、
小売業も、
フードサービス業も、
同じように、
競争の中で生き残り、
伸びていく者の鉄則である。
〈結城義晴〉

 

米国「働きたい企業」とファミマ・ユニー統合の足し算引き算

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商人舎公式サイトが閲覧できなかった件、
お詫びします。

原因はデータベースへの負荷が、
高くなっていたためと予想されます。

それだけ情報量が多いということですが、
データベースの同時接続を増やし、
今後はサーバーをモニタリングしつつ、
調整を行って行きます。

引き続きのご愛読を、
お願いします。

さて今年は随分遅くなって、
心配していたけれど、
やっと出ました。
「働きがいのある企業ランキング」
「Best Companies to Work For 」
米国FORTUNE誌の調査。

商人舎magazineの、
Daily商人舎で速報。
ウェグマンズがベスト10に返り咲きました。

いつもいつも、すごいことです。
会社を上げて、
全ピープルが、
このランキングにかけている感じ。

つまりとんがり★こだわり。

それもいいことです。

私は1日、伊豆は伊東。
川奈ホテルゴルフコース。
その富士コース。

2004年までは、
男子プロゴルフの公式トーナメントコースだった。
つまりチャンピオンコース。
フジサンケイクラシック。

2005年からは、
フジサンケイレディスクラシック。

その富士コースの15番。
まさに名物ホール。IMG_5504ー5
あの緑色のフェアウェイまで、
第1打で飛ばしたい。

ちょっと左に引っ掛けると、
海が待っている。
IMG_5505ー5
私の打球は、
緑色のフェアウェイ右30センチのところに落ちた。

おかげさまで、爽快な気分。

しかし、仕事にひと段落つけて、
川奈に泊まって、それからゴルフ。

幸せです。

心から感謝。

さて業界に大激震。
日経新聞が朝刊一面トップでスクープ。
「ファミマ、ユニー統合交渉」 

他の新聞もテレビも、
このスクープに追随。

ファミマ上田準二会長が朝の段階で認めた。
「両社が統合交渉に入るのは事実」。

ファミリーマートはこの記事に関して、
コメントを発表。
「他社との経営統合などを検討しており、
ユニーグループホールディングスとも協議している」

ユニー側も同様のコメント。

日経の記事によると、
「両社の首脳は月内にも交渉を始める」

そして「共同で設立した持ち株会社の傘下に
両社が入る形などが想定される」

手っ取り早く、
ホールディングカンパニーを設立して、
そこに両者の事業会社をぶら下げる。

コンビニはおそらく、
将来的にファミリーマートのバナーに、
統一していく。

そんな構想が見えてくる。

総合商社の伊藤忠商事が、
ファミリーマートの筆頭株主で、
37%を保有する。
上田会長も中山勇社長も、
伊藤忠出身。

その伊藤忠は2009年にユニーに3%を出資。
関西のイズミヤ、四国のフジとの統合を画策した。

しかし、もたもたしていて、
イズミヤはH2Oリテイリングに持って行かれた。

タラレバの話だが、
このユニー、イズミヤ、フジが、
純粋持株会社のもとで統合していれば、
単純計算で1兆6856億円。
そのあとにファミリーマートが参加すれば、
2兆円を超えた。

ただしそんな企業を切り回していくには、
図抜けたリーダーシップが必須だが、
残念ながらそんな存在もなく、
今回のファミマ+ユニーグループとなった。

もちろん、残された四国のフジは、
リージョナルチェーンとして、
確立されたマネジメントを持つから、
それはそれでいいし、
そのほうが経営者・従業員とも、
幸せなのかもしれない。

ユニーグループ2013年度の、
連結売上高は1兆321億円。
日本の小売業ランキング7位。

ファミリーマートはコンビニ第3位。
本部年商3456億円、
加盟店を含む年商1兆7220億円。

新しい持株会社は、
年商1兆3777億円で、
一応、第4位。

コンビニは、
ファミマ+サークルKサンクスで、
全加盟店売上高2兆8100億円。

売上規模だけならば、
セブン‐イレブンの3兆7813億円の次。
ローソンの1兆9454億円を抜く。

店舗数で言えば、
14年11月時点で1万7400店程度。
セブン-イレブンの1万7100店を、
かすかに上回り、日本一。

日経は「3陣営の構図」と表現するが、
私は「三占」と一言。

アメリカのダラーストアも、
ドラッグストアも、
オフィスサプライストアも、
いま、三占。
そして複占へ。

規模の面からは、
三占の一角としての強化を図ったが、
ファミリーマートも、
サークルKサンクスも、
経営の質からすると、
マイナス基調にある。

規模のメリットを追う者は、
徹底してそれを追うがいい。

しかしマイナス+マイナス=プラスには、
絶対にならない。

マイナス×マイナス=プラス。
掛け算に出来るかどうか。

けれど小売業経営において、
規模の掛け算が成り立たないことは、
世界の歴史が示している。

足し算をしておいて、
大胆な引き算をする。

そしていいものを、
選り分けて残す。

それしかないことを、
ここで言っておこう。

そしてこの経営統合が、
そこで働く人々の「働きがい」に、
好影響を与えるか。

この観点から見続ければ、
自ずとこの統合の歴史的価値は定まってくる。

〈結城義晴〉

 

 

 

 

「満開の『ローカルチェーン天国』の森の下」の9年後の森の下

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日本気象協会の、
2015年桜の満開日予想。

一番満開が早いのが、
3月31日、福岡、熊本。

次が意外にも4月2日の東京の都心。

4月3日は広島、奈良、名古屋。
4月4日が高松、大阪、京都。

日本海側は遅くて、
4月6日の松江。

4月8日は、北陸新幹線開通で賑わう金沢。
4月12日が新潟、福島。

4月14日は長野、仙台、
4月27日が青森。

そして北海道は5月。
5月7日が札幌、
5月25日が日本で最も遅い根室。

こうして見ると日本列島は、
3月末から5月末まで、
満開の桜を楽しむことが出来る。

その満開は、
開花から1週間から10日程度。

今年の桜満開は、
昨年よりも遅くなる所が多い。

その昨2014年4月、
伊香保の桜。20140419201051.jpg

東日本大震災があった2011年4月、
吉野山の一目千本。
20110418170541.jpg

毎年毎年、楽しませてくれる。
その桜の開花。

もうすぐです。

桜の季節になると、
いつも思い出すことがあります。

10代の終わり頃、私は、
坂口安吾に溺れておりました。

毎年毎年、
桜の季節がやって来ると、
『桜の森の満開の下』
思い浮かべます。

2006年の3月28日、
私は㈱商業界代表取締役社長でしたが、
以下のタイトルで短文を書いています。
「満開の『ローカルチェーン天国』の森の下」

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大阪のニッショーストアが、
阪急百貨店に売却されました。
1980年代後半から1990年代にかけて、
ニッショーは輝いていました。
クリエーティブなマーチャンダイジング、
イノベーティブな経営戦略、
そしてブリリアントな売場。
特筆すべきものをたくさん
持ち合わせた企業でした。
私も、毎月のように取材に訪れました。

残念ながらそうした革新性を
内側から支えていた井上靖之さんが、
1995年暮れ、急逝され、
さらにこの企業を事実上創業し、
成長させてきた堀内彦仁さんが、
お体を悪くされてから、
ニッショーからはその先進性が
少しずつ薄れてゆきました。
もちろん現在も、ニッショーストアは
優れたスーパーマーケットであることに
変わりありません。
しかし、経営革新を考えるとき、
リーダーの存在の重さを、
つくづくと思い知らされるのです。

私が、最近、いつも
強調していることがあります。
それは日本の小売業は、
「ローカルチェーン天国」であり過ぎた、
という指摘です。
かといってナショナルチェーンとして
立派な企業はまだない。
あるいは全国チェーンは
コンビニや専門店に限られている。

ローカルチェーン天国こそ、
人物に負った業界であった証拠です。
仕組みや組織の強みよりも、
一個人の力のほうが、優っていた。

その力関係がどうやら変わり始めた。

ローカルチェーン天国の崩壊は、
まずリージョナルチェーンの勢いをつくり出す。
現状が、それです。
淘汰の中で統合が進むからです。

もちろん地域的な特性にもよりますが、
やがて顧客に強く支持されたローカルチェーンは、
再び、輝きを示す。
インディペンデントといわれる支店経営の店は、
さらに個性を発揮し始める。
私はそう、期待しています。

あのアメリカを見ても、
素晴らしいローカルチェーンやインディペンデントが、
数多く躍動しているからです。

そしてナショナルチェーンを
視野に入れたリージョナルチェーンは、
いわば日本の道州制レベルの「範囲の経済」の中で、
強さを顧客に誇示し始める。
顧客たちは両者、
もしくは三者の競争を楽しみつつ、
クールに店を選択する。

満開のローカルチェーン天国の森の、
地面の下に鬼がいる。
満開は今年が最後となるのでしょうか。
いや、満開は昨年、
もしかしたら一昨年だったのではないか。
確かに、もう桜は散り始めているからです。
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あれから9年。

ニッショーストアの店舗は、
㈱阪食のもとで、
阪急オアシスとして蘇っています。

しかし、「ローカルチェーン天国」は崩れ、
満開の天国桜は散り始めています。

そしてリージョナルチェーンは、
道州制レベルの「範囲の経済」の中で、
強さを誇示し始めています。

ユナイテッド・スーパーマーケットの誕生、
ライフコーポレーションの革新、
アークスのM&A推進、
ヤオコーのイノベーション、
万代の躍進。

そしてファミマとサークルKサンクスの統合。
その結果の「三占」と「複占」。

9年前の商業界社長の、
「満開の森の下」の夢想は、
それなりに実現しているようです。

それも桜の力によるものでしょう。

今日のブログの最後は、
坂口安吾の『桜の森の満開の下』の、
エンディングの文章を、
そのまま紹介して終わりましょう。

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桜の森の満開の下の秘密は
誰にも今も分りません。
あるいは「孤独」というものであったかも知れません。
なぜなら、男はもはや
孤独を怖れる必要がなかったのです。
彼自らが孤独自体でありました。

彼は始めて四方を見廻しました。
頭上に花がありました。
その下にひっそりと
無限の虚空がみちていました。
ひそひそと花が降ります。
それだけのことです。
外には何の秘密もないのでした。

ほど経て彼はただ一つの
なまあたたかな何物かを感じました。
そしてそれが彼自身の
胸の悲しみであることに気がつきました。
花と虚空の冴えた冷めたさにつつまれて、
ほのあたたかいふくらみが、
すこしずつ分りかけてくるのでした。

彼は女の顔の上の花びらを
とってやろうとしました。
彼の手が女の顔にとどこうとした時に、
何か変ったことが起ったように思われました。

すると、彼の手の下には
降りつもった花びらばかりで、
女の姿は掻き消えて
ただ幾つかの花びらになっていました。

そして、その花びらを
掻き分けようとした彼の手も彼の身体も
延した時にはもはや消えていました。

あとに花びらと、冷めたい虚空が
はりつめているばかりでした。

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満開の桜の後には、
花びらと冷たい虚空。

それが安吾の結論です。

〈結城義晴〉

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